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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻10号

1988年09月発行

文献概要

増刊号 診断基準とその使い方 XI.小児

12.新生児肝炎

著者: 岡庭真理子1

所属機関: 1武蔵野赤十字病院・小児科

ページ範囲:P.2318 - P.2319

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■疾患概念と疫学
 1.概念
 新生児肝炎は,1952年最初にCraig & Landingにより"Form of hepatitis in neonatal periodsimulating biliary atresia"として病理学的に報告され,同年Hsiaらにより,乳児期の原因不明の閉塞性黄疸として記載された.それから30余年経過したが,本症の概念は必ずしも統一されていない.
 欧米では,閉塞性黄疸の有無にかかわらず,乳児期の全ての肝障害を総称する考え方がある.また,Alagilleのように,その中で,原因が感染性と思われる場合に限定するもの,Danksらのように,肉眼的黄疸の有無にかかわらず,灰白便があればこれに含めるものなど,報告者により本症の原因,あるいは閉塞性黄疸に関してくい違いがみられる.したがって,欧米では多くの原因の明らかな疾患,例えばα1-antitrypsin欠損症をはじめとする種々の代謝性疾患,あるいは風疹,HBウイルス,サイトメガロウイルスなど既知のウイルス感染症が含まれていることが多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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