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雑誌目次

雑誌文献

medicina25巻1号

1988年01月発行

雑誌目次

今月の主題 白血病とリンパ腫 editorial

白血病とリンパ腫

著者: 北原光夫

ページ範囲:P.6 - P.6

 最近10年間における急性白血病の治療は著しく進歩してきているが,この数年間,その進歩はさらに目ざましい.白血病の特集が本誌にとりあげられたのは2年あまり前(vol22, no9)であるが,その間にすでに新たな情報が加わっているので,ここに再度特集を組んだ次第である.

白血病・リンパ腫の発生

著者: 待井隆志 ,   木谷照夫

ページ範囲:P.8 - P.9

 ヒト白血病・リンパ腫の発生をめぐる最近の話題としては,成人T細胞白血病(ATL)の病因ウイルスとされるHTLV-1(human lymphotropic virus type 1)の発見,および癌遺伝子を中心とする発癌機構の検討が挙げられる.HTLV-1の発見は臨床医に腫瘍ウイルスの存在を身近に感じさせるとともに,他方,腫瘍ウイルスによる細胞の癌原遺伝子(cellular proto-oncogene;c-onc)の活性化は,従来特殊な現象とみられがちであったウイルスによる白血病・リンパ腫の発生が普遍性をもつことを示唆している.
 本稿では,腫瘍ウイルスを中心に,ヒト白血病・リンパ腫の発生に関与する諸要因を述べる.

幹細胞と白血病

著者: 浦部晶夫

ページ範囲:P.10 - P.11

 白血病は未熟な白血球が腫瘍性に増殖する疾患である.白血病細胞が増殖するにつれて,正常な造血は抑制され,赤血球,成熟顆粒球,血小板などは減少する.白血病細胞が血球分化のどの段階で腫瘍化するのかという問題は,各種の白血病の病型と血球分化との関わりを考える上で大変興味深いテーマである.ここでは,白血病の起原と進展について,クローン性増殖という観点から簡単に述べてみたい.

診断のすすめ方

FAB分類

著者: 土屋達行

ページ範囲:P.13 - P.17

 急性白血病の形態学的分類法の1つであるFAB分類は1),適切に用いたときの診断一致率は高く,疾患の本態をある程度示すものとして有用であることなどから,世界的に広く用いられている.本分類は発表以来いくつかの追加,改訂がなされ現在にいたっているが2〜4),本稿では,1985年に発表された改訂案5)に基づきFAB分類の概略について述べ,カラー写真により具体的に各病型を示すこととする.

特殊染色と判読

著者: 和久茂仁 ,   古沢新平

ページ範囲:P.18 - P.20

 特殊染色すなわち細胞化学は,白血病の診断,ことに病型診断に普通染色の補助検査として重要な意義を有する1).主な特殊染色の種類と意義を表1に示した(以下本文の特殊染色名は本表の略語を用いる).特殊染色の正しい判読には,①正しい染色,②観察対象とする細胞(たとえば芽球)の同定,および,③特徴的な染色像とその意義の把握が必要である.

モノクローナル抗体による急性白血病の分類

著者: 佐川公矯

ページ範囲:P.21 - P.24

モノクローナル抗体による白血病診断の意義
 急性白血病の診断およびより深い白血病の理解のために現在行われている手順を単純化すると,表1に示したように,白血病細胞の表現型を解析することと,遺伝子型を解析することに尽きる.現実的にも,この順序で作業は進んでいく.白血病細胞の形態学的解析およびモノクローナル抗体による膜抗原の解析は,今では,白血病を取り扱う施設ではルーチンとして実施できるようになっている.しかし,遺伝子型の解析については,今のところ限られた施設でしか実施できていない.
 モノクローナル抗体による白血病診断の意義は,表2に示したようにまとめることができるであろう.得られる情報量が多いこと,定量性があること,さらに細胞の機能とのからみで細胞を解析できることなどの利点があり,その結果として白血病細胞の帰属と分化段階を決定することが可能であり,まさに画期的な方法であるといえよう.

