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文献概要
増刊号 診断基準とその使い方 XI.小児
16.起立性調節障害
著者: 大国真彦1
所属機関: 1日本大学医学部・小児科学教室
ページ範囲:P.2328 - P.2329
文献購入ページに移動■疾患概念と疫学
起立性調節障害(以下OD)は自律神経失調症の一種であり,とくに起立時の循環調節反射の失調が主症状となるものである.正常の人間であれば,起立時に下肢の血管,とくに静脈系が直ちに収縮して血液の下半身へのプーリングを防ぐが,本症ではこの反射が不十分で,立ちくらみを起こしたり,脳貧血を起こしたりする.
ODは10歳以上の小児に多くみられる.男女差はこの時期にはそれほど明らかではないが,成人にまで症状が残存するのは女性が多い.
起立性調節障害(以下OD)は自律神経失調症の一種であり,とくに起立時の循環調節反射の失調が主症状となるものである.正常の人間であれば,起立時に下肢の血管,とくに静脈系が直ちに収縮して血液の下半身へのプーリングを防ぐが,本症ではこの反射が不十分で,立ちくらみを起こしたり,脳貧血を起こしたりする.
ODは10歳以上の小児に多くみられる.男女差はこの時期にはそれほど明らかではないが,成人にまで症状が残存するのは女性が多い.
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