medicina25巻2号

1988年02月発行

今月の主題 炎症性肺疾患へのアプローチ 鼎談

炎症性肺疾患のステロイド療法

著者： 工藤翔二¹ 中田紘一郎² 塚本玲三³

所属機関： ¹都立駒込病院・内科（呼吸器） ²虎の門病院・呼吸器科 ³茅ケ崎徳洲会病院

ページ範囲：P.300 - P.310

　塚本（司会）　今日は「炎症性肺疾患のステロイド療法」ということで，先生方に忌憚のないご意見をお伺いしたいと思います．
　ところで，炎症性肺疾患に関して，ステロイドを使うべきかどうかという適応の基準，そしてステロイドを使うとしたらどんな種類のものを使うか，どれだけの量をどれだけの期間使うか，あるいは経静脈的に投与するのか，経口的に投与するのか，そういった細かい具体的なことを書いたテキストがなくて，実際の臨床の場で，私自身もそうですけれど，患者を前にして困っている方がたくさんいるのではないかと思い，このテーマを取り上げました．