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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻10号

1988年09月発行

文献概要

増刊号 診断基準とその使い方 VII.血液

1.再生不良性貧血

著者: 高久史麿1

所属機関: 1東京大学医学部・第3内科

ページ範囲:P.2002 - P.2003

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■再生不良性貧血とは
 再生不良性貧血は骨髄中における血球の産生が全体的に低下した状態である.そのため骨髄の低形成と末梢血での汎血球減少を血液学的な特徴としている.骨髄の低形成が赤血球,顆粒球,巨核球-血小板の3系統の血球のいずれにおいても認められることから,再生不良性貧血はこれらの血球の母細胞,すなわち未分化な造血幹細胞の異常であると考えられている.造血幹細胞に異常をもたらす原因として,各種の薬品・薬剤が挙げられている(2次性再生不良性貧血)が,臨床的に因果関係を証明することは困難である.わが国では大部分(70〜80%)の再生不良性貧血は原因の分からない本態性の型に属しているが,その中の一部の症例で免疫学的な機序による造血幹細胞の抑制がinvitroの培養系ならびに臨床的な観察によって証明されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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