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雑誌目次

雑誌文献

medicina25巻4号

1988年04月発行

雑誌目次

今月の主題 今日の心不全診療

心不全治療の展望

著者: 町井潔

ページ範囲:P.576 - P.578

 心不全はあらゆる心疾患の究極の病態であり,最近の新しい治療法の発展にもかかわらず,依然として多くの未解決の問題が残されている.急性心不全に対してはカテコールアミン,IABPなどの新しい薬剤,手技の導入により,その短期的治療成績は著明に向上したが,慢性心不全の長期予後に関しては信頼できる治験が乏しく,未だ心臓内科医のartに依存することの大きい領域である.

心不全の診断と重症度評価

症状から

著者: 村松準

ページ範囲:P.580 - P.583

 心臓のポンプ機能が急性または慢性に低下して生じた循環不全病態を心不全という.心不全では,心機能の低下に基づき,大・小循環系のうっ血に伴う特徴的な臨床症状が示される.したがって,うっ血性心不全とよばれ,臨床的症候群の1つとしてとらえられている.

理学的検査から

著者: 石村孝夫

ページ範囲:P.584 - P.587

 心不全とは,心臓のポンプ機能が低下し,身体の臓器や組織の需要を満たすだけの血液を送り出せなくなった状態をいう.心不全に陥っても心臓自身の症状は前面に出にくく,むしろ肺,肝など他臓器のうっ血による症状が主体をなす.近年,各種検査法の進歩により心機能の評価は簡便にかつ多方面からなされるようになったが,日常臨床における丹念な理学的所見のチェックは,心不全の重症度,治療方針の決定に今なお欠かすことのできないものである.本稿では"理学的所見でもここまでわかる"という点について触れてみたい.

生化学的検査から

著者: 武藤弘行

ページ範囲:P.588 - P.589

 心不全の状態においては,生体諸臓器の組織の酸素需要に応じた血液の拍出が困難となり,これを代償するために循環血液量が増大し,静脈系のうっ血をきたす.心不全における臨床症状は,この心拍出量の低下と静脈系のうっ血の結果生じるものである.生化学的検査における異常値の出現は,主として,肝障害と電解質異常を含めた腎障害によるものであり,循環障害時の肝と腎への影響を生化学的検査からみる.

非観血的検査から

著者: 桑子賢司

ページ範囲:P.590 - P.595

 心不全の患者が易疲労感,動悸,息切れ,浮腫などを訴え,歩いて外来にやってくる場合も,起坐呼吸を呈して救急車で搬送されてくる場合も,心電図,胸部X線,心エコー図検査をまず行うであろう.非観血的検査として他には,X線CT,DSA,核医学検査,NMRなどがあるが,心不全とその原因疾患の診断にこれらはあまり有用ではない.したがって,これらは割愛し,前3者についてのみ述べる.

観血的検査から

著者: 芹澤剛 ,   池ノ内浩

ページ範囲:P.596 - P.597

■適応
 観血的検査は,重症心不全患者で治療上血行動態を連続的に監視する必要がある場合は必須であるが,その他既往歴の不明な急性心不全,あるいは他の検査で重症度判定に自信がもてない場合は,まず心カテーテルを行って血行動態を明らかにするという方針をとるべきである.

心不全の治療方針

急性心不全

著者: 早崎和也

ページ範囲:P.598 - P.601

 急性左心不全は突然の呼吸困難をきたし,胸部X線上高度の肺うっ血を認める疾患であるが,救急の現場では気管支喘息や肺炎との鑑別が重要である.とくに急性左心不全のため気管支攣縮をきたし喘息様状態になっている場合は気管支喘息と誤診され,ステロイド治療が優先されることが多い.
 総合的診断は,①急性左心不全の診断,②その原因となる基礎心疾患の確認,および,③急性左心不全の引き金となった促進因子のチェックをした上でなされねばならない(表1,2).①の診断確定後は心不全の治療を急ぐとともに,③の促進因子の除去,および②の対策を平行して進めていくべきである.

