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今月の主題 消化性潰瘍とその周辺 消化性潰瘍と類縁疾患
ストレス潰瘍
著者: 白浜龍興1 大庭健一1 箱崎幸也1
所属機関: 1自衛隊中央病院・内科
ページ範囲:P.474 - P.475
文献購入ページに移動最近の消化管の内視鏡機器の開発,改良および普及は著しく,消化器症状を有する患者に対して緊急,または早期内視鏡検査が容易になされ,ストレス潰瘍の診断の機会は益々増えてくると考えられる.並木は1,2)精神的ストレスによる消化管の急性病変について多くの研究を行い,その胃粘膜の内視鏡所見は,急性胃潰瘍,出血性エロジオン,びまん性の粘膜出血の3つの形態を示し,それらが単独でみられたり,混在してみられたりすると述べている.筆者らは,不規則な食事,睡眠時間など非常に厳しい,苛酷な環境の下で行われる精神的にも肉体的にもストレスの多い,いわゆるレンジャー訓練(7週間)に際して胃や十二指腸の上部消化管に急性病変が発症してくることを経験している3,4).
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