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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻10号

1988年09月発行

文献概要

増刊号 診断基準とその使い方 II.呼吸器

6.PlE症候群

著者: 森晶夫1 宮本昭正1

所属機関: 1東京大学医学部・物療内科

ページ範囲:P.1747 - P.1749

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■疾患概念と疫学
 PIE(Pulmonary infiltration with eosinophilia)症候群とは,臨床症状として,咳,痰,発熱,重症例では呼吸困難を呈する疾患で,胸部X線上,様々な肺浸潤影を有し,末梢血中好酸球増多(400/mm3以上)を特徴とする症候群である.
 歴史的には,1932年Löfflerが,無症状あるいは軽い呼吸器症状を呈し,胸部X線上,一過性の浸潤影を有し,末梢血好酸球増多(blood eosinophilia)を伴う,予後良好の症例を報告したのが最初であり,後に,Löffler症候群と呼ばれるようになった.1952年Reeder,Goodrichが,少しずつ病像,予後の異なっている症例をまとめて,PIE症候群と総称することを提唱し,また,Croftonらが,pulmonary eosinophiliaとして,各群間に互いに移行があるとしながらも,
 ①simple pulmonary eosinophilia(Löffler syndrome)
 ②prolonged pulmonary eosinophilia
 ③pulmonary eosinophilia with asthma
 ④tropical eosinophilia
 ⑤polyarteritis nodosa(PN)
 の5群に分類した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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