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雑誌目次

雑誌文献

medicina25巻12号

1988年11月発行

雑誌目次

今月の主題 腎疾患診療の実際 Editorial

腎疾患患者の診療に際して

著者: 丸茂文昭

ページ範囲:P.2572 - P.2573

 今はSchweitzerのようにあわれみをもって患者を診る時代ではなく,患者が医師を選ぶ時代にきている.このごく当たり前のことが,全ての病院,とくに大学病院などの大病院の医師に十分認識されているだろうか.私は私立大学と国立大学の両方を経験しているが,外来で診察をしていて,あまり"お待たせしました"という言葉を聞いていない.国立大学ではことさらそうである."3時間-3分-3時間"というのは悪いジョークとしても,患者を待たせていることは事実なのだ.なのに何故このような簡単な言葉すら出にくいのであろうか.ここに大病院とくに国公立病院のかなりのドクターの問題点が象徴的に現れているように思うのであるが,如何であろうか.
 次に問題なのは,腎臓の病気が歩いてくるのではなく,病気をもった患者が診察に訪れるのだということである.というのは回診をしていると,時に"鹿追う猟師は山を見ず"のたとえを思い起こすからである.人体を総合的に診る習慣を養わなければならないであろう.総論的なことはこれくらいにして,具体的な診療の問題点に入る.

腎疾患の診断—内科的疾患か,泌尿器科的疾患か

尿検査

著者: 七里眞義 ,   丸茂文昭

ページ範囲:P.2574 - P.2576

 非侵襲的な尿検査から得られる情報量は多い1).尿中に排泄される物質量は他の経路のものに比べて多く,水分の主要排泄経路であることはいうまでもない.本稿では特に,尿所見によって内科的疾患,泌尿器科的疾患の鑑別を含め,診断に至る過程を短縮させるかという点に主眼をおき述べる.表に尿検査としてみるべきものを示す.

腎機能検査

著者: 浅野泰

ページ範囲:P.2578 - P.2579

 腎は尿の生成と排泄を通じて,体液の質的および量的な恒常性を維持している臓器である.通常,腎機能検査とはこの排泄機能をみるものであるが,一部には尿細管での再吸収や分泌能をみる場合もある.その他,腎は内分泌機能も備えており,高血圧,貧血,骨異栄養症との関連において,これら腎の内分泌機能が問われることもある.

画像診断

著者: 石橋晃

ページ範囲:P.2580 - P.2583

 最近では外科系あるいは内科系を問わず,臓器別に診療を行う施設もあるが,多くは従来通り一つの臓器に対しても内科系,外科系に分けて診療している.しかし,その境界領域を含めて,内科側,外科側ともにその対象範囲を広げて診療する傾向がみられる.したがって例えば腎疾患でも,腎不全は内科でもまた泌尿器科でも扱うようになってきている.つまり内科的腎疾患と泌尿器科的腎疾患を区別することが困難な場合が少なくない.
 今回は,これをあえて従来よりの区分に従い,各種腎疾患により生ずる症状の中から主なものをとりあげ,泌尿器科領域の疾患をより分ける立場で,その手段としての画像診断の有用性および診断手順などにつき検討を加えてみたい.

糸球体腎炎—その診断と治療

急性腎炎症候群

著者: 伊藤拓

ページ範囲:P.2584 - P.2586

 WHOの腎疾患分類1)によれば,急性腎炎症候群とは血尿,蛋白尿,高血圧,腎機能障害,水・塩分蓄積を伴って急性に発症する腎炎群と定義されているが,Rodorigues-Iturbeは2)急性の経過で浮腫,血尿,高血圧,乏尿を来す腎炎を呼ぶなど,必ずしも明確な疾患群ではないようである.
 WHOは急性腎炎症候群を示す疾患群,病理組織所見として表1のごとく記載している.一次性腎炎としては溶連菌感染後急性腎炎,特発性半月体形成性腎炎,膜性増殖性腎炎,二次性腎炎として紫斑病性腎炎,IgA腎症,ループス腎炎が主たるものであろう.