慢性心不全

著者: 関岡清次 ,   中野赳

ページ範囲:P.602 - P.605

 慢性心不全の治療に関しては,近年,新しい血管拡張薬,強心薬の開発,心ポンプ機能の機械的補助装置の導入,心移植術の高い成功率の確立などの進展がみられるが,大部分の症例においては,基礎疾患や心不全増悪因子の把握,病態生理に基づく的確な治療が重要である.

入・退院のタイミング

著者: 石川欽司

ページ範囲:P.606 - P.607

 心不全治療薬の著しい進歩と生活環境の改善により,心不全患者は重症でも退院可能となり,以後入退院をくり返すことになる.このような患者にとっても,日々の生活は生命を維持するためのみでなく,家人とともに生活を楽しみながら寿命を終えるべきで,慎重を期すあまり,いたずらに長期入院を強いることなく,適切な時期に退院させるべきであろう.重症例でありながら外来通院している以上,必ず再入院が必要となり,この時期を誤らないことが大切となる.
 そこで,このタイミングがよく調整され,10年以上それなりの生活を保てている症例1と,医師あるいは患者側に原因があり死亡した症例2,3をあげて,入退院のタイミングを検討してみよう.

外来治療の問題点

著者: 増田善昭

ページ範囲:P.608 - P.610

 心不全は心機能低下の臨床的表現であり,その多くは慢性状態に移行し,長期間の外来治療が必要になる例が多い.また,種々の心疾患患者では症状がなくとも潜在性の心不全状態にあり,これに対する生活指導,薬剤療法も必要である.ここでは,軽症で比較的症状の安定した心不全患者の外来治療の問題点をとりあげることにした.
 外来患者診療の基本的問題点は,患者と医療機関のふれあいが少なくなることであり,これにより多くのトラブルが生ずる.しかし,一方,プライバシイを守れる自由な生活,家族と一緒にいられることの喜び,経済的負担の少ないことは病気の治療にも好影響を与えることが多い.Weedの提唱したPOS(problem-oriented system)によるならば,医師は,患者が自分のかかえている問題が何であるか,それを解決する方法が何であるかを正しく理解し,かつ,その結果を自分で評価できるように診療を進めていかなければならないが,そのため,外来診療では入院時以上に患者と医師の相互理解が大切になる.たとえば,患者に病状の日誌をつけさせること,家族への十分なコンタクトをとること,病状チェックのための短期間の入院を時々行うこと,通院困難な例では定期的な往診を行うことなどが必要である.

老年者治療の問題点

著者: 大川真一郎

ページ範囲:P.612 - P.613

 老人の心疾患は,若・壮年者の場合に比較してより多彩で,症状が非典型的なものが多い.一方,老人の心不全は診断と治療の難しさから予後不良と考えられてきたが,最近の老年心臓病学の進歩により,一般的には多くの症例で満足すべき治療効果が得られてきている.
 ここでは老人の心不全の基礎疾患,すなわち老年期心臓病の種類を概観し,老人心不全の誘因,徴候の特殊性とその治療法の問題点につき述べる.

長期予後

著者: 小林毅

ページ範囲:P.614 - P.615

 心不全患者の長期予後評価は,究極的にはその終点である死1,2)とそれに至る過程3〜5)の分析によって集約される.
 予後の判定因子として第1の問題は,それが"心臓死"であるか,"非心臓死"であるかの厳密な判定が基礎にあるべきであるが,必ずしも統一された基準で評価されていない場合が少なくないことにある.

薬物治療—適応,使い方,副作用

ジギタリス

著者: 田村勤

ページ範囲:P.616 - P.617

 ジギタリスはこれまで心不全の第1選択の薬剤であったが,近年,利尿剤や血管拡張剤の導入により,ジギタリスのこれまでの地位がゆらぎつつある.とくに急性うっ血性心不全では,利尿剤や血管拡張剤のような速効性のあるものがファーストチョイスとして使用されることが多くなってきた.加えて,ジギタリスは治療域が狭く,使用中は中毒の可能性を常に考慮する必要があることもその欠点の1つである.しかし,ジギタリスは経口で用いることができるほとんど唯一の強心剤であり,現在でもうっ血性心不全の治療には欠かすことのできない薬剤であることに異論はない.

