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雑誌目次

雑誌文献

medicina25巻11号

1988年10月発行

雑誌目次

今月の主題 抗生物質の使い方 editorial

抗生物質使用時の基本的事項

著者: 北原光夫

ページ範囲:P.2388 - P.2390

 抗生物質使用時には,原因菌決定のための慎重な診察と,それを裏づける画像診断,検査が行われているべきである(別項"培養結果判明前の抗生物質選択法","培養検体の取り方"参照⇒p2396,p2400).これらより得られた情報から,どう抗生物質を選択すべきであろうか.

感染症へのアプローチ

発熱患者への合理的対応

著者: 根岸昌功

ページ範囲:P.2392 - P.2395

 疾患が身体にさまざまな症候をひき起こすが,そのうち最も一般的な症状のひとつが発熱である.また,程度の差こそあるが,発熱は自覚的にも,他覚的にも気づきやすい症状であるため,医療機関を訪れる患者の主訴のうち最も多いもののひとつである.
 発熱を主訴として受診する患者の大半は,何らかの感染性疾患にかかっているのが事実である.しかし,他の炎症性疾患でも発熱を主徴としていることは,発熱性疾患の鑑別診断をする上で忘れてはならない.実際に,医療機関で種々の検査を積極的に施行しても,1週間後に診断し得ない不明熱があるが,このうち約20%が何らかの悪性腫瘍,15%程が結合織疾患,15%程が肉芽腫性ないしアレルギー性の炎症性疾患である.

培養結果判明前の抗生物質選択法

著者: 北原光夫

ページ範囲:P.2396 - P.2399

 感染症の症例に遭遇して,まず原因菌の明らかな感染症をみるのは稀である.したがって,培養結果の判明する前に最大限の情報を得て,治療を開始する必要がある.ここでは,培養以外の情報をどう得るかを述べてゆく(表1).

培養検体の取り方

著者: 渡辺一功

ページ範囲:P.2400 - P.2401

 微生物検査では,すべての検体について,採取から培養,同定まで慎重に正しく行わなければならない.これは感染症の診断のみならず,医師,技術者の感染の危険性(biohazard)をも含んでいる.
 検体の採取に際しての原則は,①汚染を避けて採取する.とくに血液,髄液は無菌的採取は必須条件で,穿刺部位の消毒は厳重に行う.②化学療法開始前に検体を採取する.③検体の乾燥を防ぐ.④特殊な微生物に対する処置(低温に弱い菌)などである.

感受性検査の読み方

著者: 猪狩淳

ページ範囲:P.2402 - P.2403

 感染症に適切な化学療法を行うには,原因菌を検出し,その薬剤感受性を測定し,その成績から薬剤を選択することが必要である.
 感受性検査法にはいくつかの種類があり,目的に応じて使い分けられている.すなわち,菌の発育を阻止する濃度を定量的に調べる方法と定性的に調べる方法がある1)

外来治療と入院治療の決定

著者: 那須勝 ,   黒田芳信

ページ範囲:P.2404 - P.2405

 感染性疾患において,外来治療が可能か,入院治療が必要であるかの判断は,主にその感染症の重症度に左右され,①病原体からの要因,②宿主からの要因,③化学療法剤からの要因,さらに,④環境の要因,の4者から総合的に判断される(表).
 すなわち,病原体がコレラ菌やチフス菌などの伝染性で隔離を要する感染症は当然入院となるが,淋疾などは外来治療で十分である.宿主が何らかの基礎疾患を有する場合は注意を要し,原則として入院を必要とするが,健康人での上気道炎は外来で治療される.抗生物質を点滴静注により投与する必要があると判断されれば入院治療が望ましいが,経口剤でよいと判断されれば外来治療でも可能である.

