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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻10号

1988年09月発行

文献概要

増刊号 診断基準とその使い方 VII.血液

5.血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)

著者: 伊藤和彦1

所属機関: 1京都大学医学部・輸血部

ページ範囲:P.2012 - P.2013

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■疾患概念
 TTPは病因不明で急性経過をとる予後不良の疾患である.毛細血管および細動脈に血栓が多発性に形成される.これによりMoschowitz 5徴候と呼ばれる出血,溶血性貧血,神経精神症状,腎機能障害,発熱が出現する.適切な治療をしないと大部分の症例は死亡する.死亡した症例の約半数は診断後1週間以内に死亡している.この点からも早期診断,早期治療が重要である.
 病因は不明であるが,治療効果などから複数の病因の存在が推測されている.特発性が大部分であるが,続発性と考えられる症例もある.特発性のなかに家族発症例があり,遺伝的素因の存在が推測される.伝染性はない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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