medicina24巻6号

1987年06月発行

今月の主題 循環器疾患の画像診断 各論

腫瘍と血栓

著者： 中村憲司¹ 上塚芳郎¹ 藤江幸子¹ 干祖煕 酒井吉郎 加藤辰也 田中直秀 広沢弘七郎 小柳仁

所属機関： ¹東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所・循環器内科

ページ範囲：P.1070 - P.1079

腫瘍，血栓
　心臓腫瘍にはprimaryとsecondaryがあり，転移性のsecondaryのものがずっと多く，その頻度は前者に比べて13〜40倍と言われている．すべての腫瘍は，心腔，心筋および心外膜を侵してくるか，space-occupying lesionの形をとってくるものがきわめて多い．
　超音波検査法の導入によって，生前もしくは術前診断の向上した疾患の一つとして，心臓腫瘍と心臓内の血栓が言われている．