利尿薬と輸液

著者: 千田彰一 ,   三木茂裕

ページ範囲:P.618 - P.622

 心不全の内科的治療は,その原因および増悪因子の除去に努めるとともに,うっ血状態の改善を目標に,①心臓に対する負荷および心仕事量の軽減(日常生活制限,血圧調節,起坐位など),②過剰のNaと水の軽減(食塩摂取制限,飲水制限など),③心臓のポンプ機能の改善(心収縮力増強)を,主な方針として行うことが必要である.
 このような目的に使用する薬物としては,強心薬,利尿薬,血管拡張薬などがある.このうち利尿薬は,主に腎に作用して尿量を増加させ,体内のNa・水を排泄する結果,循環血漿量が減少して肺うっ血を改善し,また体うっ血と浮腫を軽減させる.

カテコラミン

著者: 細井勉 ,   中西成元

ページ範囲:P.624 - P.625

 カテコラミンは心筋収縮力増強作用を有するため,うっ血性心不全に対する治療薬として用いられる.一般に,カテコラミンはβ1作用として心筋収縮力増強作用と心拍数増加作用を,β2作用として末梢血管拡張作用を,α作用として末梢血管収縮作用をもつ.ここで,α作用,β1,β2作用の強弱は各種カテコラミン製剤により異なり,また同一薬剤でも投与濃度により異なるため,カテコラミン製剤の使用にあたっては注意を要する.
 従来,カテコラミン製剤として,epinephrine(Epi),norepinephrine(Nor),isoproterenol(Iso)が知られている.しかし,これら薬剤は心拍数増加作用,末梢血管に対する作用,不整脈誘発作用が強いため,その臨床使用は限られている.1970年代になると,dopamine(DOA)の臨床使用が始まり,1975年にはdobutamine(DOB)が発見され,今日,これら2剤は広く用いられている.

血管拡張薬

著者: 松崎益徳 ,   片山和裕

ページ範囲:P.626 - P.629

 心拍出量は心機能を評価するための重要な指標であり,それを規定するものとして,心臓に対する後負荷(動脈圧),前負荷(拡張終期容量または拡張終期圧),および心収縮性の3つの因子がある.
 慢性心不全状態においては,心収縮性の低下による有効循環血液量の低下はrenin-angiotensin-aldoste-rone系の活性とADHの分泌を高め,腎におけるNa,水の再吸収を促進し循環血液量を増大し,ひいては前負荷を増大し心拍出量を保とうとする(Frank-Star-ling機序).一方,末梢血管は収縮し,心臓に対する後負荷も増大している.古くより,左心室の拡張終期容量を一定にしておき後負荷を変化させたとき,1回心拍出量と後負荷との間には逆相関がみられることが示されており,また静脈還流量が,心臓の前負荷を規定することもわかっていた.したがって,動脈系を拡張させる薬物で,後負荷を減少させることにより,前方拍出量の増加が,また,静脈系を拡張させ,静脈還流を減少させることにより,心臓の前負荷を減少させ,肺うっ血を軽減させることが期待される.

抗不整脈薬

著者: 山口巖

ページ範囲:P.630 - P.632

■心不全患者に対する抗不整脈薬療法の適応
 心不全患者の不整脈には,原因疾患による不整脈(たとえば弁膜疾患の心房細動),あるいは心不全の原因となる不整脈(たとえば肥大型心筋症の心房細動)と,心不全に起因する新たな不整脈(たとえば心室性期外収縮の頻発から心室頻拍への移行)がある.したがって,心不全と不整脈は,それぞれが原因となり,結果になりうる.
 抗不整脈薬使用の目的は,主として発作性頻拍の停止と予防および期外収縮の抑制にある.抗不整脈薬,とくにVaughan Williams分類のIA,IIおよびIV群薬は陰性変力作用を有し,心収縮力を低下させることにより心不全を誘発する可能性がある.抗不整脈薬療法の中止によって心不全が改善した結果,不整脈が改善・消失することもある.心不全患者の抗不整脈薬療法の複雑性は,これらの点にある.

