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新薬情報
新ピリドンカルボン酸系抗菌剤—バクシダール錠〔杏林,鳥居〕 一般名:ノルフロキサシン/タリビッド錠〔第一〕 一般名:オフロキサシン/フルマーク錠〔大日本〕 一般名:エノキサシン
著者: 清川重人1 水島裕1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学・第1内科
ページ範囲:P.1520 - P.1522
文献購入ページに移動ナリジクス酸がまったく新しい化学構造(ピリドンカルボン酸)をもつ抗菌剤として,スターリング・ウインスロップ社のLesherらによって紹介されたのは,1962年のことである.その後,抗菌活性に必須のピリドンカルボン酸部分を基本骨格として残した上で,各種の構造変換を行い,抗菌力,抗菌スペクトルおよび体内動態面での改良を目的として多数の化合物が合成され,そのうちの数種が臨床に供されるようになった.ピリドンカルボン酸系抗菌剤の基本骨格による分類を表1に示す.
この系統の薬剤の開発においては,日本の製薬会社の活躍がめざましく,ナリジクス酸に続く製剤としてピロミド酸(パナシッド),ピペミド酸(ドルコール)が,1970年代にいずれも大日本製薬の手で開発されている.
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