染色体分析と利用方法

著者: 鶴岡延熹

ページ範囲:P.26 - P.29

 1960年のPh1染色体の発見に始まった白血病の染色体分析は,今やその診断,病態の把握に不可欠のものになっている.分染法の発達により,約1,700の領域が観察できるといわれ,形態学的に細かい解析が可能になった.また,癌遺伝子(oncogene)の染色体上における局在が明らかになり,染色体異常と癌遺伝子の活性化との関係も明確になりつつある.本来,臨床医学というより,生物学,細胞学(核学)として発展した分野であるため,臨床家にとってとかくなじみにくい部分もあるが,白血病や悪性リンパ腫を対象とする場合,染色体の知識は避けて通ることは許されないものである.本稿では,臨床家として,染色体分析を利用する立場に立って要点を記述してみたい.

悪性リンパ腫の組織分類

著者: 三方淳男

ページ範囲:P.30 - P.32

 リンパ球のサブクラス・サブセットの認識と,その機能の解明が進んだ1970年代には,それまでのRappaport分類を見直す気運が高まり,多数の悪性リンパ腫分類案が提唱された.以来10年近い歳月がたち,今日広く使われているのは,国際的にはWorking Formulation for Clinical Usage(WF分類)1)と,国内的にはLSG分類2)である.しかし,いずれの分類にしても長短があり,多少とも手直しが必要と思われる時期にきているのが実状と思われる.
 最近の本邦Bリンパ腫については,LSG分類が予後因子として重要なことが明らかにされたが,同時にTリンパ腫については,病理組織分類は,予後に関しては意味が少ないことも判明した3,4).欧米においても,WF分類では分類困難なTリンパ腫の存在が明らかとなり,Tリンパ球性白血病をも含んだTリンパ腫の分類が模索されている.これらの面が整理され,一般的合意が成り立つには,未だ多少の時間を要しよう.以下,LSG分類を中心に,最近の新知見を加えて概説する.

モノクローナル抗体によるリンパ腫の分類

著者: 佐々木なおみ ,   難波紘二

ページ範囲:P.34 - P.38

 1980年代におけるモノクローナル抗体の実用化により,組織切片でのT,Bリンパ球の同定が容易となり,悪性リンパ腫(ML)の免疫学的研究に著しい進歩が認められた1).過去3回のヒトリンパ球の分化抗原に関する国際ワークショップを経て,モノクローナル抗体自体の整理も進んだ.表1に主なモノクローナル抗体のCD(Cluster of Differentiation)番号,抗体名,反応性を示す.現在では,ホルマリン固定,パラフィン切片で染色可能な抗体が市販されており(MT-1,MB-1,UCHL-1など),多少の例外はあるが,日常の検査では有用である.

Myelodysplastic syndromes(MDS)の概念と治療

著者: 高橋功 ,   仲田浩之

ページ範囲:P.40 - P.44

概念の変遷
 Myelodysplastic syndromes(MDS)は,最近比較的高齢者を中心に注目されている血液異常であり,これまで広く「前白血病状態」として取り扱われていたものであるが,その理解に際しては,「前白血病状態」という概念の歴史的変遷を知ることが一助となるものと思われる.
 「前白血病状態」は,白血病の臨床的確認に先行して認められる血液異常状態であり,1953年Blockらが12例をpreleukemiaとして報告したことに始まる.本病態に対する研究は,その後しばらくのあいだretrospectiveな症例集積の域を出ずにいたが,1970年代になり,これら病態に対し一定の枠組みを設定し,prospectiveな検討を加えようとする試みがなされるようになった.

白血病の治療

白血病治療のoverview

著者: 宇塚善郎

ページ範囲:P.45 - P.50

 過去20年間における白血病治療の進歩はきわめて目ざましいものがあり,現在,小児急性リンパ性白血病(ALL)の50%以上が治癒すると考えられるが,成人急性非リンパ性白血病(ANLL)についても,1982年前後から欧米のStudy Group,筆者らによって治癒的治療法の検討が開始され,このレベルに達するのもきわめて近い将来のことと思われる.
 白血病の進歩は,白血病細胞の形態学,分子生物学,免疫学,遺伝子生物学,造血幹細胞の研究,制癌剤薬理の解明など,基礎的研究の進歩に負うところが大きい.