抗生物質投与の原則

モノセラピーの意義

著者: 斎藤厚

ページ範囲:P.2406 - P.2408

 感染症治療の原則は,原因微生物を確定し,これにすぐれた抗菌活性を示す抗生剤のなかから,感染病巣への移行性,副作用,経済性などを考慮して,最も適したものを選択し,使用することであるが,その投与量,投与法,投与期間などは,選択された薬剤の特性を考慮して決められる1).したがって,抗生剤療法は最もすぐれた薬剤の1剤による治療(monotherapy モノセラピー)が原則であり,この考え方は本質的には現在でも変わったわけではない.
 それでは,どうして今,またモノセラピーであろうか。

併用療法の意義と選択

著者: 増田剛太

ページ範囲:P.2410 - P.2411

 抗生物質併用の臨床的意義をまとめてみると,①抗菌力の増加(相乗効果),②抗菌スペクトルの拡大,③抗生剤不活化酵素産生菌対策(β-ラクタム抗生剤+β-ラクタマーゼ阻害剤の併用など),④複数菌感染(混合感染)症の治療,⑤耐性菌発現の阻止,⑥投与量依存性副作用の軽減に対する期待,などが挙げられる.
 今日,数多くの抗生物質が実用化されており,その各々が抗菌力,吸収,体内分布,代謝,副作用などの面でさまざまな特性をもつ.これらの薬剤をいかに効果的に使用しうるかは,臨床家に与えられたきわめて重要な命題である.臨床の場では,抗生剤投与開始時に原因菌とその薬剤感受性が未明のままEmpirictherapy「見込み投与」が行われることが多い.たとえば,顆粒球減少宿主に発症した重症細菌感染症はきわめて深刻な緊急事態であり,これらの原因菌が特定できない症例に対しては,より強力な抗菌効果と幅広い抗菌スペクトルを期待して,複数抗生物質の併用療法が開始される傾向がある.また,原因菌が同定され,併用療法の有効性が確立している感染症があるが,これらはいうまでもなく併用療法の適応である.

抗生物質をどう投与するか

著者: 浦山京子 ,   島田馨

ページ範囲:P.2412 - P.2413

■抗生物質の投与経路
 感染症を起こしている患者の治療として,抗生物質を投与する際,投与経路としては主に,経口投与,筋注投与,静注ないしは点滴静注投与の3つの投与方法がある.
 1)経口投与
 経口投与は,投与方法としては最も簡便であるが,消化管から吸収され血中濃度が上昇するまで,ある程度の時間が必要なこと,また経口であるがため,薬剤によっては消化管での吸収が食事,併用薬の影響をうけ,空腹時投与,食後投与で血中濃度が大きく変わること,またあまり高い血中濃度は得難いなどの欠点がある.

外来における経口的療法—呼吸器感染症

著者: 谷本普一

ページ範囲:P.2414 - P.2416

 新しく登場したいくつかの経口抗菌剤は,その抗菌力のスペクトルムの拡大と優れた組織親和性によって,呼吸器感染症外来治療に大きな変革をもたらしつつある.従来入院治療を必要とした呼吸器感染症のかなりの部分が,外来治療で対応できるようになったからである.
 これらの新経口抗菌剤は,大別すると,①β-ラクタマーゼ阻害剤とペニシリンの配合剤,②第3世代セフェム剤,③新キノロン剤に分けられ,それぞれに特性をもつので,その使い分けが必要である.

外来で静注療法はどこまで可能か

著者: 森茂久

ページ範囲:P.2418 - P.2419

■アメリカにおける外来静注療法
 アメリカでは1970年中頃より,主に医療費節約,ベッドの効率的利用といった経済的および社会的必要性より,抗生物質自己静注療法が開始されるようになった1).退院前に自己静注法を指導し,溶解した抗生物質をもち帰り,ヘパリン・ロックした静注ラインより指示通りに自己静注を行う.2〜4日に1度外来を受診させ,静注ナース,薬剤師,感染症の医師らがチームを組み,治療にあたる.またホーム・ナーシングが普及しており,自己管理が行えなくとも,自宅での静注療法が可能である.
 日本では最近になってようやくインスリン自己皮下注射が許可された段階であり,抗生物質自己静注は,現時点では制度的に不可能である.今回は日本の実情に合わせた外来における静注療法,つまり連日通院し,外来で抗生物質の静注を行う方法に関して,その適応と可能性について述べたいと思う.