機会蛋白尿(chance proteinuria),機会血尿(chance hematuria)をどうするか

著者: 村上睦美 ,   植田穣

ページ範囲:P.2588 - P.2590

 尿の蛋白と潜血反応を指標として腎疾患を発見しようとする集団検尿においては,腎疾患を有する者の数倍の尿異常者が拾い上げられる.早朝尿を2回検査する方式(東京方式)で小・中学生に学校集団検尿を行うと,尿異常者の頻度は,昭和49年度から61年度までの平均で,小学生では蛋白陽性率が0.08%,潜血反応陽性率が0.54%,蛋白潜血両者陽性者が0.03%であり,中学生ではそれぞれ0.37%,0.94%,0.08%であった.これらと病院を対象に調査した慢性に経過する腎臓病の有病率を比較すると,集団検尿では人口10万人に対し,尿異常者が小学生では650人,中学生では1,390人存在するのに比して,慢性に経過する腎臓病を有する者は人口10万人に対し小学生で約100人,中学生で約150人であると推定されている1)
 このように腎臓病の発見を目的とした場合に,集団検尿は過剰な陽性頻度を持っていると考えられ,これらで発見された機会蛋白尿(chance proteinuria)や機会血尿(chance hematuria)の症例をどのように取り扱うかは大きな問題である.

腎炎の増悪因子

著者: 大里紳一郎 ,   小野山薫

ページ範囲:P.2592 - P.2593

 慢性糸球体腎炎の多くは,免疫学的機序により発症し,これに関連した炎症反応,糸球体内血液凝固などの機転が糸球体の組織障害に関与していることが知られている.腎炎の増悪因子として,①急激に腎機能を悪化させるが,多くの場合,可逆的であるもの,②緩徐ではあるが,腎機能障害の進行を促進するもの,がある.前者には水電解質の異常,ショック,心不全,大量出血などが,後者には高血圧,蛋白摂取量,脂質代謝異常,糖尿病,妊娠,高尿酸血症,腎盂腎炎,ある種の薬物などが増悪因子として作用している.
 慢性糸球体腎炎の病因やその後の遷延化については未だ不明な点が少なくない.したがって慢性糸球体腎炎の治療では,増悪因子を減少ないしは除去することによって,従来はnatural historyとして取り扱われていた部分を少しでも改善する試みが行われている.本稿では,腎機能障害促進因子として高血圧,食餌性因子について述べる.

慢性腎炎症候群の管理—はたして積極的な治療法はあるのか

著者: 椎貝達夫

ページ範囲:P.2594 - P.2595

 慢性腎炎症候群(chronic nephritic syndrome,WHO)は原発性糸球体腎炎のなかでタンパク尿,血尿,高血圧を呈し,慢性の経過をとるものをいう.病理組織学的にはメサンギウム増殖性腎炎,膜性増殖性腎炎(MPGN),膜性腎症,巣状分節状糸球体硬化症(FGS)などがある.
 これら慢性糸球体腎炎(CGN)の発症には,免疫反応が主役を占めていることは種々の証拠から疑いのない事実とされている.しかし慢性の進行,いいかえれば糸球体濾過値が,徐々に減少していく機序にどの程度免疫反応が関与しているのかは明らかでない.

腎疾患の食事管理

著者: 丸茂文昭 ,   七里眞義 ,   塚本雄介

ページ範囲:P.2596 - P.2598

 全身性疾患における腎症を除いて,腎疾患における食事療法は,急性および慢性腎炎症候群,ネフローゼ症候群,非透析および透析期慢性腎不全に分けられるであろう.

ネフローゼ症候群

微小変化型ネフローゼ症候群の再発をいかに防止するか

著者: 小山哲夫 ,   小林正貴

ページ範囲:P.2600 - P.2603

 微小変化型ネフローゼ症候群(MCNS)はステロイド療法によく反応し,ステロイド療法開始後,速やかに蛋白尿が減少し,消失する予後良好な疾患である.しかしながら多くの症例で再燃(ステロイド療法中に尿蛋白が出現し,持続するもの),再発(ステロイド療法離脱後,尿蛋白が出現し,持続するもの)を起こし,なかにはかなり長時間ステロイド療法を施行せざるをえないものがある.そのために,ステロイドや免疫抑制剤の副作用,すなわち感染症,成長障害,骨粗霧症,無菌性骨壊死,白内障,緑内障,性腺抑制などが生じ,腎そのものの予後は良好であるにもかかわらず,MCNSの再燃・再発をいかに防止するかについては臨床的に非常に重要な問題となっている.

巣状糸球体硬化症—臨床的にどう微小変化群と鑑別するか,治療法はあるか

著者: 御手洗哲也 ,   板倉行宏 ,   川村哲也

ページ範囲:P.2604 - P.2605

 巣状糸球体硬化症(focal glomerular sclerosis,FGS)は,光顕上多くの糸球体には変化を認めないが,一部の糸球体に分節状硬化を認める腎病変の病理形態学的な診断名である.このような糸球体病変を認める腎疾患としては,一次性糸球体疾患としてネフローゼ症候群を呈するもののほかに,妊娠中毒症による腎障害,高血圧性腎硬化症,逆流性腎症,日本ではあまりみられないが,Heroin中毒による腎障害などがある.しかし,一般的には,単にFGSと言った場合には,一次性糸球体疾患としてネフローゼ症候群を呈するものを指している.
 このようなFGSは,1957年,Richらがネフローゼ症候群患者の剖検例から,lipoid nephrosis様でありながら皮髄境界部から皮質表層に糸球体硬化が進展する特異な病態があることを記載したことから歴史が始まり,果たしてこのFGSが微小変化型ネフローゼ症候群(minimal change nephrotic syndrome,MCNS)のより重症型といった亜型なのか,それとも独立した疾患なのかという問題も古くから論議されているが,まだ明確にされていない.

