文献詳細
文献概要
増刊号 診断基準とその使い方 III.消化管
17.Crohn病
著者: 笹川力1
所属機関: 1新潟市民病院・内科
ページ範囲:P.1821 - P.1823
文献購入ページに移動■疾患概念
クローン病は,口腔から肛門までの消化管を非連続性に,全層にわたって侵し,潰瘍や線維化およびリンパ球,形質細胞を主体とする細胞浸潤を伴う慢性の非特異性肉芽腫性炎症である.原因は不明で,好発部位は回盲部である.
もともと本症は1932年にCrohnらにより回腸末端炎の名で発表され,回盲部結核とは異なる病気として報告された.わが国では1939年塩田教授により非特種性局所性腸炎として紹介されたが,本邦の症例の70%は急性型で,瘻孔や再燃がなく,組織診断を欠いており,慢性型を主とする欧米のものとは異なることがKyle(1972)により指摘された.
クローン病は,口腔から肛門までの消化管を非連続性に,全層にわたって侵し,潰瘍や線維化およびリンパ球,形質細胞を主体とする細胞浸潤を伴う慢性の非特異性肉芽腫性炎症である.原因は不明で,好発部位は回盲部である.
もともと本症は1932年にCrohnらにより回腸末端炎の名で発表され,回盲部結核とは異なる病気として報告された.わが国では1939年塩田教授により非特種性局所性腸炎として紹介されたが,本邦の症例の70%は急性型で,瘻孔や再燃がなく,組織診断を欠いており,慢性型を主とする欧米のものとは異なることがKyle(1972)により指摘された.
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