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増刊号 診断基準とその使い方 IX.腎・尿路
16.原発性糸球体疾患
著者: 甲田豊12 荒川正昭2
所属機関: 1信楽園病院・腎臓内科 2新潟大学医学部・第2内科
ページ範囲:P.2154 - P.2157
文献購入ページに移動腎臓疾患は数多いが,原発性糸球体疾患は最も頻度が高く,予後もさまざまであるため,実地臨床上十分な理解が必要である.原発性糸球体疾患は,しばしばその病型診断について理解し難い印象を与えてきたが,現在はわが国でも,WHO(1982)の分類が多用されるようになった1).
WHOの分類は,臨床概念を症候群として,組織形態概念と明確に区別しており,それぞれ臨床症候群分類(表1)と純粋に形態学的立場からの光顕組織像の分類(表2)を示している.これに加え,わが国で広く用いられている疾患概念(表3)がある.この中には臨床的ならびに病理学的に特徴ある疾患単位として,ほぼ確立している疾患概念がある.
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