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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻10号

1988年09月発行

文献概要

増刊号 診断基準とその使い方 X.神経・筋

35.先天性ミオパチー

著者: 埜中征哉1

所属機関: 1国立精神・神経センター・神経研究所・微細構造研究部

ページ範囲:P.2277 - P.2279

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■疾患概念,分類
 先天性ミオパチーとは乳児期から筋緊張,筋力低下のためにフロッピーインファント(筋緊張低下してグニャグニャした子供をいう)であり,処女歩行の遅延など発達の遅れがあり,明らかな神経原性の変化を認めないものの総称である.広義には先天性筋ジストロフィー,代謝性ミオパチー,先天性筋緊張性ジストロフィーが含まれ,狭義では比較的予後がよいとされる先天性非進行性ミオパチー(congenital nonprogressive myopathy,CNMと略す)をさす.CNMは筋生検による病理学的特徴より,さらにネマリンミオパチー,セントラルコア病,ミオチュブラーミオパチー,先天性筋線維タイプ不均等症などいくつかの疾患に分けられる.
 先天性筋ジストロフィーは中枢神経系異常(精神薄弱,けいれんなど)を伴う福山型と,中枢神経系異常を伴わない非福山型に二大別できる.CNMは多くの疾患に分類されているが,臨床的には個々の疾患に特異的なものは少なく,臨床像のみからの鑑別診断は不可能といっても過言ではない.個々の疾患の遺伝,臨床的特徴,病理学的特徴を表2にまとめた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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