急性骨髄性白血病(AML)の治療

著者: 名倉英一

ページ範囲:P.52 - P.54

 近年,成人急性骨髄性白血病(Acute Myeloid Leukemia;AML)の治療成績の進歩はめざましく,完全寛解(Complete Remission;CR)率60〜80%,寛解例の長期寛解率20〜40%と,治癒といえる症例を少なからず認めるようになった1)
 本稿では,AMLの治療成績の現状とこれらの進歩の要因を検討するとともに,今後の課題について述べる.

FAB(M6,M7)の治療

著者: 大屋敷一馬 ,   外山圭助

ページ範囲:P.56 - P.57

 造血器腫瘍ことに白血病治療には目ざましい進歩がみられ,とくに小児リンパ芽球性白血病では完全治癒を目指す方向にすらある.急性白血病治療としては抗白血病剤多剤併用療法および骨髄移植が現在主流となっているが,治療抵抗性の白血病も依然として存在するのも事実である.治療抵抗性白血病に対しさまざまな試みがなされ,報告によっては高い寛解率を挙げているものもあるが,赤白血病(M6)および巨核球性白血病(M7)の治療については,その診断と相侯って重要な問題となっている.そこで,それらの白血病における診断および治療的側面について述べる.

高齢者白血病の治療

著者: 吉田弥太郎

ページ範囲:P.58 - P.59

■高齢者白血病の特徴
 高齢者白血病は,一般に60歳以上で男性が女性より好発し,急性白血病としての血液学的所見が揃っていないものが多い(非定型性白血病atypical leukemia,表).通常の急性白血病では,芽球が系統的かっびまん性に無制限に増殖するが,高齢者白血病では骨髄の細胞密度が低く脂肪髄に富む(低形成性白血病hypoplastic leukemia).白血病性芽球の数は急性白血病としての基準(骨髄有核細胞の30%)を満たしていても,芽球比率は血中・骨髄で低率である(low-percentage leukemia,oligoblastic leukemia).このような非定型性白血病は,急性白血病の5〜10%1)にみられ,貧血が著明で血小板減少や白血球減少を呈し,肝・脾・リンパ節などの臓器腫大もあまりなく,末梢血検査のみでは再生不良性貧血など汎血球減少をきたす疾患と誤診されやすい.しかし,末梢血で少数でも芽球がみられるし,骨髄検査とくに穿刺と生検で確診できる.
 また,正ないし過形成骨髄で十分数の芽球があっても,芽球の急速な増加はなく臨床経過が緩慢なくすぶり型白血病(smoldering leukemia)も高齢者男性に多い.

急性リンパ性白血病(ALL)の治療(成人)

著者: 白川茂 ,   北堅吉 ,   小林透

ページ範囲:P.60 - P.62

 ALLは,小児では急性白血病の大部分(75〜85%)を占めるのに比べ,成人では急性白血病のなかで占める頻度が低い(10〜20%).しかも小児ALLでは,化学療法を中心に治療の進歩により約90%の症例が完全寛解(CR)に導入でき,無再発寛解による5年生存率は50%以上に達している1)が,成人ALLの治療成績は,小児に比べきわめて不良であり,成人の急性骨髄性白血病(AML)の治療成績と比較してもけっして満足できるものではなかった1).しかし近年,成人ALLをhigh-risk白血病として捉え,寛解導入療法はもとより,その後の強化・維持療法を強力に行う治療法により,成人ALLの治療成績の向上がみられつつある2).

小児リンパ性白血病の治療

著者: 恒松由記子

ページ範囲:P.63 - P.65

 小児の急性リンパ性白血病(ALL)は,この5年間で一段と治療成績が向上した.5年後初回寛解維持率は,わが国でも60〜75%になろうとしている.それはALLがとくに予後の面で不均一な疾患であることの理解が深まり,予後不良の群には強力な治療を初期に行うようになったからである.また,多施設共同のプロトコールによる治療研究が,わが国でもかなり厳密に行われるようになってきたためでもある.