膜性腎症—ステロイドは有効か

著者: 霜鳥孝 ,   阿部昌洋 ,   荒川正昭

ページ範囲:P.2606 - P.2609

 膜性腎症(membranous nephropathy)は,全ネフローゼ症候群(ネフローゼ)の10〜20%を占め,成人に多く,80〜85%はネフローゼを呈する.組織学的には,腎糸球体基底膜上皮細胞側に免疫複合体(IC)と考えられる沈着物をび漫性に認める糸球体疾患である.
 本症の治療は,理論的には,①ICの抗原が明らかであれば,その除去を試みること,②IC形成に関与する抗体の生成を抑制すること,③沈着しているICを不活化することなどである.

膜性増殖性腎炎

著者: 中本安

ページ範囲:P.2610 - P.2613

 膜性増殖性糸球体腎炎〔membranoproliferativeglomerulonephritis(MPGN)またはmesangiocapillary glomerulonephritis(MCGN)〕の出現頻度は内外ともに腎生検対象例中の2〜8%,あるいは一次性糸球体疾患中の約5%を占める.本症は特徴的な糸球体変化,高頻度に持続性低補体血症を伴う点,および難治性かつ進行性経過を示す点で特異な糸球体腎炎の一型となっている.同様の糸球体変化は,ループス腎炎,クリオグロブリン血症,肝硬変症,部分的脂肪異栄養症など種々の全身性疾患に伴って発現しうるが,ここでは一次性または特発性MPGNの病理変化,臨床所見,治療,予後について概括したいと思う.

IgA腎症—IgA腎症そのものははたして良性といえるのか

著者: 須賀孝夫 ,   堺秀人

ページ範囲:P.2614 - P.2615

 IgA腎症は慢性糸球体腎炎の病型の一つで,1968年,Bergerらにより報告され,現在,臨床病理学的に確立した一疾患として認められている.本症はわが国の成人における原発性糸球体腎炎の3割以上に認められ1),単一の疾患としては最大多数を占めている.また従来は比較的予後良好な腎炎と考えられていたが,最近では約15%の症例が腎不全に移行することがわかり,本邦では患者の絶対数が多いため,本症による腎不全患者が多数存在していると考えられ,腎不全対策上からも重要な疾患とされている.
 本疾患の病因は現在明らかでないため根本療法がなく,治療は予後判定に基づいた対象療法が主となっている2).しかしながら個々の症例の予後はまちまちで,臨床症状のみからの判断は困難で,現時点では本症の診断および予後判定には腎生検が必須となっている.

間質性腎炎

最近の動向

著者: 酒井紀

ページ範囲:P.2616 - P.2617

 近年,間質性腎炎は,尿細管・間質性疾患(tubulo-interstitial disease,TID)と総称されるようになったが,従来から糸球体腎炎に対応した疾患概念として考えられてきた.最近,薬剤などによる腎障害の頻度が増加し,薬剤性の間質性腎炎が注目されている.
 ここでは,最近の間質性腎炎の定義,WHOの新分類などをはじめ,臨床上注目されている急性間質性腎炎を中心として,その問題点について述べる.

組織学的特徴

著者: 森吉臣

ページ範囲:P.2618 - P.2620

 尿細管・間質性腎炎(tubulo-interstitial nephritis,以下TIN)は腎臓の間質および尿細管を中心として炎症性変化を来している状態である.腎内動脈硬化症あるいは糸球体腎炎の際に見られる間質のリンパ球浸潤の意義については不明な点があるが,これを直ちに間質性腎炎とはいわない.間質の変化が二次的な現象として認められる場合は通常TINから除かれる.
 WHOの尿細管・間質性疾患1)を参考にしていただきたいが,尿細管・間質を場とする疾患は多種類に及ぶ.その中でTINに分類されるものは,感染性,薬物性,免疫性に大別できる.それぞれの組織学的な特徴について記述する.

