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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻10号

1988年09月発行

文献概要

増刊号 診断基準とその使い方 XI.小児

23.アトピー性皮膚炎

著者: 阿南貞雄1 吉田彦太郎1

所属機関: 1長崎大学医学部・皮膚科

ページ範囲:P.2346 - P.2347

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 アトピー性皮膚炎の診断基準については,さまざまな提案がなされているが,すべてが満足できるものは確立されていない.それは本症の病因,発症機序が完全に解明されておらず,意見の統一をみていないためである.
 アトピー性皮膚炎なる名称をはじめて提唱したのはWiseとSulzbergerで,1933年のことである.当時彼らは,気管支喘息やアレルギー性鼻炎などと同様に,本症もアトピー型のアレルギー反応によって発症すると考えた.しかし,I型アレルギーを代表する「アトピー性」という形容詞を「皮膚炎」という別の次元の概念,すなわち形態学的所見を根拠とした症候名に結合したために,一種の自己矛盾を内包することになった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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