成人T細胞白血病(ATL)—話題の疾患

著者: 土肥博雄

ページ範囲:P.66 - P.67

 成人T細胞白血病(adult T-cell leukemia;ATL)は,成人に発症する,胸腺腫大を伴わない末梢T細胞性白血病である.なかには悪性リンパ腫として経過する症例もある.末梢血に異常細胞が多数出現している割には,骨髄浸潤は軽度であることが多い.本疾患は高月らのグループによりはじめて記載され,九州に多発している1,2)
 ATL患者の血清中にはHTLV-I(human T cellleukemia virus-I)抗体と呼ばれる抗体が存在し,腫瘍細胞のDNAにHTLV-Iと呼ばれるレトロウイルス(RNA型ウイルスでRNAからDNAへの逆転写酵素を内蔵している.電顕的にはC型粒子として確認される)の鋳型がプロウイルスDNAとして組み込まれている.このウイルスが何らかの機序でT細胞の癌化(白血病化)を起こしていると考えられることより,ヒトの癌化とウイルスの関係で非常に脚光を浴び,精力的な研究がすすめられている.また,HTLV-Iの研究が類似のレトロウイルスによって起こるAIDSの研究を大いに支えたことは周知のことである.

慢性骨髄性白血病(CML)の治療

著者: 澤田博義

ページ範囲:P.68 - P.72

 慢性骨髄性白血病(CMLと略)は,顆粒球系/単球系,赤血球系,血小板系の3系統,また,おそらくBリンパ球に分化する多能性幹細胞のcompartmentの増大によって生ずる疾患で,慢性骨髄増殖性疾患(MPD)の代表である.
 本疾患はPh1染色体陽性のcloneが診断時造血細胞のほとんど大部分を占めていることが多く,急性白血病の治療理念であるtotal cell killにしたがって強力な多剤併用療法を実施しても,白血病細胞を完全に駆逐することができない.またCMLは,病期として慢性期(chronic phase),移行期(accelerated phase),急性転化(blastic crisis,BCと略)に分けられるが,発病後,ある病期に止まることなく常に最終の急性転化まで進展する様相は,あたかも河の流れの元にもどらないのに似ている.本稿では,CMLの治療の現況について述べる.

シタラビンの使用法(大量vs少量)

著者: 吉田稔

ページ範囲:P.74 - P.75

 シタラビン〔cytosine arabinoside(ara-C):サイトザール®,キロサイド®〕は現在,成人急性非リンパ性白血病(ANLL)の治療薬として最も有効と考えられている薬剤の1つである.その作用機序は,ara-Cが細胞内でara-CTPにリン酸化され,DNAポリメラーゼに対し正常のデオキシシチジン3リン酸(dCTP)と競合して酵素反応を阻害し,DNA合成を阻害する.通常は100〜200mg/m2の持続点滴静脈注射で投与され,単剤で成人ANLLに対して約30%の有効率が得られている.一般的には,本剤とanthracycline系抗生物質などを組み合わせた多剤併用療法が行われている.
 近年,治療抵抗性ANLLに対する大量のara-C投与による耐性克服の試みが行われ,その有効性が確認された.一方,従来の多剤併用療法による有効率が低い高齢者白血病や骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndrome;MDS)に対してara-C少量療法が試みられ,内外で広く普及している.本稿では,ara-Cの種々の使用法について,その適応と問題点などについて述べる.

骨髄移植の現状

著者: 雨宮洋一

ページ範囲:P.76 - P.78

 国際BMT登録(IBMTR)1)およびヨーロッパBMT登録(EBMTR)2)の成績を中心にして,骨髄移植(BMT)例の77%を占める造血器腫瘍のBMTを主にその現況を紹介する.

リンパ腫の治療

ホジキン病の治療

著者: 朝長万左男

ページ範囲:P.79 - P.81

■疾患の特徴
 ホジキン病は,欧米では全悪性リンパ腫の30〜40%を占めるほど多い疾患であるが,わが国ではきわめて少なく5%以下と考えられる.このため治療成績も多数例について検討されたものがない現状にある.
 ホジキン病が悪性腫瘍であることは臨床的にも疑問の余地はないが,最近これを裏づける知見として,クローン性の染色体異常が見出されている.Reed-Sternberg(RS)細胞とホジキン細胞が腫瘍の本体と考えられ,その背景にあるリンパ球を中心とする多彩な細胞群は反応性病変とみなされている.RS細胞の起原については決定をみていないが,T細胞を示唆するものと組織球を示唆するものが半々である.