治療

治療法の選択とタイミング

著者: 齊藤博

ページ範囲:P.2621 - P.2623

■ネフローゼ症候群
 小児のネフローゼ症候群は多くの場合,微小変化群であり,ステロイド療法が奏功するので,まずステロイド治療を開始し,効果のない場合に腎生検を施行する.成人の場合はまず腎生検を施行し,病型を判定し,治療法を決定する.微小変化群はステロイド療法が奏功すること,自然寛解がみられること,再発しやすいことなどが特徴である.成人ではプレドニゾロン(プレドニン)1〜1.5mg/kgで治療開始する.再発を繰り返す場合には,ステロイドを漸減するときにサイクロフォスファマイド(エンドキサン)を併用することがある.この場合,副作用予防のため投与期間は約8週位にし,総量は10gを越えないことが望ましい.
 メサンギウム増殖性腎炎の場合,増殖の程度が軽く,蛍光抗体にてIgM,C3などが顕著でなければ治療法は微小変化群に準じて行い,予後も比較的よい.組織変化の強い場合は予後が悪い.

パルス療法の適応—いつ,いかなる時に行うか

著者: 篠田晤

ページ範囲:P.2624 - P.2625

 1969年,Kountzら1)が移植腎の拒絶反応の治療に副腎皮質ホルモンの大量投与を試み,その後メチルプレドニソロン(ソルメドロール®)1,000mg点滴を1日1回,3日間施行するパルス療法は臓器移植の分野で広く用いられている.また本療法の顕著な免疫抑制効果に注目し,各種の腎疾患に本療法が試みられるようになったが,適応や実施法についての基準はまだ確立されていない.
 本文ではパルス療法の腎疾患における適応の現状について述べる(表1).

抗凝固療法

著者: 海津嘉蔵

ページ範囲:P.2626 - P.2628

 腎疾患は,主として免疫学的機序で発症すると考えられているが,その進展・増悪に血液凝固線溶系の関与が想定されている.本稿でのテーマはその主旨で企画されたものであり,主としてその治療面から,腎疾患における抗凝固療法をとりあげたものであろう.
 まず,腎疾患の増悪因子としての凝固線溶系というテーマに際し,まず4つの問題点を挙げなければならない.第1は,ヒト腎疾患に,凝固線容系の関与している事実が証明されているか?第2は,もし関与するならば,それを臨床的に反映する指標は何か?第3は,凝固線溶に対する抗凝固療法の適応とその効果判定は何か?第4は,どの抗凝固剤が有効なのか?ということである.何故これらの問題点をあげたかという理由は,病態生理学的に腎疾患の進展増悪の因子に血液凝固が関与するという事実の証明が十分でないまま,臨床では,1968年にKincaid-Smith1)らによって抗凝固療法がすでに実施され,その後,種々の抗凝固療法が試みられるに至っているが,その結果は一定でなく,15年近く経過した現在でもその有効性については賛否両論に分かれているからである.筆者は,その理由は前述の4つの問題点が解決されていないまま治療が行われたため,対象症例がばらばらで,効果判定法も決まっていなかったためであると考えている.

全身性疾患と腎

糖尿病性腎症の管理

著者: 山崎親雄 ,   柴田昌雄

ページ範囲:P.2629 - P.2631

 糖尿病性腎症(diabetic nephropathy;以下腎症)は,特徴的な腎糸球体硬化症を主病変とする糖尿病性細小血管症の一つである.失明に至る網膜症同様,一旦確立した腎症は,最終的には尿毒症に至るまで進行する.現在,腎症発症後の各種薬物療法や透析療法など幾多の工夫が試みられているが,いまだ成績は不良である.
 本稿では腎症の治療と管理について,筆者らの経験と文献的考察を述べる.

SLE腎症の治療—効果と副作用のバランスを考える

著者: 長沢俊彦

ページ範囲:P.2632 - P.2633

 ループス腎炎(以下LNと略す)の根本的治療は,ステロイド剤を主とし,免疫抑制剤を従とする免疫抑制療法である(最近,免疫抑制剤のパルス療法が登場したが1),その評価はまだ今後の課題である).この治療に抵抗して末期腎不全に進行した時には,透析治療が導入され,さらに一部の例は腎移植が適応となる.
 上述の免疫抑制療法の普及によりSLEの生存率は顕著に改善されたが,一方では致死的な合併症や,大腿骨頭壊死のように日常生活動作を著しく障害する合併症の増えてきたことも事実である2).最近ではステロイドの大量投与,とくにパルス療法は糸球体の増殖性病変は抑制するが,糸球体硬化を却って促進するのではないかとの本質的な懸念も一部でもたれている.このように,LNの免疫抑制療法はそのbenefit-riskの関係をめぐり反省期に入ったのが現状であろう.

