icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina25巻11号

1988年10月発行

文献概要

カラーグラフ 眼と全身病

糖尿病と眼(1)

著者: 宇山昌延1

所属機関: 1関西医科大学・眼科

ページ範囲:P.2504 - P.2505

文献購入ページに移動
 糖尿病が眼に及ぼす障害には次の3つがある.
 1)糖尿病性網膜症,2)糖尿病性白内障,3)眼筋麻痺.
 糖尿病性白内障は高血糖により房水の組成が変化し,水晶体の代謝を障害して,本来透明な水晶体に混濁が発生して白内障となるものである(図1).若年の糖尿病者では高血糖が原因となって白内障が発生し,高齢者では高血糖が老人性白内障の進行を促進する.白内障の進行は緩慢なので,視力低下は徐々に進行する.最近は,水晶体に存在するアルドース還元酵素aldose reductaseの活性が高血糖下で増加し,水晶体上皮細胞内にソルビトールが蓄積し,細胞内に浮腫が発生するのが白内障の原因であるという,ポリオール経路説が注目されている.白内障は進行すると手術を行えば治癒する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら