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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻10号

1988年09月発行

文献概要

増刊号 診断基準とその使い方 III.消化管

16.潰瘍性大腸炎

著者: 渡辺晃1

所属機関: 1国立仙台病院・消化器科

ページ範囲:P.1818 - P.1820

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■潰瘍性大腸炎の診断基準(表)1,2)
 ■疾患概念と疫学
 TrueloveらやRothは「大腸の炎症や潰瘍は種々の原因によって起こるが,原因の明らかなものを除外してもなお一群の大腸炎が残る.これが今日,潰瘍性大腸炎という名称で呼ばれている」と述べているが,これは,歴史的背景からみて潰瘍性大腸炎の概念に関する基本的な考え方といってよい.ところが,1968年頃,潰瘍性大腸炎の一部が大腸クローン病(肉芽腫性大腸炎,限局性大腸炎)として分離されたので,現在,原因不明の大腸炎は潰瘍性大腸炎と大腸クローン病の2つに分類することとなっている.大腸クローン病はわが国の基準ではクローン病の大腸型とみなすことが決められているので3),原因不明の大腸炎は潰瘍性大腸炎かクローン病のどちらかである.
 WHOのCIOMS(Council for International Organizations of Medical Sciences医科学国際組織委員会)では各種消化器疾患の名称と概念を規定した用語集を刊行し,潰瘍性大腸炎の概念を次のように規定している(1973).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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