肝腎症候群

著者: 高光義博 ,   由良高文

ページ範囲:P.2634 - P.2634

 重症肝疾患の経過中に発症する機能的急性腎不全を肝腎症候群(HRS)という.腎障害の原因は不明であるが,多くの血管作動物質の関与が推測されている.腎の形態学的変化は非特異的で,全く正常の場合もみられる.

電解質異常と腎

著者: 折田義正 ,   寺井知博

ページ範囲:P.2635 - P.2637

 日常の診療において遭遇する電解質異常は,さまざまな形の腎障害が惹起されたときその結果として生じる場合が多い.しかし,ときに先行して発生した電解質異常が持続し,そのために特徴的な腎障害を認めることがある.
 ここでは,後者のような電解質異常による腎障害について述べることとする.

尿細管疾患

尿細管性アシドーシス

著者: 佐々木成

ページ範囲:P.2638 - P.2639

■尿細管性アシドーシスの概念と分類
 尿細管性アシドーシス(RTA:renal tubular acidosis)は尿細管での尿酸性化が障害され,代謝性アシドーシスとなる症候群であり,腎機能の全般的障害(尿毒症性アシドーシス)は除くが,軽度のGFR低下例は含まれる.
 RTAの分類としては,大きく近位型(proximal RTA)と遠位型(distal RTA)に分ける.これは障害部位に基づく分類であると同時に,機能の差異も明確なため,機能的分類でもある.近位型はII型RTAと呼ばれ,近位尿細管での尿酸性化が障害されたものであり,distal RTAは遠位尿細管の尿酸性化障害に基づくものである.

Bartter症候群,偽性Bartter症候群—その鑑別診断

著者: 深川雅史 ,   藤田敏郎

ページ範囲:P.2640 - P.2642

■Bartter症候群とは
 Bartter症候群は,1962年に初めて報告された1)症候群で,二次性アルドステロン症の一種であるが,浮腫や高血圧を伴わないという特徴がある.厚生省研究班による診断基準によると,
 1)血漿レニン活性増加
 2)アルドステロンの血漿濃度の増加
 3)低K血症
 4)代謝性アルカローシス
 5)正常ないし低い血圧
 6)アンギオテンシンンII(A II)に対する昇圧反応低下
 7)神経性食欲不振症,慢性の下痢,利尿剤の長期投与がない.
 8)腎生検で傍糸球体細胞の過形成を証明することが望ましい.

その他の問題

腎血管性高血圧症の診断と治療—手術の適応症は?

著者: 阿部圭志

ページ範囲:P.2644 - P.2645

 腎血管性高血圧症は腎動脈に狭窄病変が生じた結果,腎の灌流圧が低下し,レニン分泌が亢進して高血圧が発症するもので,根治手術可能な高血圧の中でもっとも発生頻度が高い.しかし日常遭遇する患者の中には血漿レニン活性が正常値を示す症例も多い.このような症例でも食塩制限をするとレニン分泌が亢進し,アンジオテンシンIIが高血圧維持機構に関与することを,アンジオテンシン阻害薬を使用することで明らかにすることができる1,2)
 最近,変換酵素阻害薬が開発され,本症の診断や治療に応用されている.またバルーンのついたカテーテルで腎動脈を拡張させ,根治治療することもできるようになった3).したがって外科的に手術で治療する症例が少なくなっている.本稿では,近年開発されたレニン・アンジオテンシン系の阻害薬が腎血管性高血圧の病態生理の解明あるいは診断や治療にどのように利用されているか,腎動脈拡張術が行われるようになり,腎血管性高血圧の手術適応がどのように変ったかについて述べる.

閉塞性尿路障害(Obstructive Uropathy)と腎—泌尿器疾患を見落とすな!

著者: 岸本武利

ページ範囲:P.2646 - P.2648

 閉塞性尿路障害は決して稀な疾患ではなく,必ず腎機能障害を引き起こすので,早期に的確な診断と治療を行うことは患者の予後に大きな影響を与える.急性尿路閉塞は種々の臨床徴候を示すので比較的簡単に診断がつくが,慢性の場合は潜行性で徴候に欠け,見落とすことがあるので注意を要する.

妊娠はどの程度の腎障害まで許されるか

著者: 出浦照國

ページ範囲:P.2649 - P.2651

■妊娠許可に対する考え方の基本
 多少意外性のある提案となるかもしれないが,たとえ腎機能障害が高度であっても,ただそれだけの理由で妊娠を禁ずることは控えたい.あるいは慣用の妊娠許可条件から外れるからというような単純な理由のみで妊娠を禁止することは許されないと考える.

