icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina25巻10号

1988年09月発行

文献概要

増刊号 診断基準とその使い方 VIII.膠原病・免疫・アレルギー

16.偽痛風

著者: 赤岡家雄1 山内俊一1 金子希代子1 藤森新1

所属機関: 1帝京大学医学部・第2内科

ページ範囲:P.2119 - P.2119

文献購入ページに移動
 偽痛風(関節軟骨石灰化症,またはピロリン酸カルシウム結晶沈着症)の最も新しい診断基準は表1に示した1).一般に結晶性関節炎(crystal deposition disease)とよばれる疾患はいくつかあるが,その第1が痛風で,第2が偽痛風である.
 本疾患は関節の線維軟骨を中心にピロリン酸カルシウム・二水化物(calcium pyrophosphate dihydrate;CPPDと略)が沈着して多発性石灰化症を起こす1つの全身性疾患である.本症は,①遺伝性,②特発性,③代謝疾患に随伴する二次性のものがある.発症頻度は成人の約5%と推定され,60歳以上の高齢者に多い.本邦の一地区での住民検診では緒方によれば300名で,加齢とともにCPPD結晶沈着症は増加し,90歳以上では40%に認められるという2).一方,遺伝性のものは若年性のものが多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?