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増刊号 診断基準とその使い方 V.内分泌
10.ゴナドトロピン単独欠損症
著者: 出村黎子1
所属機関: 1東京女子医科大学・内科
ページ範囲:P.1891 - P.1891
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広義には下垂体前葉機能低下症のうちの単独ホルモン欠損症に相当する.厚生省特定疾患下垂体機能障害調査研究班が昭和48年度に作成し,50年度に改訂した下垂体前葉機能低下症の診断の手引き1)では,欠乏ホルモンの程度により汎下垂体機能低下症,部分的下垂体機能低下症および単独欠損症に分類し,各ホルモン欠乏の症状および検査所見が示されている.2次的な病因による下垂体前葉機能低下症では病初期にまずゴナドトロピンが脱落しやすいものの,他の前葉ホルモンが全く正常な場合はまれで,このような病態は単独欠損症の概念には含めない.一般には先天性のゴナドトロピン欠損症であるKallmann症候群と同義に用いられている.Kallmann症候群の解釈も必ずしも一様ではないが,これまでの報告に基づき私案による診断基準を作成し表に示した.
広義には下垂体前葉機能低下症のうちの単独ホルモン欠損症に相当する.厚生省特定疾患下垂体機能障害調査研究班が昭和48年度に作成し,50年度に改訂した下垂体前葉機能低下症の診断の手引き1)では,欠乏ホルモンの程度により汎下垂体機能低下症,部分的下垂体機能低下症および単独欠損症に分類し,各ホルモン欠乏の症状および検査所見が示されている.2次的な病因による下垂体前葉機能低下症では病初期にまずゴナドトロピンが脱落しやすいものの,他の前葉ホルモンが全く正常な場合はまれで,このような病態は単独欠損症の概念には含めない.一般には先天性のゴナドトロピン欠損症であるKallmann症候群と同義に用いられている.Kallmann症候群の解釈も必ずしも一様ではないが,これまでの報告に基づき私案による診断基準を作成し表に示した.
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