薬剤による腎障害

著者: 塚本雄介

ページ範囲:P.2652 - P.2653

 薬剤性腎障害,これは医原性疾患である.2つの場合が想定される.第一は薬剤の特性に医師が無知のため副作用に対する予防が施されていない場合,第二は副作用を熟知しているが,腎障害の発症に対し迅速かつ適切な対応が出来ない場合,である.薬剤性肝障害については一般に注意が向けられているが,腎障害については残念ながら多くが第一の場合である.
 本稿ではまず腎障害を起こし易い薬剤と,その腎障害の機序を述べる.そして,日常診療で最もわれわれが遭遇するケースを挙げ,その治療について述べたい.

座談会

腎疾患診療におけるpitfall

著者: 浅野泰 ,   二瓶宏 ,   後藤孝典 ,   丸茂文昭

ページ範囲:P.2654 - P.2662

 丸茂(司会) 今日の座談会では,患者と医師の関係が十分にうまくいって,いい医療が行われているかどうかを考えた時に,必ずしも常にうまくいっているとは思えない.その原因はどういうところにあるだろうか,そういうトラブルが起きるのはなぜなのか.そして,それを起こさないためにはどうしたらいいのかというようなことを考えてみたいと思うのですが,今回は腎臓の疾患の特集ですので,腎疾患の診断と治療ということを中心にしながら,これらの問題について考えてみたいと思います.

理解のための10題

ページ範囲:P.2663 - P.2666

カラーグラフ 眼と全身病

糖尿病と眼(2)

著者: 宇山昌延

ページ範囲:P.2668 - P.2669

 糖尿病による網膜症ははじめは単純型で,視力障害はなく,進行はゆるやかである(25巻11号参照).しかし,血糖調整が悪いと,網膜症は進行して増殖型になる.まず硝子体出血が発生する.出血が少量のときは飛蚊症を生じ(図1),大量のときは高度の視力低下を来す(図2).硝子体出血はある日突然発生する.出血は再発を繰り返し,大量の硝子体出血が眼内にたまって吸収しなくなる.また出血と共に網膜表面に結合織が増殖し,眼底後極部の網膜に皺襞を形成し(図3),やがて増殖した結合織の収縮によって網膜剥離が発生する(図4).これらはいずれも高度の視力低下を来し,完全な失明に至る.
 このような眼底病変の進行過程は蛍光眼底造影によって,その病態が明らかになった.単純型では毛細血管の閉塞,小血管からの血管外漏出は小範囲,小数箇所であるが,増殖型になるとこれらの病変が広範囲で多数箇所にみられる(図5).すなわち小血管障害が高範囲になっている.

非観血的検査法による循環器疾患の総合診断

初診時に心室中隔欠損症と誤診した僧帽弁腱索断裂の1例

著者: 福田信夫 ,   大木崇 ,   奥本哲生 ,   恵美滋文 ,   林真見子 ,   森博愛

ページ範囲:P.2680 - P.2687

■心音図・心機図所見
 1)心音図(図1)
 心尖部(左第4肋間鎖骨中線),第4,第3および第2肋間胸骨左縁(4L,3L,2L)の各部位において,同一gainで記録した心音図を示す.
 I音は減弱化傾向,II音は正常範囲内の分裂と音量を示す.III音,IV音は認めるものの,いずれも振幅が小さく,明らかな異常所見とはいえない.

グラフ 消化管造影 基本テクニックとPitfall

小腸(3)—Crohn病

著者: 松川正明 ,   西澤護

ページ範囲:P.2689 - P.2696

 西澤前回は小腸の炎症性疾患の中でも比較的多く経験する腸結核について伺いました.今回は,X線診断で腸結核との鑑別でも問題になるCrohn病のお話を伺いたいと思います.
 Crohn病は難病の1つにも指定され,治りにくい疾患ですが,まずX線所見での変形の特徴,典型的な所見,それに部位的なことも含めて,症例をみながら説明して下さい.

演習

心電図演習

著者: 梅澤剛 ,   石村孝夫

ページ範囲:P.2699 - P.2702

 70歳女性が発熱と胸痛を訴えて来院した.
 既往歴 64歳時,糖尿病を指摘されたが,食事療法のみでコントロール良好.喫煙歴なし.長期の薬物服用歴なし.
 家族歴 特記するものなし.
 現病歴 5〜6年前,深夜就寝中,咽頭部のつまるような胸部痛にて覚醒したことがあった.当科入院4日前,深夜1時頃,急に悪感を覚えたため解熱剤の坐薬を挿入したところ1時間程で楽になった.その後も37℃台の熱が持続したが,上気道炎症状などはなし.翌朝,朝食摂取約1時間後嘔吐.これにひき続いて前胸部中央の焼けるような痙痛が出現し,約24時間持続した.2日後当科紹介となった.

