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文献詳細

雑誌文献

medicina24巻9号

1987年09月発行

文献概要

今月の主題 肝硬変と肝癌 肝硬変の病態と対策

出血傾向

著者: 岡部和彦1 加藤行雄1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院・内科

ページ範囲:P.1544 - P.1546

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肝硬変と止血機構
 止血機構には一次止血と二次止血がある.一次止血とは血管の一次的障害に対し,障害された血管内皮が癒着・収縮し,露出した内皮下組織,とくにコラーゲンや細線維に血小板が粘着し,さらに別の血小板が凝集する止血機構である.この血小板凝集には,血小板から放出されるADPや,アラキドン酸代謝産物のトロンボキサンA2などが関与する.血小板減少や血小板粘着・凝集能低下では一次止血が障害され,止血時間が延長する.血小板数と出血の関係は必ずしも直線的ではない.
 一次止血に続いて凝固機転が関与し,フィブリンが生成され,強固な止血栓が形成される.二次止血である.止血栓は線維芽細胞の増殖により組織化され永久止血が完成する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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