抗生物質の中止時期

著者: 渡辺彰 ,   大泉耕太郎

ページ範囲:P.2420 - P.2421

 「化学療法の中止時期」については,3つに分けて考える必要がある.第1は化学療法が有効で,感染症が改善・治癒した場合であり,第2は化学療法が無効のために中止する場合である.第3は副作用のため中止する場合であるが,本稿における主題はもちろん,第1の化学療法が有効の場合である.
 薬剤別にみた場合,使用期間について添付文書に記載があるのは,主にアミノ配糖体系抗生物質であるが,これは副作用を懸念しての制限である.現代の化学療法の主流であるβ-ラクタム系その他については記載がなく,主治医の判断に任せられているといってよい.

内科的予防投与の実際

著者: 廣田正毅

ページ範囲:P.2422 - P.2426

 日常の臨床において,感染症の発症や再発を予防する目的で抗生物質を投与することはしばしばなされている.この予防的化学療法の是非については,多くの議論があるところであるが,本稿では内科的領域で広く行われている予防投与について,その主なものについて触れてみたい。

異物の存在と感染症の治療

著者: 川名林治

ページ範囲:P.2428 - P.2429

 異物の存在がしばしば感染症を誘発し,また感染症の治療に障害をきたすことは周知のとおりである.とくに最近は種々の重篤な基礎疾患を有する患者に,さまざまな手術,処置,検査などが実施され,これらが異物として反対の働きをなし,本来の目的からはずれて,感染症を誘発することが少なくない1,2).この際には,原因となる異物を除去することを原則とし,またカテーテルなどの長期挿入を可及的避ける一方で,局所の消毒や感染防御に留意し,万一感染が起こった場合は,起因菌の分離・同定と,感受性試験の実施を行い,その結果をもとに,抗生剤の特性を考慮して,積極的な化学療法をすすめることが大切である3)

抗生物質の特徴と使い方

第1世代のセフェム剤の使い方

著者: 深谷一太

ページ範囲:P.2430 - P.2431

 セフェム剤を世代別に呼ぶことが行われている.抗菌力のすぐれたものが数多く登場するに及んで,最も早く世に問われた,今からみると一般的に最も抗菌力が弱いとされるセフェム剤に対して,"第1世代"という名が与えられた.また,経口剤についても,抗菌力の増強に合わせて,万人の賛成を得たといい難いが,同様の呼び方がされるようになってきた.
 また,注射剤か経口剤かいずれを選択するかという問題も,使い方の大切な1つであるが,とくに取り上げないこととする.

第2世代のセフェム剤の使い方

著者: 加藤康道

ページ範囲:P.2432 - P.2433

 多数のセフェム剤(CEP)の分類にはさまざまの考え方があるが,Weinstein AJらに従い,一応表に示すものを第2世代に含めた.いずれも1972〜77年にかけて開発されたものであるが,セファマイシン系のうち1979年以後のセフォテタンなどは除外した.

第3世代のセフェム剤の使い方

著者: 深山牧子

ページ範囲:P.2434 - P.2435

 1980年以降登場してきた第3世代セフェム剤は,グラム陰性菌に対する抗菌力に優れ,多くの疾患がその投与の適応となっている.本稿では,第3世代セフェム剤の特徴と,その使い方について述べる.

イミペネムの使い方

著者: 澤江義郎

ページ範囲:P.2436 - P.2438

 イミペネム(IPM)はStreptomyces cattleyaの産生するthienamycinのN-formimidoyl誘導体で,カルバペネム系といわれるまったく新しい型のβ-ラクタム系薬である.その特徴は非常に広範囲の抗菌スペクトルと強力な抗菌力を有し,不可逆的β-ラクタマーゼ阻害作用もあることである.しかし,IPMは腎に存在するdehydropeptidaseIにより分解されて失活することから,dehy-dropeptidase I阻害薬であるシラスタチンナトリウム(CS)と1:1の合剤として製剤化されており1),チエナム®として発売されている.

