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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻3号

1988年03月発行

文献概要

今月の主題 消化性潰瘍とその周辺 消化性潰瘍の成因

酸分泌(酸分泌機構を含む)

著者: 武藤弘1

所属機関: 1筑波大学臨床医学系・消化器内科

ページ範囲:P.396 - P.397

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 消化性潰瘍の原因論の多くは酸分泌との関連についてのものであるが,決定的なものはない.消化性潰瘍の発生における酸の重要性はSchwarzのno acid,no ulcerの仮説をもち出すまでもなく,日常診療においても身近に感じられるところである.特に最近のH2 receptor antagonistsの発達は,その革命的ともいえる抜群の病状消失の速効性,治癒期間の短縮により,酸の重要性を再確認させている.しかし,そのH2 antagonistsをもってしても,治癒しえない潰瘍の存在,再発の問題などが残っており,消化性潰瘍の問題は解決しえないことを物語っている.
 ここでは,酸分泌機構およびそれと消化性潰瘍との関連についてまとめてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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