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増刊号 診断基準とその使い方 IX.腎・尿路
14.尿細管性アシドーシス
著者: 塚本雄介1
所属機関: 1北里大学医学部・内科
ページ範囲:P.2150 - P.2151
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尿細管性アシドーシス(renal tubular acidosis;RTA)とは,尿細管障害により生じる高Cl血症性代謝性アシドーシスで,血清anion gap(〔Na++K+〕-〔HCO3-+Cl-〕)が増加していない病態を示す.最初のAlbrightら(1946)の定義によれば,糸球体機能が低下していないことが前提とされていたが,Kidney Nomenclature(1975)によれば,糸球体濾過値の低下があっても,その程度に比例しない尿酸性化能の高度な障害があればよいと記されている.
RTAの診断基準は未だ作成されていないが,病態が詳細に追求されるにしたがい,その分類は逆に混沌としてきている.したがって,ここでは日常診療を念頭に置き,診断上有用な分類ということで整理してみたい.
尿細管性アシドーシス(renal tubular acidosis;RTA)とは,尿細管障害により生じる高Cl血症性代謝性アシドーシスで,血清anion gap(〔Na++K+〕-〔HCO3-+Cl-〕)が増加していない病態を示す.最初のAlbrightら(1946)の定義によれば,糸球体機能が低下していないことが前提とされていたが,Kidney Nomenclature(1975)によれば,糸球体濾過値の低下があっても,その程度に比例しない尿酸性化能の高度な障害があればよいと記されている.
RTAの診断基準は未だ作成されていないが,病態が詳細に追求されるにしたがい,その分類は逆に混沌としてきている.したがって,ここでは日常診療を念頭に置き,診断上有用な分類ということで整理してみたい.
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