非ホジキンリンパ腫の治療

著者: 植松稔 ,   近藤誠

ページ範囲:P.82 - P.86

 非ホジキンリンパ腫とは単一の疾患名ではなく,さまざまな病態を呈する疾患群の総称と考えるべきである.治療しなくても長期生存が期待できるものから,ただちに強力な治療を開始すべきものまで含まれている.多くの場合に治癒ないし長期生存が期待できるので,治療後の生活の質まで考慮した治療法の選択が望まれる.

リンパ腫にみられる特殊病態—節外性リンパ腫

著者: 小峰光博

ページ範囲:P.88 - P.89

 リンパ腫の発症様式は多彩であり,原発部位とならない臓器はないといってよい.この中でリンパ節外の病変で発症する節外性リンパ腫,とくに消化管リンパ腫を中心に述べる.病理組織型,病期判定,治療法の選択などはいずれもリンパ節原発の場合に準ずるが,発生部位の特殊性を考慮した対応が必要である.

合併症の治療

感染症の治療

著者: 斎藤厚

ページ範囲:P.90 - P.93

 予後不良の腫瘍性血液疾患の代表である白血病とリンパ腫は,近年の医学や医療法のめざましい進歩によりその寛解率や長期生存率が向上しているが,これらの疾患自体あるいは種々の免疫抑制療法により高度の続発性免疫不全状態が惹起される.これら易感染宿主における併発感染症は経過が急激で重症かつ致命率も高く,その早期診断と適正な治療法の選択はきわめて重要な課題である.
 これらの併発感染症のなかでは,呼吸器感染症(肺炎)や敗血症の頻度が最も高く,白血病とリンパ腫ではその治療によって大きく修飾されるとはいえ,疾患自体に併発する感染微生物にも特徴がみられるので,これらをよく理解して対処することが必要である.

骨髄抑制出血傾向への対策

著者: 椿和央

ページ範囲:P.94 - P.95

 近年,白血病,悪性リンパ腫に対する治療成績は著しく向上しているが,これには抗腫瘍剤の新しい開発だけでなく,出血および感染症に対する補助療法も大きく貢献している.
 全国造血器腫瘍登録調査報告によると,1972年から1977年の間に出血が原因で死亡したのは急性白血病で800/2,330例(34.3%)であり,とくに前骨髄球性白血病では,播種性血管内凝固症候群(DIC)の合併のための死亡が約60%にも達している.致死的な出血は,頭蓋内,消化管,肺の順で多い.しかし最近の白血病では,死因としての出血死は確実に減少している.この理由は,強力な抗腫瘍剤投与による強い骨髄抑制のため,顆粒球系細胞の減少に起因する感染症死が相対的に増加したことと,血小板輸血が普及して出血に対処することができるようになったことであろう.

治療薬の副作用とその管理

著者: 安達興一 ,   大野竜三

ページ範囲:P.96 - P.98

 副作用をまったく有しない抗癌剤はない.癌細胞のみならず正常細胞をも損傷するためであるが,癌を最大限破壊するためには,その治療薬の毒性の種類,出現時期,回復させる手段,回復に必要とする期間をあらかじめ熟知し,最大限の有効性を発揮させるよう,臨床管理の対策を計画する必要がある.とくに,造血器腫瘍である白血病とリンパ腫では,近年高投与量を用いる強力化学療法や骨髄移植療法が行われるため,骨髄抑制作用と臨床的副作用が強く出現するだけでなく,免疫抑制作用にも配慮して,十分な補助療法を計画しておくことが必要である.

