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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻3号

1988年03月発行

文献概要

今月の主題 消化性潰瘍とその周辺 Editorial

消化性潰瘍1988年

著者: 木村健1

所属機関: 1自治医科大学・消化器内科

ページ範囲:P.388 - P.389

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 Cruveilhier(1829年)が胃潰瘍を,ulcus veutriculi chronicum simplex s. rotundumと記載したごとく,消化性潰瘍は再発を繰り返しながら慢性に経過するものであり,文字通り慢性潰瘍である.一方,これと概念的に対峙するものに急性潰瘍(AGML)がある.これは,原因が明確であり,その誘因の除去と共に速やかに治癒に向かい,そこには再発は認められないことが本質的な特性とされている.
 近年,種々の近代的手法により胃粘膜の損傷と治療の機序の究明は著しい展開をみせている.就中,胃粘膜防御機構の解明には瞠目するものがある.しかし,これらはすべて急性潰瘍におけるものであって,これをヒトにおける慢性潰瘍,すなわち消化性潰瘍に直ちに敷衍するにはいささか無理があると思えてならないのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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