アミノ配糖体とアズトレオナムの比較

著者: 泉川欣一

ページ範囲:P.2440 - P.2442

 β-ラクタム系を中心とした抗生物質の進歩は著しく,多くの抗生物質が開発され,種々の疾患に対し,臨床の場で著しい効果をもたらしている.とくに第3世代セフェム系抗生物質は広い抗菌スペクトルム,強い抗菌力を有し,しかもヒトに対する毒性が少ないため,最も広く使用されている.しかしながら,緑膿菌をはじめとしてブドウ糖非発酵性グラム陰性桿菌に対する抗菌力や,β-ラクタマーゼに対する安定性などに問題も残されている.
 アズトレオナム(Aztreonam,AZT)はモノバクタム系(monocyclic β-lactam)抗生物質で,β-ラクタム環の1位をスルホン酸に置換することによでは,L-threonineから化学合成されている1,2)

キノロン剤の使い方

著者: 斎藤篤

ページ範囲:P.2444 - P.2445

 キノロン母核の6位にフッ素,7位にピペラジン環をもった,いわゆるニューキノロン剤の登場により,近年再びキノロン剤が脚光を浴びるようになり,β-ラクタム剤とともに経口剤のなかでは主流を形成しつつある.
 ここではニューキノロン剤を中心に,その基礎的特徴ならびに臨床適用について述べることにする.

抗真菌剤の使い方

著者: 伊藤章

ページ範囲:P.2446 - P.2447

■抗真菌剤の種類
 深在性真菌症に用いられ得る抗真菌剤としては数多くあるわけではない.すなわち,ポリエン系抗生物質としてはナイスタチン(ナイスタチン®)とアムホテリシンB(ファンギゾン®),アゾール系抗真菌剤としてはイミダゾール系化学物質のミコナゾール(フロリードF®注),ピリミジン系化学物質としてはフルシトシン(アンコチル®)だけしかないといってよい.現在臨床検討中の抗真菌剤としては,トリアゾール系のフルコナゾールとイトラコナゾールがある.
 これらの他,抗真菌剤ではないが,放線菌症にはペニシリンが,ノカルジア症にはコトリモキサゾール(バクタ®),ミノサイクリン(ミノマイシン®)が用いられる.

内科的感染症における抗生物質の使い方

細菌性髄膜炎

著者: 小林芳夫

ページ範囲:P.2450 - P.2451

 細菌性髄膜炎の治療の主役は,いうまでもなく抗生剤療法である.したがって,起因菌により選択すべき抗生剤は異なる.臓器感染症においては,投与抗生剤の臓器移行性が問題となる.とくに髄膜炎においては,選択抗生剤の髄液への移行が良好であることが絶対的条件となる.一般的にいって,β-lactam系抗生剤のなかではPenicillin系抗生剤が髄液への移行が良好である.Cephem系抗生剤の多くは髄液への移行が良好とはいえないが,最近では移行が良好な薬剤も開発され,治療薬剤として期待される.アミノ配糖体剤の髄液への移行は不良である.このほか,Chloramphenicol(CP)が髄液への移行が良好である薬剤であることを忘れてはならない.
 起因菌はさまざまであるが,内科領域での起因菌は限られ,細菌性髄膜炎それ自体が本邦ではとくに多い疾患とはいえない.主な起因菌を取り上げ,菌種別にその抗生剤療法にふれてみる.

肺炎

著者: 中田紘一郎 ,   中森祥隆

ページ範囲:P.2452 - P.2453

 肺炎の起炎病原体は,一般細菌ばかりでなく,マイコプラスマ,クラミジア,カリニ原虫,ウイルスなど種々の病原体が関与するため,適切な抗菌剤を選択することは大変難しいが,胸部X線所見,宿主の背景因子などから得られる情報を総合し,最も確率の高い起炎菌を目標に治療を開始することになる.
 本稿では,①宿主の背景因子と起炎菌の特徴,②起炎菌別の抗生物質の選択について述べる.

胆道感染症

著者: 牧野勲 ,   米田政志 ,   武部和夫

ページ範囲:P.2454 - P.2455

 胆道感染症の成立には非感染性のこともありうるが,多くは細菌感染が一次的役割を演じている.したがって,その治療には抗生物質の投与を行うが,使用する抗生物質の選択には,起炎菌に対し感受性を有すること,胆汁移行性が良好であること,作用を減ずる細菌性β-lactamaseに対し安定であること,副作用の少ないことを考慮することが必要である.さらに胆道感染の背後に存在する胆汁うっ滞を正確に把握し,それに対する適切な処置を行うことが薬物効果を上げることになる.

