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文献概要
増刊号 診断基準とその使い方 IX.腎・尿路
8.高Ca血症,低Ca血症
著者: 三木隆己1 森井浩世1
所属機関: 1大阪市立大学医学部・第2内科
ページ範囲:P.2140 - P.2140
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カルシウム濃度異常に基づく症状には,イライラやシビレなどの不定愁訴から,低カルシウムによるテタニーや高カルシウムによる脱水,腎不全,さらに意識障害にいたるまで多彩である.しかし,オートアナライザーの導入により,無症状の症例の頻度が増加している.総カルシウム低下の原因として副甲状腺機能低下症,副甲状腺切除のほか,高カロリー輸液患者においても認められるが,最も頻度の高い原因は低蛋白血症である.一方,著しい高カルシウム血症は悪性リンパ腫,骨髄腫やその他の悪性疾患が原因であるが,軽度の高カルシウム血症は,サイアザイド利尿剤やビタミンD投与患者に認められる.高カルシウム血症のうち副甲状腺機能亢進症と悪性腫瘍によるものが70〜80%を占める1).
カルシウム濃度異常に基づく症状には,イライラやシビレなどの不定愁訴から,低カルシウムによるテタニーや高カルシウムによる脱水,腎不全,さらに意識障害にいたるまで多彩である.しかし,オートアナライザーの導入により,無症状の症例の頻度が増加している.総カルシウム低下の原因として副甲状腺機能低下症,副甲状腺切除のほか,高カロリー輸液患者においても認められるが,最も頻度の高い原因は低蛋白血症である.一方,著しい高カルシウム血症は悪性リンパ腫,骨髄腫やその他の悪性疾患が原因であるが,軽度の高カルシウム血症は,サイアザイド利尿剤やビタミンD投与患者に認められる.高カルシウム血症のうち副甲状腺機能亢進症と悪性腫瘍によるものが70〜80%を占める1).
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