栄養療法

著者: 馬場真澄 ,   伊藤武善 ,   八田善弘

ページ範囲:P.100 - P.101

 輸液のみで栄養を維持する方法は,完全静脈栄養法(TPN;Total Parenteral Nutrition),あるいは経中心静脈高カロリー輸液法(IVH;Intravenous Hyper-alimentation)などと呼ばれており,経口摂取が不可能な術後患者の栄養管理に広く用いられている.最近では全身状態の改善と維持のため,消化器疾患やその他の内科領域疾患にも応用されている.
 白血病や固形癌の化学療法時には,消化器症状が強くて経口的に食事を摂取することができない状態が続く.そこで,TPNによる栄養管理は,全身状態の悪化を防ぎ,化学療法のくり返しを可能とする有力な支持療法と考えられ,これら疾患の治療成績を向上させる療法にまで位置づけられている.

トピックス

Hairy cell leukemiaの治療

著者: 片山勲

ページ範囲:P.102 - P.103

 hairy cell leukemia(HCL)は,本邦においては第1例(1963年,松井)以来いまだに100例を超えていないが,米国では年間500〜600例の新患者がみられるという1,2).1970年代にはHCLの細胞帰属に関する論議が最も盛んであったが,近年は至適治療法の開発が諸家の最大の関心事となっている.この面での最近の動向を紹介することが本稿の目的である.

二次性白血病

著者: 阿部帥

ページ範囲:P.104 - P.105

 二次性白血病は悪性腫瘍の治療後に発症することが多く,悪性腫瘍の診断・治療法の進歩につれて1970年代からその頻度が目立って上昇してきた.二次性白血病はde novo白血病と正確には鑑別できないことから,「二次性」の名称は適当でないとの見解もあり,欧米では治療後に発症する白血病に対して治療関連性白血病,therapy (treatment) -related leukemiaの名称を用いるむきもある.しかし,薬品や放射線など環境や職業性因子が関連して発症する白血病も包含して扱う場合は,二次性白血病の名称が適当と考えられる.
 二次性白血病の中では慢性白血病の頻度は低いので,本稿では主として二次性急性白血病の誘因,特徴,治療,予後について概説する.

新しい抗白血病剤

著者: 小川一誠

ページ範囲:P.106 - P.107

 成人急性非リンパ性白血病1)(ANLL)に対してはDaunomycin(DM),Cytosine Arabinoside(Ara-C)を中心とする併用療法が標準的であり,CompleteRemission(CR)は70%以上の症例に得られ,生存期間も2年以上となりつつある.より高いCR率,そして最終的により多くの長期生存例を得るためには,治療方法の工夫が必要であり,新抗癌剤の開発が不可欠である.本稿では,近年研究されている抗癌剤のANLLに対する成績を中心に総説する.

座談会

白血病の治療をめぐって

著者: 大野竜三 ,   浦部晶夫 ,   大島年照 ,   北原光夫

ページ範囲:P.109 - P.121

 北原(司会)本日は,「白血病の治療をめぐって」ということで,白血病治療の最先端にいらっしゃる3人の先生方にいろいろお話しを伺っていきたいと思います.

理解のための10題

ページ範囲:P.122 - P.124

カラーグラフ 眼と全身病【新連載】

サイトメガロウイルスによる網脈絡膜炎

著者: 宇山昌延

ページ範囲:P.126 - P.127

 ヘルペス群ウイルスによる網膜の感染症は,従来は先天性免疫不全の乳幼児に発病するもので,成人に発生することは稀であった.最近は腎移植,骨髄移植など臓器移植をうけた成人に大量長期に免疫抑制剤が投与されたり,悪性腫瘍に対する抗癌化学療法剤の使用,外科の大手術や重症の外傷のあとで大量の抗生物質やステロイド剤の使用が行われ,個体の免疫力,防御力が低下し,後天性の免疫不全状態が医原性に作られている.さらに,近頃のAIDSの患者もそうである.
 その結果,日和見感染opportunistic infectionが急激に増加し,その1つとしてヘルペス群ウイルスの網膜への感染が増え,とくにサイトメガロウイルス(cytomegalovirus,CMV)の網膜への感染をみることが急激に増加した.

