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増刊号 診断基準とその使い方 VI.代謝
19.高アンモニア血症
著者: 辻井正1 山尾純一1
所属機関: 1奈良県立医科大学・第3内科
ページ範囲:P.1992 - P.1993
文献購入ページに移動 ■高アンモニア血症の診断基準とその注意点 血中アンモニアが以下の正常値を越えて高値であれば,高アンモニア血症と診断される.
なお,血中アンモニア値の評価にはいくつかの注意が必要である.まず,血中アンモニアは運動および蛋白摂取により増加するので,安静空腹時に採血しなければならない.次に,血液を常温放置するとアンモニアは増加するので,採血後直ちに測定するか,あるいは除蛋白操作後,測定まで冷所に保存する.また先天性尿素サイクル酵素異常症などでは,空腹時の血中アンモニアが正常で,食後著増する場合がある.このような症例では,5gの酢酸アンモニウムを経口負荷し,75分まで経時的に血中アンモニアを測定して(アンモニア負荷試験),負荷後の血中アンモニアの著明な上昇を確認することが重要である.なお,正常人では,負荷後のアンモニア上昇はわずかである.
なお,血中アンモニア値の評価にはいくつかの注意が必要である.まず,血中アンモニアは運動および蛋白摂取により増加するので,安静空腹時に採血しなければならない.次に,血液を常温放置するとアンモニアは増加するので,採血後直ちに測定するか,あるいは除蛋白操作後,測定まで冷所に保存する.また先天性尿素サイクル酵素異常症などでは,空腹時の血中アンモニアが正常で,食後著増する場合がある.このような症例では,5gの酢酸アンモニウムを経口負荷し,75分まで経時的に血中アンモニアを測定して(アンモニア負荷試験),負荷後の血中アンモニアの著明な上昇を確認することが重要である.なお,正常人では,負荷後のアンモニア上昇はわずかである.
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