尿路感染症

著者: 河村信夫

ページ範囲:P.2456 - P.2457

 尿路感染症(urinary tract infection,UTI)は,内科的なものと考えられる部分もあるが,手術後や外科的疾患に合併するUTIも多いことを考えておかねばならない.
 UTIは,原因疾患のない単純性のものと,尿路に基礎疾患を有する複雑性のものに分けて考える1)

敗血症

著者: 青木隆一

ページ範囲:P.2458 - P.2459

■敗血症と不明熱
 受持患者の「不明熱」に苦悩した経験をもつ臨床家は少なくない.この不明熱患者のなかに,重症感染症としての敗血症がある.近年,基礎疾患をもつ,いわゆるimmunocompromised hostの感染が入院感染症の主流となり,また薬物や諸検査,処置,手術による医原性の感染症も増え,これらのなかに占める敗血症の比重が高まり,かつ変容してきた.したがって,最近の傾向として,血中からの分離菌には平素無害菌ともいわれる弱毒の微生物が増え,とくにグラム陰性桿菌,真菌,嫌気性菌の検出も増えてきた.また第3世代のセフェム剤の多用から,一時期減っていたグラム陽性菌が再び増加の傾向を示している1,2).他方,"複数菌感染(polymicrobial infection)"のみられる敗血症の増加など,最近の動向,変貌を考慮して敗血症の診断治療を行うべきである.

好中球減少時の発熱

著者: 森眞由美

ページ範囲:P.2460 - P.2461

 好中球減少時の発熱は,大部分感染症によるものである.感染の頻度は,好中球減少の程度と持続期間に比例する.好中球数500/mm3以下になると要注意であり,100/mm3以下になるとほとんど必ず発熱する.しかもこのような患者は,白血球の機能や免疫系にも異常があることが多く,感染を合併すると重症に陥りやすい.感染予防および感染初期の適切な治療が重要となる所以である.

抗生物質投与の注意事項

抗生物質と腎機能

著者: 松本文夫 ,   桜井磐 ,   平林哲郎

ページ範囲:P.2462 - P.2466

 抗菌剤療法では原因菌に対して良好な抗菌力を有する薬剤の選択使用が原則であるが,副作用の発現防止のための適正使用方法の設定も重要である.とくに腎は抗菌剤の主要排泄臓器であり,しかも抗菌剤の腎への移行率は他臓器に比べきわめて高いことから,抗菌剤の腎障害と体内蓄積による副作用の発現については常に念頭におく必要がある.
 このことから,本稿では腎毒性と腎機能からみた抗菌剤の使用方法について記述したい.

抗生物質と肝障害

著者: 溝口靖紘

ページ範囲:P.2468 - P.2470

 薬物による肝障害は,大きく2つのカテゴリーに分類される.1つは,薬物の直接作用,あるいは薬物代謝異常による中毒性肝障害で,投与量に比例して肝障害が起こり,服用したヒトに肝障害が高頻度に発生し,動物実験でも同様の肝障害を再現しうるものである.もう1つは,過敏反応に基づいて肝障害が起こり,服用したヒトのうち,少数の感受性をもったものにのみ肝障害が起こり,また薬量依存性がなく,少量の薬物服用によっても肝障害がひき起こされるものである.実際の臨床面では,薬物アレルギーに起因する肝障害のほうがはるかに重要である.その理由として,薬物アレルギーによる肝障害は,新薬発売の増加と,本邦における患者末梢血リンパ球の培養法による診断法が確立され,増加しつつあることが挙げられる.

抗生物質による血液障害

著者: 川野晃一 ,   渡辺清明

ページ範囲:P.2472 - P.2474

■抗生物質による血液障害
 抗生物質による血液障害の代表例を表1に掲げる.以下各々につき説明する.
 1)好酸球増多症(eosinophilia)
 重篤なアレルギー反応の前駆症状である場合もあるが,通常は単独で出現し,薬剤中止の適応にはならないことが多い.表1に掲げた薬剤のうち,とくにストレプトマイシン(硫酸ストレプトマイシン勤(長期投与では50%に合併)およびカナマイシン(硫酸カナマイシン®)に多くみられる.