機械的治療—適応,実施上の注意

IABP(Intraaortic Balloon Pumping)

著者: 野坂秀行 ,   延吉正清

ページ範囲:P.633 - P.635

 大動脈内バルーンパンピング法(IABP)は,近年,経皮的に行うことができるようになり,心カテーテルの技術を修得した内科医にも実施できるようになったことから,その使用機会は著しく増大した.

ECUM(Extracorporeal Ultrafiltration Method)

著者: 高野照夫

ページ範囲:P.636 - P.637

 ECUMは,1928年Brullらにより初めて作られ,blood ultrafilterと呼称された.その後,小林ら1)がisolated ultrafiltrationをECUMとして報告,慢性腎透析患者管理に有用であると述べ,広く用いられるようになった.わが国では,限外濾過によって,単に体液除去を行う場合にECUMといっているが,欧米ではisolated ultrafiltrationと呼んでいる.

レスピレーター

著者: 林田憲明

ページ範囲:P.638 - P.640

 急性心筋梗塞などによる難治性心不全が薬物療法によっても改善しない場合には,機械的治療が考慮される.冠動脈灌流量の低下による左室機能不全にはIABP,右心不全による浮腫にはECUM,肺うっ血による低酸素血症にはレスピレーターが適応となり,必要に応じてこれらの治療が組み合わされる.

補助人工心臓

著者: 高野久輝

ページ範囲:P.642 - P.644

 補助人工心臓(Ventricular assist device:VAD)とは,「不全に陥った心臓の近傍に設置して,心臓ポンプ機能の一部または大部分を代行する機械的な血液ポンプシステム」で,全身の循環を正常に維持することと,不全に陥った心臓を回復させることを目的としている.

基礎疾患による治療法の選択

心原性ショック

著者: 佐藤光 ,   立石博信 ,   内田俊明 ,   土手慶五

ページ範囲:P.646 - P.649

 救急車でCCUへ患者が到着する.ただちに現学的所見,両上腕での血圧,血液ガス,血液・生化学的諸検査,心電図,胸部X線,超音波心臓ドップラー検査を行う.血圧90mmHg以下,意識水準の低下,冷汗から心原性ショックと診断する.乏尿は重要なショックの条件であるが,入院時ただちには分からないことが多い.これらは心臓に主因を要する各臓器の循環不全による臨床症状と考えられる.心原性ショックが,心筋梗塞を主とする冠動脈疾患,心筋症などの心筋疾患,弁膜症,心外膜疾患,さらには不整脈によるものか鑑別する。一方,血管確保し,症例によってはただちにSwan-GanzCatheterを挿入し,血行動態指標を測定する.いずれにしても,できるだけ早く昇圧をはかると同時に利尿をはからねばならない.

急性心筋梗塞

著者: 出川敏行

ページ範囲:P.650 - P.653

 近年,CCUの普及に伴い急性心筋梗塞の不整脈死の頻度は著しく減少し,急性左心不全による死亡が大部分を占めるようになった.したがって,急性心筋梗塞の予後を左右する因子は心不全の有無とその程度であるといわれ,CCUにおいては急性左心不全に対する早期診断と治療が重要な課題となっている.
 従来,急性心筋梗塞に伴う左心不全の治療は,左室の収縮力を増強させる強心剤,利尿剤および前後負荷を軽減する血管拡張剤が主体となっていたが,最近ではこれらの保存的療法に加え,左心不全の程度と関連する梗塞サイズを軽減させる目的で冠動脈再灌流療法(冠動脈内血栓溶解療法;PTCR,冠動脈形成術;PTCA)が広く行われるようになり,死亡率の低下とともに急性期から慢性期にかけて心不全の治療に難渋する例も少なくなってきた.しかし,各種治療法を行うにあたっては,血行動態の十分な把握と,それらに基づく治療法の選択が重要である.

