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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻12号

1988年11月発行

文献概要

今月の主題 腎疾患診療の実際 治療

治療法の選択とタイミング

著者: 齊藤博1

所属機関: 1都立駒込病院・内科

ページ範囲:P.2621 - P.2623

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■ネフローゼ症候群
 小児のネフローゼ症候群は多くの場合,微小変化群であり,ステロイド療法が奏功するので,まずステロイド治療を開始し,効果のない場合に腎生検を施行する.成人の場合はまず腎生検を施行し,病型を判定し,治療法を決定する.微小変化群はステロイド療法が奏功すること,自然寛解がみられること,再発しやすいことなどが特徴である.成人ではプレドニゾロン(プレドニン)1〜1.5mg/kgで治療開始する.再発を繰り返す場合には,ステロイドを漸減するときにサイクロフォスファマイド(エンドキサン)を併用することがある.この場合,副作用予防のため投与期間は約8週位にし,総量は10gを越えないことが望ましい.
 メサンギウム増殖性腎炎の場合,増殖の程度が軽く,蛍光抗体にてIgM,C3などが顕著でなければ治療法は微小変化群に準じて行い,予後も比較的よい.組織変化の強い場合は予後が悪い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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