抗生物質による下痢

著者: 上野文昭

ページ範囲:P.2476 - P.2477

 近年,細菌感染症の治療はより優れた抗生物質の開発とその適切な使用により,飛躍的な進歩をとげたといえる.その一方で,抗生物質による下痢にしばしば遭遇し,厄介な問題となることが少なくない.この抗生物質関連大腸炎(Antibiotics-Associated Colitis,以下AACと略す)について理解し,適切なマネージメントを行うことは,専門とする医学領域にかかわらず,抗生物質を使用する機会のあるすべての医師の務めといえる.

抗生物質投与中の発熱への対策

著者: 高橋幸則

ページ範囲:P.2478 - P.2479

 一般の臨床において内科医が細菌感染症の診断のもとに抗生物質の投与を始めた場合に,発熱が遷延したり,あるいは再燃することがしばしば認められる.この場合に内科医はいかに対処すべきか,という問題について以下にまとめてみた.

抗生物質の副作用(主な抗生物質一覧表を含む)

著者: 遠藤武男

ページ範囲:P.2480 - P.2484

 抗生物質はペニシリン系,セフェム系,テトラサイクリン系,マクロライド系,アミノグリコシド系およびポリペプチド系に大別されているが,有効対象微生物によって,抗細菌薬,抗真菌薬,抗ウイルス薬などにも分類される.これら抗生物質の作用として,①細胞壁合成阻害,②細胞膜合成阻害,③蛋白合成阻害,④核酸合成阻害,などがあり,この作用機作は副作用の生起に関係している.
 細胞壁合成阻害は細菌に特有の構造に対する障害であって,宿主細胞にとっては有害とならないので,過敏症の副作用を除いては理想的な作用機作である.ペニシリン系,セフェム系は,この分類に属す.

座談会

各種病態における抗生物質の使い方

著者: 森眞由美 ,   上野文昭 ,   高木誠 ,   北原光夫

ページ範囲:P.2487 - P.2499

 北原(司会) 森先生は血液,上野先生は消化器,高木先生は神経をご専門とされていますが,本日は「各種病態における抗生物質の使い方」と題して,各々の領域における感染症にどう対応すればよいか,とくに抗生物質の使い方について,いろいろお話を伺っていきたいと思います.
 いつものmedicinaの座談会とは少し趣を変えまして,日常診療でとくに問題となる点について私がお尋ねし,先生方にわかりやすくお答えいただくという形で進めていきたいと思います.

理解のための10題

ページ範囲:P.2500 - P.2502

カラーグラフ 眼と全身病

糖尿病と眼(1)

著者: 宇山昌延

ページ範囲:P.2504 - P.2505

 糖尿病が眼に及ぼす障害には次の3つがある.
 1)糖尿病性網膜症,2)糖尿病性白内障,3)眼筋麻痺.
 糖尿病性白内障は高血糖により房水の組成が変化し,水晶体の代謝を障害して,本来透明な水晶体に混濁が発生して白内障となるものである(図1).若年の糖尿病者では高血糖が原因となって白内障が発生し,高齢者では高血糖が老人性白内障の進行を促進する.白内障の進行は緩慢なので,視力低下は徐々に進行する.最近は,水晶体に存在するアルドース還元酵素aldose reductaseの活性が高血糖下で増加し,水晶体上皮細胞内にソルビトールが蓄積し,細胞内に浮腫が発生するのが白内障の原因であるという,ポリオール経路説が注目されている.白内障は進行すると手術を行えば治癒する.

非観血的検査法による循環器疾患の総合診断

心室中隔基部の菲薄化を特徴とする心サルコイドーシスの1例

著者: 大木崇 ,   福田信夫 ,   河野智彦 ,   小川聡 ,   細井憲三 ,   森博愛

ページ範囲:P.2516 - P.2523

■心音図・心機図所見
 1)心音図と頸動脈波曲線(図2)
 洞調律時(A)と房室解離時(B)における心尖部(Apex)と第4肋間胸骨左縁(4L)の同時記録心音図および頸動脈波曲線を示す.いずれも同一gainで記録したものである.
 洞調律時(A)の心音図では,II音の著しく幅広い分裂と心尖部の高調な収縮期雑音(SM)の2点が重要である.II音分裂間隔は呼気息止め時に100msecと著しい延長を示すが,著明に幅の広い右脚ブロツク型のQRS波およびQ-IIA時間(425msec)が正常であることを考慮すれば,その原因は右脚ブロックに伴うIIP出現の遅れにあると判断できる.心尖部の収縮期雑音は高調で,かつII音大動脈弁成分(IIA)まで持続している点より,逆流性雑音,すなわち僧帽弁閉鎖不全雑音と考えられる.ただし,前半の漸増・漸減型の成分には駆出性雑音が重畳している可能性が強い.

