medicina24巻7号

1987年07月発行

今月の主題 肝・胆・膵疾患の画像診断 疾患別による画像診断アプローチ

胆道腫瘍とその鑑別診断

著者： 荒井保明¹ 木戸長一郎¹

所属機関： ¹愛知県がんセンター・放射線診断部

ページ範囲：P.1264 - P.1270

　胆道系悪性腫瘍の多くは，急速に進行する予後の悪いものであり，その治療成績も現在のところ悲観的なものである．予後に最も重大な影響をもつものは診断の時期であり，またその治療法決定のためには進展範囲の診断が必要である．このため，胆道腫瘍を見出してこれを診断し，次の進むべき方向を決定する画像診断の役割はきわめて重大である．ここでは悪性胆道腫瘍を中心として，これと鑑別すべき胆道疾患について述べる．