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増刊号 診断基準とその使い方 IX.腎・尿路
17.IgA腎症
著者: 酒井紀1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学・第2内科
ページ範囲:P.2158 - P.2159
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IgA腎症の診断基準は国際的に統一されたものはないが,本症の提唱者であるBergerらが報告した形態学的な所見を中心とした疾患概念が診断の基本となっている.
本症の形態学的診断基準としては,表に示すような光顕・電顕・蛍光抗体法などの所見が示されている.その概要は,糸球体メサンギウムにIgAのびまん性沈着を認め,メサンギウム増殖を主体とする病変をきたす原発性糸球体疾患をさしている.しかし,本症の確診には,本症の免疫組織像ときわめて類似した所見を呈する紫斑病性腎炎,肝硬変に合併した肝性糸球体硬化症,あるいは一部のループス腎炎などを臨床的に除外診断する必要がある.
IgA腎症の診断基準は国際的に統一されたものはないが,本症の提唱者であるBergerらが報告した形態学的な所見を中心とした疾患概念が診断の基本となっている.
本症の形態学的診断基準としては,表に示すような光顕・電顕・蛍光抗体法などの所見が示されている.その概要は,糸球体メサンギウムにIgAのびまん性沈着を認め,メサンギウム増殖を主体とする病変をきたす原発性糸球体疾患をさしている.しかし,本症の確診には,本症の免疫組織像ときわめて類似した所見を呈する紫斑病性腎炎,肝硬変に合併した肝性糸球体硬化症,あるいは一部のループス腎炎などを臨床的に除外診断する必要がある.
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