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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻10号

1988年09月発行

文献概要

増刊号 診断基準とその使い方 IX.腎・尿路

7.低K血症,高K血症

著者: 秋葉隆1

所属機関: 1東京医科歯科大学・第2内科

ページ範囲:P.2139 - P.2139

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■低力リウム血症
 1)疾患概念
 細胞内外カリウム(K)濃度は細胞膜の膜電位の形成に重要で,細胞の機能を大きく支配している電解質である.体内K総量はNa摂取量,アルドステロン,酸塩基平衡などにより調節される腎臓からの排泄量と,経口摂取量と,下痢などによる喪失量とにより決まる.さらに体内K総量,pH,アルドステロン,インスリン,カテコールアミンなどにより細胞内外の分布が調節され,最終的にK血清濃度が決定されている.したがって,血清K濃度の異常は,前記のどの異常によっても起こりうる.
 2)診断の問題点
 血清K濃度の測定には,血清Na濃度の測定と同様,炎光光度計法とイオン電極法のいずれかが用いられている.どちらの方法も安定で,血清K濃度の低値は,ほとんどの場合体内総K量の低下を意味するが,稀にアルカローシスなど体内総K量の低下を伴わない,細胞内へのKの移動による低K血症があるので,動脈血ガス分析などを施行すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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