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.2671 - P.2677

内科専門医による実践診療EXERCISE

微熱,片麻痺,異常行動/頭痛,肩凝り,微熱

著者: 大生定義

ページ範囲:P.2703 - P.2706

 53歳男性.会社役員.10年前より高血圧の治療をうけていた.家族歴には特記すべきことはない.入院2,3日前より右下肢にしびれ感をおぼえ,力がはいりにくいことがあった.入院当日,仕事中に右側に倒れるようになり,救急入院してきた.
 診察所見:身長164cm,体重55kg.体温37.5℃,脈拍118/分,整.呼吸20/分.血圧170/10,意識レベルは,3-3-9度方式のI-1あるいは2で,表情に乏しく,反応は鈍い.無理に強いると話せるが,自発的には全く話そうとしない.深部反射は右がやや亢進し,右バビンスキー徴候が(±),左は(-)である.

講座 図解病態のしくみ 循環器疾患・9

急性心筋梗塞

著者: 落合正彦 ,   山口徹

ページ範囲:P.2708 - P.2714

 急性心筋梗塞(AMI)は,冠状動脈の急速な閉塞に起因する心筋壊死である.本稿ではその病態生理につき治療との関連を中心に概説する.従来のAMIに対する治療は,患者を集中治療室へ収容し,不整脈および急性期ポンプ失調による死亡を防ごうとするもので,言葉を代えていえば心筋壊死後の病態に対する治療であった.しかし,近年,血栓溶解療法,およびPTCA(経皮的冠動脈形成術)などの発達により,AMIの治療の主体は早期再灌流療法による心筋壊死の阻止へとダイナミックな転換を示した.まず冠状動脈の閉塞機転と心筋の壊死機転につき解説し,さらに再灌流療法の効用およびその限界につき論ずることとした.

肺癌診療・7

肺癌の治療の現況(1)進行肺非小細胞癌の化学療法

著者: 国頭英夫 ,   江口研二

ページ範囲:P.2716 - P.2726

 多くの努力にもかかわらず,早期肺癌の診断は未だ困難であり,日常臨床の場で遭遇する肺癌は圧倒的に進行期のものが多い.したがって,外科手術・放射線照射などの局所療法には自ずから限界があり,全身療法として化学療法に頼らざるをえない.しかし,これまた多くの努力にもかかわらず,肺非小細胞癌の化学療法は不十分であり,肺小細胞癌の化学療法において1970年代に標準的方法が確立され,1980年代にはState of theArtまで設定されたのに比べ大幅に遅れている.以下,肺非小細胞癌(腺癌,扁平上皮癌,大細胞癌,他)の化学療法の現状と展望について概説する.

検査

検査データをどう読むか

著者: 菅野治重

ページ範囲:P.2728 - P.2731

 患者:28歳,女性.主訴:発熱,全身倦怠感,食欲不振.現病歴:1週間前より微熱があり,近医を受診し,上気道炎の診断で経口抗菌剤の投与を受けていたが,3日前より高熱(39℃),悪寒が出現し紹介入院となった.既往歴:特記すべきことなし.家族歴:特記すべきことなし.海外旅行:なし.ペット:なし.入院時所見:意識清明.眼球結膜黄染なし.ラ音,心雑音認めず.肝は右肋弓下で1横指触知.脾腫は認めず.胸水,腹水認めず.鼠蹊部両側にリンパ節を触知(複数),圧痛を伴う.下痢,便秘いずれも認めず.神経学的異常認めず.

循環器疾患診療メモ

心疾患・高血圧を有する患者の非心臓手術時の術前評価(2)

著者: 高尾信廣 ,   山科章

ページ範囲:P.2734 - P.2735

 前回は主に心筋虚血に対する非心臓手術時の術前評価について解説したので,今回はその他の項目(心機能,弁膜と心筋の状態,不整脈,高血圧)について簡単に説明する.

神経疾患診療メモ

パーキンソニズム

著者: 西平竹夫

ページ範囲:P.2737 - P.2737

 50〜60歳代に好発し,振戦,筋固縮,寡動,姿勢障害を特徴とするパーキンソニズムは,欧米よりは少ない(アメリカの有病率100〜150/10万人,日本約50/10万人)が,日常臨床で決して稀ではなく,神経内科領域において以下に述べる点で大事な疾患の1つである.
 1)変性疾患といわれる神経内科特有の難病の中で,不十分ながら治療手段を有する.

消化器疾患診療メモ

肝性脳症が悪化したときにはまず何をしなければならないか?