非観血的検査法による循環器疾患の総合診断

高度の肺高血圧を伴った心室中隔欠損症の1例

著者: 福田信夫 ,   大木崇 ,   河野智彦 ,   恵美滋文 ,   河野和弘 ,   森博愛

ページ範囲:P.137 - P.146

 症例 40歳,男性
 主訴 労作時呼吸困難

演習

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.129 - P.135

心電図演習

著者: 船内武司 ,   石村孝夫

ページ範囲:P.149 - P.152

 54歳男性,2日前より頻回に胸部圧迫感があり,近医受診後,当院へ緊急入院した.
 患者54歳,男性
 既往歴 10歳猩紅熱,喫煙20本/日を36年間
 家族歴 父が高血圧
 現病歴 入院の2日前,午後9時帰宅の歩行中に胸やけ出現,立ち止まると2〜3分で消失.帰宅後夕食後にも同様の症状が出現し,10分で消失.

内科専門医による実践診療EXERCISE

甲状腺腫,前頸部痛,動悸/肝機能障害

著者: 友利直樹

ページ範囲:P.153 - P.156

 40歳の女性.既往歴,家族歴には特記事項なし.1カ月前,前頸部痛,嚥下時疼痛が出現,家人に前頸部の腫脹を指摘された.2週間前より動悸,多汗が出現したため当科受診した.
 診察:身長158cm,体重47kg(1カ月で5kgの減少).体温36.5℃,脈拍96/分,整,血圧135/60,貧血黄疸なし.頸部リンパ節腫大なし.瀰漫性甲状腺腫を触知し,左葉上極に著明な圧痛を認めた.局所熱感および発赤は認められなかった.心,肺,腹部に異常を認めず.神経学的には深部腱反射の亢進以外異常を認めず.

講座 内科診療における心身医学的アプローチ

慢性疼痛患者

著者: 永田勝太郎 ,   村山良介

ページ範囲:P.166 - P.169

 内科の外来を訪れる患者の約70%が痛みを主訴としている.その半数以上が慢性の痛みといっても過言ではないだろう.種々の疾患に疼痛はついてまわり,患者を苦しめる直接的症状として,疼痛,とくに慢性疼痛は,重要な意味をもっている.
 "21世紀は痛みの時代"―われわれは,人類の誕生とともに発したこの症状を,全人的に追求する必要性を痛感し,このようなスローガンをたてている.今後ますます老齢人口が増加してゆくなかで,人生の質的レベル(quality of life:QOL)を低下させる慢性疼痛に対し,1人でも多くの研究者,治療者が育つことを主眼としている.
 慢性疼痛患者の全人的医療(whole person medicine)に,心身医学的アプローチは,そのべースとなる.本稿ではその方法を探ってみたい.

図解病態のしくみ 循環器疾患・1【新連載】

循環器疾患の成り立ち・病態

著者: 杉下靖郎

ページ範囲:P.158 - P.164

 循環器,とくに心臓の異常とその成り立ち
 循環器は心臓と血管より成る.循環器により,全身組織細胞の活動は維持される(図1).故に,心臓および血管の異常は,そのような全身循環が機能不全に陥ることを意味する.心臓は循環器の中心的役割を演じているので,以下心臓を中心に述べる.
 図21)に心臓とその異常を模式的にまとめた.一般的には,構造と機能の両面から考えることができる.すなわち,心臓の構造は,心筋,弁などより成る.このような構造物が電気的現象によって興奮し,常に「動く」ことにより,心臓の機能が発揮される.このように「動く」ということが,他の臓器と大きく異なる点である.病的な場合には,先ず構造などの変化が生じ,それに対する代償機転が生ずるが,それらの機転によって代償しきれないときには,最終的には心疾患異常の状態としての広義の心不全に陥る.

検査

検査データをどう読むか

著者: 猪狩淳

ページ範囲:P.170 - P.173

症例:9歳6カ月,女児.主訴:発熱,咳嗽.家族歴:特記すべきことなし.既往歴:特記すべきことなし.現病歴:2月13日,頭痛と微熱が出現し,14日に38℃台の発熱も現れ,湿性咳嗽が出現した.活気不良となったため近医を受診した.感冒の診断で,内服薬を処方されたが,症状の改善がみられず,17日に他の近医を受診,肺炎と診断されて,琉球大学病院小児科を紹介され,入院となる.入院時現症:体温38.6℃,脈拍数122/分,呼吸数34/分,意識清明,眼球結膜黄疸なし,眼瞼結膜充血,咽頭発赤あり,頸部強直なし,頸部リンパ節腫脹なし.胸部:右肺の呼吸音減弱,ラ音聴取せず,心音純.腹部:肝脾腫なし.四肢異常なし,反射正常,ケルニッヒ徴候なし.