拡張型心筋症と類似疾患

著者: 土持英嗣

ページ範囲:P.654 - P.655

 拡張型心筋症は別名うっ血型心筋症ともいわれ,高度の心拡大(拡張)と心機能障害による心不全を主徴とする.いわゆる特発性拡張型心筋症(idiopathic dila-ted cardiomyopathy)とは原因不明のものを指し,これに対し原因の明らかなものを特定心筋疾患(specificheart disease)として区別する.
 一般に"拡張型心筋症"は"特発性拡張型心筋症"と同義に用いられており,本項では"類似疾患"を特定心筋疾患において拡張型心筋症様の様相を呈する心病変と定義する.両者とも,その終末像は重症の心不全であり,その治療法は基本的には他の心臓疾患における心不全に対する治療と同じである.ただ,特発性心筋症はその原因が不明であることより,特異的治療法がなく予後も悪いため,心移植の適応が考慮される特異な疾患といえる.一方,類似疾患の一部においては,特異的な治療により劇的な改善をもたらすことがある.そこで拡張型心筋症様の様相を呈した症例では,まず始めにその鑑別診断が重要となってくる.

心臓弁膜症

著者: 玉井淳 ,   永田正毅

ページ範囲:P.656 - P.658

 近年,リウマチ性の心臓弁膜症の発生頻度は低下傾向にある反面,診断技術の向上や高齢者の増加により非リウマチ性心臓弁膜症患者の増加がみられる.
 心臓には大動脈弁,僧帽弁,肺動脈弁および三尖弁と4つの弁があるが,主にわれわれが日常診療で治療対象とするのは左心系の2弁,大動脈弁と僧帽弁である.

肺性心

著者: 半田俊之介

ページ範囲:P.660 - P.661

 肺性心の概念は,呼吸器系の異常による心障害である.慢性的な呼吸器疾患は,程度の差こそあれ時間経過とともに右心負荷を生じ,右室に肥大拡張など代償変化を起こす.代償機転の破綻が心不全である.急性気道感染などを引き金に右心負荷が増悪し,急速に心不全を発症することもある.いずれにせよ,心不全は肺性心の終末像である.心不全を生ずると,予後は数年以内とされる.
 心不全の特徴は,呼吸器疾患の種類により右心負荷の様相が著しく異なることである.原因である肺循環の異常,結果としての右心機能障害両者に配慮する.

腎不全

著者: 常吉秀男

ページ範囲:P.662 - P.664

 心臓と腎臓の両臓器は,循環系において互いに密接に関連し,影響を及ぼしあっている.したがって,心疾患が腎機能に悪影響を及ぼし,またこの逆に腎疾患が心機能に悪影響を及ぼす場合が多くみられる.慢性腎不全患者が透析療法により長期生存が得られるようになり,これに伴い心疾患の合併頻度が多くなってきた.
 本稿では,腎不全状態にある患者における心不全の治療について述べる.

心不全患者ケアの問題点

生活指導

著者: 本田喬

ページ範囲:P.666 - P.669

 心不全は,何らかの原因によって心臓のポンプ機能が低下し,体の各臓器が必要とするだけの血液を拍出できなくなった状態であり,その結果,労作時の息切れ,易疲労感,呼吸困難,肺うっ血,肝腫大,浮腫など,種々の自他覚所見を呈する一連の臨床症候群である.また,心ポンプ機能は悪化の一途をたどったり,固定したものではなく,適切な治療や生活指導によって改善することもある.したがって,心不全患者の長期管理にあたっては,心不全の代償機序,基礎心疾患の自然歴などを十分考慮して,きめ細かい生活指導を行うことが大切である.本稿では,主に慢性心不全患者の生活指導について述べる.

