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文献概要
増刊号 診断基準とその使い方 II.呼吸器
16.呼吸不全
著者: 福地義之助1
所属機関: 1東京大学医学部・老年病学
ページ範囲:P.1774 - P.1775
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呼吸不全の概念として,現在最も広く受け入れられているのは,動脈血ガス,とくにO2とCO2が異常な値を示し,それがために生体が正常な機能を営みえない状態が呼吸不全であるとするものである.動脈血ガス分析は測定器機の自動化と普及により一般的な検査として施行できるようになった.しかし,生体の正常機能を鋭敏に反映する組織レベルでのガス交換の良否を判定するのに役立つ中心静脈血O2分圧(PvO2)測定は,ルーチン検査とはいえず,施行は限定される.したがって,現状では,動脈血ガス測定値に基づく診断が行われるが,あわせて肺以外の他臓器の機能障害も臨床的に把握できないかどうか,を念頭におく必要がある.
呼吸不全の概念として,現在最も広く受け入れられているのは,動脈血ガス,とくにO2とCO2が異常な値を示し,それがために生体が正常な機能を営みえない状態が呼吸不全であるとするものである.動脈血ガス分析は測定器機の自動化と普及により一般的な検査として施行できるようになった.しかし,生体の正常機能を鋭敏に反映する組織レベルでのガス交換の良否を判定するのに役立つ中心静脈血O2分圧(PvO2)測定は,ルーチン検査とはいえず,施行は限定される.したがって,現状では,動脈血ガス測定値に基づく診断が行われるが,あわせて肺以外の他臓器の機能障害も臨床的に把握できないかどうか,を念頭におく必要がある.
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