循環器疾患診療メモ

原発性肺高血圧症 primary pulmonary hypertension

著者: 高尾信廣 ,   山科章 ,   小林智

ページ範囲:P.176 - P.178

 原発性肺高血圧症(以下PPHと略す)は,比較的稀な疾患であり,その発生頻度は全ての心・血管患者の約0.2%と言われる.PPHは原因不明の肺高血圧で,肺動脈にEisenmenger症候群類似の閉塞性変化を生じる.病理学的所見では中膜肥厚,内膜線維化,壊死性動脈炎,plexiform lesionなどが見られる.ひとくちにPPHと言っても,その原因,経過,予後もさまざまで,実際には一つの症候群と考えられている.ここでは若年または中年の女性に多く見られる予後不良のPPHについて解説する.

新薬情報

経皮吸収型非ステロイド性抗炎症剤

著者: 清川重人 ,   水島裕

ページ範囲:P.174 - P.175

■概略
 非ステロイド性抗炎症剤は,ステロイドと同等の効果を示し,しかも全身的な副作用の少ない薬剤を目的として開発されてきた薬剤である.現在,多くの非ステロイド剤が開発され使用されてきているが,最近では,薬剤を確実に目標部位に輸送するというドラッグデリバリー(drug delivery system;DDS)という概念から,剤型上の工夫,投与ルートの工夫などが検討されている.経皮吸収型非ステロイド性抗炎症剤もこのような考え方により研究開発されてきたものである.
 経皮吸収型非ステロイド性抗炎症剤の歴史は比較的新しく,1975年インドメタシン軟膏が発売されたことから始まり,今回紹介する3製剤を加え,現在4製剤のみが発売されている.経皮吸収剤の利点としては,胃腸を通過することなく吸収されるので,経口剤でしばしば問題となる消化器系の副作用を避けることができる.吸収後肝を通過せずに目的局所に達するため肝での代謝を受けない,経口投与より高い局所濃度を得ることができるため,より高い効果が期待できる,さらに血中濃度は経口投与に比べ非常に低いため全身的副作用の心配がほとんどない,などである.経皮吸収型非ステロイド剤は,主に整形外科的疾患に対し用いられているが,慢性関節リウマチなどの全身的治療が必要な疾患に対しても経口剤を用い,その他のとくに局所に炎症,疼痛の強い部があるものに対して経皮吸収剤が用いられている.

実践診療do's and dont's【新連載】

Ca拮抗剤の中止に要注意!,他

著者: 代田浩之

ページ範囲:P.38 - P.38

 安静時胸痛を訴える42歳の男性が冠動脈造影の目的で入院してきた.半年前から時々早朝起床時に胸部の圧迫感を自覚し,外来でCa拮抗剤を投与されて以後発作は消失していたという.負荷心電図は陰性で,発作中の心電図も捕えられていなかった.冠攣縮性狭心症と思われたため,カテーテル検査に備えてCa拮抗剤を中止し,検査中に必要があればエルゴノビンテストを行う予定でいた.検査日は翌日であったが,その早朝午前4時頃から胸部圧迫感が出現し,ニトログリセリンを服用して一時的には治まるものの,その後も断続的に続いたため,当直医が呼ばれた.胸痛時の心電図ではVl1〜4のST上昇を認めた.ニトログリセリンの舌下では発作を十分に抑えられず,ニトログリセリンの点滴静注で発作は消失した.その日の冠動脈造影ではLADのSeg. 7に冠攣縮が証明された.
 Ca拮抗剤のwithdrawal syndromeは狭心症状の増悪だけでなく,それに伴う不整脈,ときには心筋梗塞の発症や突然死につながることもあり,入院中はもとより,外来ではより注意が必要である.Ca拮抗剤の中止に際しては慎重に漸減してゆくこと,やむを得ずすぐに中止せざるをえない場合にも厳重な監視下に行うことが大切である.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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