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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻10号

1988年09月発行

文献概要

増刊号 診断基準とその使い方 II.呼吸器

8.特発性間質性肺炎

著者: 田村昌士1 久保田公宜1

所属機関: 1岩手医科大学・第3内科

ページ範囲:P.1752 - P.1753

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■疾患概念と疫学
 空咳と労作時息切れで発症し,胸部X線写真でびまん性に粒状,網状陰影が認められ,呼吸機能上肺活量が減少し,低酸素血症を示し,組織学的に主にusual interstitial pneumonia(UIP)の所見を有する原因不明の間質性肺炎を,厚生省特定疾患調査研究班(1980年)では,特発性間質性肺炎(idiopathic interstitial pneumomia;IIP)と呼んでいる.ここでいう間質とは狭義の間質を指し,主に胞隔の炎症,つまり胞隔炎(alveolitis)が本症の主病変であり,進展すれば細気管支および細気管支周囲などにも病変が及ぶことになる.
 英国では,原因不明の間質性肺炎をlonecryptogenic fibrosing alveolitis(CFA)と呼んでいるが,米国においては,idiopathic pulmonaryfibrosis(IPF)がIIPとほぼ同義的に用いられている.しかしIPFはIIPとやや臨床像上差があり,形態学的にはUIPのみならず一部desquamative interstitial pneumonia(DIP)を混在している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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