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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻3号

1988年03月発行

今月の主題 消化性潰瘍とその周辺

トピックス

胃粘膜微小循環障害から見たfree radicalsの役割

著者: 土屋雅春1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部・内科

ページ範囲:P.498 - P.500

文献概要

 Free radicalとは原子や分子の周りにある電子に,ペアをなさないいわゆる不対電子を持つ原子あるいは分子と定義される.この中で電子受容体として酸素がかかわる反応性の高い分子を活性酸素と称し,superoxide,hydroxyl radical,過酸化水素,一重項酸素の4種が含まれる.生物は進化の過程で酸素を有効に利用し,活性酸素の障害から生体を防御する仕組みを獲得してきた.ところがいったん虚血や低酸素といった侵襲が加わると,急激な活性酸素産生とその消去系の破錠が生じ,その酸化作用による組織障害(oxidative stress)を引き起こすことが明らかになって来た.本稿では胃粘膜障害における活性酸素の関与について胃粘膜微小循環との関連で述べてゆく.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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