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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻10号

1988年09月発行

文献概要

増刊号 診断基準とその使い方 V.内分泌

21.褐色細胞腫

著者: 佐藤辰男1

所属機関: 1熊本大学医学部・第3内科

ページ範囲:P.1908 - P.1910

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■疾患概念と疫学
 褐色細胞腫は副腎髄質もしくは旁神経節などの,いわゆるクローム親和性組織を発生母地とする腫瘍で,アドレナリン・ノルアドレナリンなどのカテコールアミンを産生・放出し,高血圧をはじめ種々の症状を呈してくる疾患である.しかも,腫瘍を外科的に切除すれば,ほとんどの場合,根治可能で,実地上重要な位置を占めている.
 本症はすでに前世紀の終わりごろから知られていたが,比較的まれな疾患で,全高血圧患者の0.1〜0.2%を占めるとされている.最近の集計によれば,本邦では年間約50例が手術ないし剖検されており,地域的な発生の偏りはみられない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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