グラフ 消化管造影 基本テクニックPitfall

小腸(2)—腸結核の症例

著者: 松川正明 ,   西澤護

ページ範囲:P.2524 - P.2529

■小腸の病変で多いもの
 西澤 前回は小腸造影法,特に小腸二重造影法の撮り方,その適応についてお話を伺いましたけれども,今日は小腸の疾患像についてお話を伺いたいと思います.
 まず小腸で多い疾患というと,炎症性疾患では,結核,クローン病,ベーチェット病,単純性潰瘍,それに虚血性腸炎などでしょうか.それから腫瘍性の疾患では,悪性リンパ腫,肉腫など非上皮性のものが多いようですね.それから癌,良性腫瘍では粘膜下腫瘍が多いようです.まずその中で炎症性の場合には,部位的にとくに多いというところはありますか,小腸の中で.

演習

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.2507 - P.2513

演習 内科専門医による実践診療EXERCISE

頭痛,嘔吐/痴呆

著者: 友利直樹

ページ範囲:P.2531 - P.2534

 23歳の女性.事務員.既往歴,家族歴に特記事項なし.1週間前,頭痛,嘔吐を主訴に来院,高血圧(175/120 mmHg)を指摘され,原因精査のため入院となった.
 診察:身長161cm,体重43.5kg,体温36.5℃,脈拍72/分,整.血圧:右上肢160/110,左上肢160/108,右大腿部170/116,左大腿部170/118(mmHg).眼底H2S0,頭頸部,心,肺に異常を認めず.腹部:血管雑音(+),四肢および神経学的検査で異常を認めず.生理は5日前に終了.

講座 図解病態のしくみ 循環器疾患・8

頻拍性不整脈—1.発作性上室性頻拍

著者: 山口巌

ページ範囲:P.2536 - P.2543

 発作性上室性頻拍(paroxysmal supra-ventricular tachycardia,PSVT)は,3種類の不整脈発生機序,すなわちリエントリー,異常自動能,triggered activity(撃発活動)のうちの1つが原因で発生する.このうち最も一般的な機序はリエントリーである.リエントリー回路は,房室間あるいは房室結節心室間副伝導路を伴うもの,あるいは単独で,洞結節,心房,房室結節に含まれる.リエントリーが発生するためには,異なる伝導特性と不応期を有する2種類の伝導路(縦解離)と,これらの伝導路を結ぶ共通の末梢連結路を必要とする(図1).例えば心房性期外収縮による刺激がAに進入し,不応期により逆行伝導路Cでブロックされる一方,順行伝導路Bに伝導し,順行伝導路に伝導遅延があるとき,逆行伝導路の興奮性が回復し,刺激は共通路を経由して,逆行伝導路に進入し,リエントリー回路のもとの地点に再び戻る.このように興奮波の持続的伝播によって持続性回帰性不整脈が生じる.
 PSVTの発生機序には,その他に異常自動能があり,心房や房室接合部の自動能が洞結節脱分極発生頻度より高頻度に自動脱分極する.もう1つの自発調律はtriggered activityであり,活動電位は先行する活動電位から発生する遅延後脱分極から生じる.

肺癌診療・6

肺癌と腫瘍遺伝子—基礎と臨床の接点

著者: 藤原康弘 ,   江口研二

ページ範囲:P.2546 - P.2551

 近年のバイオテクノロジーの進歩は,様々な癌のDNA,RNAレベルでの解明に拍車をかけており,バーキットリンパ腫や慢性骨髄性白血病のように,がん化のメカニズムが遺伝子のレベルで非常に詳細に検討されるようになってきているものもある.
 しかし,ヒト肺癌における発癌の遺伝子レベルでの解析は現在のところ,そのメカニズムの解明というレベルにまでは至っていない.

