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増刊号 診断基準とその使い方 VII.血液
20.骨髄腫とその他のPlasma Cell Dyscrasia
著者: 加納正1
所属機関: 1京都大学医学部・第1内科
ページ範囲:P.2054 - P.2057
文献購入ページに移動 血清,尿中にM成分を,骨髄・リンパ組織にBリンパ球・形質細胞の単クローン性増生を認める状態を一括してplasma cell dyscrasia(PCD)と称する.PCDの代表は多発性骨髄腫であるが,PCDのすべてが腫瘍性というわけではない.一過性にM成分が消失する場合がある(表1).血清中にM成分を証明する頻度は60歳台で1〜2%,80歳台で5〜6%で,年齢とともに増加する.このうち一部が多発性骨髄腫で,その頻度は,欧米人で10万人あたり年間発生率2〜3人,本邦人では1人以下であるが,増加傾向にあるとみられる.一般に39歳以下では稀であるが,小児例の稀有な報告が知られている.男女差はない.
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