著者: 上野文昭

ページ範囲:P.2738 - P.2739

 A氏は輸血歴のある60歳男性です.数年来,某病院にて肝硬変の診断をうけ,通院を続けていましたが,時折肝性脳症が悪化し,入退院をくり返していました.ある晩,意識不明の状態で救急外来に運ばれてきました.同居している家族の話によると,ここ数日どうも気分がすぐれず,イライラして落ち着かないことが多かったようでした.また風邪をひいたらしく微熱があり,胃の調子も悪くてほとんど摂食していないとのことでした.
 当直のB医師が呼ばれ診察したところ,患者は半昏睡の状態でしたが,バイタル・サインは安定し,黄疸なく,皮膚に出血斑はありませんでした.腹部は軽度の腹水貯留のためやや膨隆していましたが,圧痛や腫瘤を認めませんでした.下肢には浮腫はなく,むしろ乾燥気味でした.B医師は当然のごとく肝性脳性の診断のもとに,経鼻的に胃管を挿入しラクチュロースを投与し,経静脈的に肝不全用アミノ酸製剤と肝庇護剤の投与を始めました.また腹水に対し,利尿剤が経静脈的に投与されました.

新薬情報

ミリダシンカプセル〔大鵬〕

著者: 清川重人 ,   水島裕

ページ範囲:P.2732 - P.2733

■概略
 非ステロイド抗炎症剤は,各種炎症性疼痛疾患に対し広く用いられ,現在までに数多くの薬剤が開発されてきている.代表的な非ステロイド抗炎症剤の1つにインドメタシンがあるが,その効果の反面,消化管障害などの副作用発現頻度が高いなど問題も少なくない.
 今回,大鵬薬品で発売されるミリダシンカプセルは,インドメタシンのプロドラッグの1つであり,インドメタシンの消化管障害を軽減する目的でイタリアのロッタ社で開発された薬剤である.

実践診療 dos and don'ts

難治性気胸?

著者: 松井保憲

ページ範囲:P.2598 - P.2598

 69歳,喫煙歴・肺結核歴がある気管支喘息の女性.CO2ナルコーシスの状態で入院14日目にようやく人工呼吸器を離脱したが,傾眠状態が続いていた.
 ある日,主治医が経鼻栄養チューブの挿入を試みていたところ突然,喘息発作が生じた.人工呼吸器を再装着してもチアノーゼは変わらず,すぐに胸部X線を依頼した.写真を見て気胸と診断,先輩レジデントを呼び,胸部X線を示しながら「右側肺野の透過性亢進があり,右側の気胸と思います.」と状況を説明.先輩レジデントは「よし!」とばかりトロッカーを入れてくれた.主治医がほっとして教科書に目を通していると,ナースからチアノーゼ・発汗・頻脈は変わらずとの報告.痩せた肋間に聴診器を置くと,トロッカーとは逆の左側で呼吸音は減弱.動脈血は真っ黒.改めて胸部X線を見直したが理由が分からない.「反対側にも陽圧呼吸による気胸を起こしたのだろうか?」再び先輩を呼び出した.

女性患者の問診

著者: 板東浩

ページ範囲:P.2726 - P.2726

 うら若き美しい女性が腹部不定愁訴で,ある病院の内科外来を受診した.若い研修医は,月経に関する問診を忘れることがある.「生理は順調ですか」.このような質問は良くない.「はい」という返事しか返ってこない.「生理に変わりはありませんか」「最終の月経はいつですか」と尋ねるが,付き添いがいると真実を引き出せない.しかし,1人で来ていても,プライバシーを保てる診察室は稀で,他の外来患者にすべてつつぬけである.「小水を検査しましょう」と,だまって検査箋のゴナビスに丸を入れる.よく気が付くが経験の浅い看護婦がわざわざ念をおす,「先生,妊娠反応ですね!」.患者はうつむいて,逃げるように診察室を出ていく.
 小生は,自分なりに問診の方法を工夫した.必要なhistory-takingを終えて,患者の血圧を測定する時に,耳元で囁く.「あれの可能性は,ないということはないでしょう,あるとしたらいつ頃だったんですか」.人間は「いいえ」と言いにくいものである.「はい」とは答えやすい.「はい」と返事をしたくない女性は「大体○月中旬くらいです」との返事が返ってくる.何もしゃべりたくない女性は無言でうなずく.また,non-verbal communicationで,眼差しでYesという女性や,小生をじっと見つめてこちらで雰囲気を察知せねばならない女性もいる.小生は,誘導尋問の専門家でないし,いろんな状況を見極めて判断できるほどの経験もない.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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