検査

検査データをどう読むか

著者: 菅野治重

ページ範囲:P.2552 - P.2555

 症例:45歳,男性.職業:農夫.主訴:発熱,頭痛,全身倦怠感,嘔気.既往歴:特記すべきことなし.家族歴:特記すべきことなし.嗜好:酒3合/日,タバコ20本/日.現病歴:11月28日より39〜40℃の発熱が出現,頭痛,嘔気,全身倦怠感も伴う.12月3日前記症状が改善しないため内科外来を受診,同日入院となった.入院時現症:体温39.2℃,脈拍数98/分,呼吸数28/分,意識清明,咽頭発赤なし,右頸部に8×10mmの黒色痂皮を伴う小潰瘍が1個あり,胸部にかけて5×5mm程度の小発疹を数個認める.右頸部,右腋窩部にリンパ節の腫脹を認める.胸部:ラ音認めず.心雑音認めず.腹部:肝,脾の軽度腫大を認める.反射:正常,病的反射:認めず.動物:ペットとして犬2匹,猫1匹を飼育.その他:患者は11月15日より24日まで山で材木の伐採を行った.表1に入院時の検査成績を示した.

消化器疾患診療メモ

便秘,肛門出血:よくある症状だが…

著者: 上野文昭

ページ範囲:P.2558 - P.2559

(症例1)
医師「どうされました?」
患者「便秘なんです.」
 医師「お腹が痛いとか,張って苦しいとかいうことはありませんか?」
 患者「別にそういうことはありません.」
 医師「それでは下剤を出しておきましょう.また何かあったら来てください.」
 患者「どうもありがとうございました.」
 (影の声「ちょっと待った.もっと詳しく聞かなくていいんですか?」)

循環器疾患診療メモ

心疾患・高血圧を有する患者の非心臓手術時の術前評価(1)

著者: 高尾信廣 ,   山科章

ページ範囲:P.2560 - P.2561

 冠動脈疾患患者に対する非心臓手術の際のリスクを評価する方法として,Goldmanらの提唱したcardiacrisk index score1)(表1)が有名である.しかし内容がやや古くなり,時に過小評価することがあるので,使用には注意を要する.
 Cardiac riskは1.心筋虚血,2.心機能,3.弁膜と心筋の状態,4.不整脈の4つに分け,さらに,5.高血圧を加えて考えるのが簡便である.今回は一番問題となる心筋虚血を中心に簡単に説明し,残りは次回にまとめてみたい.

神経疾患診療メモ

手根管症候群の診断と治療

著者: 豊永一隆

ページ範囲:P.2562 - P.2563

 しびれは頭痛やめまいとともに日常診療において遭遇する最も多い主訴であり,その的確な診断はきわめて重要である.上肢のしびれは頸部脊椎症による神経根炎をはじめとしていろいろな疾患によりひき起こされるが,なかでも手根管症候群は鑑別診断のトップにあげられなければならない.その理由は,日常診療上よく経験され,その診断は容易であり,しかも治療によりほぼ100%の改善が期待できるからである.しかし現実には,手根管症候群をもつ患者の多くは神経痛や頸腕症候群などの曖昧な診断がなされ,適切な治療がなされていない.

実践診療dos and don'ts

下痢患者を診るときの注意/呼吸不全?

著者: 浅田学

ページ範囲:P.2470 - P.2470

 われわれの病院の救急外来は,一次から三次まで全ての急患を扱っているため,臨床研修には恰好の第一線医療の現場となっている.受診者は小児の発熱が最も多いが,腹痛とそれに付随する消化器症状を主訴に受診する患者も多い.
 腹痛の患者を診た場合,いわゆる急性腹症として取り扱われる疾患の,早期診断と適切な治療方針の決定が急務となる.緊急性が無いと判断された場合,通常は対症的に薬物を投与し,翌日の外来受診を指示する.多くの場合,鎮痙剤の投与が効果的であるが,痛みの程度によっては,ペンタゾシンなどの鎮痛剤を投与せざるを得ないこともある.しかし,鎮痛剤を要する程の腹痛は,入院を要する疾患と考えるのが原則であり,薬効の強さを頼っての乱用は慎むべきであろう.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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