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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻10号

1988年09月発行

文献概要

増刊号 診断基準とその使い方 I.循環器

9.ショック

著者: 木全心一1

所属機関: 1東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所・内科

ページ範囲:P.1702 - P.1702

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■病態生理
 循環系は,ほぼclosedである.この循環系は,収縮を繰り返す心臓,各臓器へ行き渡っている脈管系,そしてその中にある血液から成り立っている.心臓の収縮性が低下し,血液が十分に駆出できないと,末梢動脈の収縮で血圧を維持しようとするが,限界があり,ショックに陥って行く.これが心原性ショックで次の項で説明する.
 心臓が拍出した血液を,一定の緊張で収縮している末梢動脈が受け止めるので血圧を生ずる.これが,精神的ショックで急に拡張すると,血圧が低下しショック状態となる.胸水,腹水が血管系を外から圧迫して小さくしていたのを,突然取り除くと,同じくショックとなる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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