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文献概要
増刊号 診断基準とその使い方 V.内分泌
21.褐色細胞腫
著者: 佐藤辰男1
所属機関: 1熊本大学医学部・第3内科
ページ範囲:P.1908 - P.1910
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褐色細胞腫は副腎髄質もしくは旁神経節などの,いわゆるクローム親和性組織を発生母地とする腫瘍で,アドレナリン・ノルアドレナリンなどのカテコールアミンを産生・放出し,高血圧をはじめ種々の症状を呈してくる疾患である.しかも,腫瘍を外科的に切除すれば,ほとんどの場合,根治可能で,実地上重要な位置を占めている.
本症はすでに前世紀の終わりごろから知られていたが,比較的まれな疾患で,全高血圧患者の0.1〜0.2%を占めるとされている.最近の集計によれば,本邦では年間約50例が手術ないし剖検されており,地域的な発生の偏りはみられない.
褐色細胞腫は副腎髄質もしくは旁神経節などの,いわゆるクローム親和性組織を発生母地とする腫瘍で,アドレナリン・ノルアドレナリンなどのカテコールアミンを産生・放出し,高血圧をはじめ種々の症状を呈してくる疾患である.しかも,腫瘍を外科的に切除すれば,ほとんどの場合,根治可能で,実地上重要な位置を占めている.
本症はすでに前世紀の終わりごろから知られていたが,比較的まれな疾患で,全高血圧患者の0.1〜0.2%を占めるとされている.最近の集計によれば,本邦では年間約50例が手術ないし剖検されており,地域的な発生の偏りはみられない.
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