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今月の主題 白血病とリンパ腫 診断のすすめ方
悪性リンパ腫の組織分類
著者: 三方淳男1
所属機関: 1千葉大学医学部・第1病理
ページ範囲:P.30 - P.32
文献購入ページに移動 リンパ球のサブクラス・サブセットの認識と,その機能の解明が進んだ1970年代には,それまでのRappaport分類を見直す気運が高まり,多数の悪性リンパ腫分類案が提唱された.以来10年近い歳月がたち,今日広く使われているのは,国際的にはWorking Formulation for Clinical Usage(WF分類)1)と,国内的にはLSG分類2)である.しかし,いずれの分類にしても長短があり,多少とも手直しが必要と思われる時期にきているのが実状と思われる.
最近の本邦Bリンパ腫については,LSG分類が予後因子として重要なことが明らかにされたが,同時にTリンパ腫については,病理組織分類は,予後に関しては意味が少ないことも判明した3,4).欧米においても,WF分類では分類困難なTリンパ腫の存在が明らかとなり,Tリンパ球性白血病をも含んだTリンパ腫の分類が模索されている.これらの面が整理され,一般的合意が成り立つには,未だ多少の時間を要しよう.以下,LSG分類を中心に,最近の新知見を加えて概説する.
最近の本邦Bリンパ腫については,LSG分類が予後因子として重要なことが明らかにされたが,同時にTリンパ腫については,病理組織分類は,予後に関しては意味が少ないことも判明した3,4).欧米においても,WF分類では分類困難なTリンパ腫の存在が明らかとなり,Tリンパ球性白血病をも含んだTリンパ腫の分類が模索されている.これらの面が整理され,一般的合意が成り立つには,未だ多少の時間を要しよう.以下,LSG分類を中心に,最近の新知見を加えて概説する.
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