心不全患者と妊娠

著者: 杉下靖郎

ページ範囲:P.670 - P.671

■心不全の誘因としての妊娠・分娩
 正常心の場合,妊娠により循環血液量は増加し,それによって心拍出量は増加する(妊娠6〜7カ月頃に心拍出量は30〜40%増加する).すなわち妊娠は,心臓に対して,容積負荷(volume overload)として作用する.心拍数は軽度増加するのみであり,血圧は不変である.
 一方,分娩中にも心拍出量が増加するが,この場合は心拍数が増加し,労作による心拍出量増加と同様である.

外科手術

著者: 新田政男 ,   谷口興一

ページ範囲:P.672 - P.673

 心不全は,外科手術にとって最大の危険因子の1つである.しかしながら近年,心不全治療薬の開発,外科手術手技の発達,麻酔法の進歩,術前・術中・術後管理の充実などにより,心不全患者に、対する一般外科手術の適応が拡大されている.実際に手術死亡率は減少してはいるが,心不全はそれ自体患者の生命を脅かす最大の因子であり,患者の病態や重症度によりriskはさまざまである.
 心不全患者に対する外科手術は,適応や手術術式などの面でいろいろと問題点が多く,術前・術中・術後管理がうまく行われないと患者の生命が危険である.本稿では,心不全合併症例に一般外科手術を施行する際の手術適応,術前・術中・術後管理の問題点とその対策について述べることとする.

付)心不全を助長する薬剤

著者: 原和弘

ページ範囲:P.674 - P.675

 薬剤による心不全の悪化または潜在的心機能低下例での心不全の顕在化は,直接的な心筋抑制や心筋障害,体液貯留などによって起こる.表のように心筋抑制にはβ遮断薬やベラパミル,心筋障害にはドキソルビシンなどの抗腫瘍薬,体液貯留には非ステロイド系抗炎症剤が知られている.一部を除き,そのほとんどすべてが用量依存性であるが,常用量以下でも心不全を惹起ないし増悪するのは,1)元来心機能が極度に低下している場合 2)薬物相互作用による血中濃度の上昇 3)心不全で分布容量の減少,代謝や排泄の低下することによる血中濃度の上昇などが背景にある.
 ここでは,通常の用量でうっ血性心不全を生じる可能性がある薬を,循環器疾患治療薬とその他の薬剤に分けて述べる.

付)非心臓疾患による心不全

著者: 岡本光師

ページ範囲:P.676 - P.678

 冠動脈疾患,弁膜疾患,先天性心疾患,原発性心筋疾患などの基礎疾患を有しないで心不全を発症する可能性がある疾患として,①血液疾患,②内分泌代謝疾患,③神経疾患,④腎疾患,⑤呼吸器疾患,⑥骨疾患(Paget's disease, Albright'sdisease),⑦その他の増悪因子(妊娠,肥満,発熱)などがある(表1)1).これらのうち,本稿では主として貧血,甲状腺疾患,脚気における血行動態変化,いわゆるhigh output failureとその対策および問題点について述べる.
 high output failureの原因は,甲状腺機能亢進症,妊娠,発熱などのhypermetabolic stateと貧血,脚気,動静脈瘻などのnon-hypermetabolicstateに分類される.心不全とは,生体の酸素需要に対して,心臓のポンプ機能がそれに応じた血液を供給できない病態とされており,high outputfailureでは心拍出量が高値を示すにかかわらず酸素の需要と供給のバランスが崩れ,心不全症状をきたしうる.しかし,心拍出量の基礎状態での正常範囲は2.6〜4.0l/min/m2と幅広く,いわゆるlow output failureでも安静時の心拍出量は正常範囲のことが多い.high output failureといわれるなかにも重症心不全では正常上限の心拍出量を示し,心拍出量だけから心不全の診断はできないことがある.

心不全最近の知見

心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)

著者: 小川宏一

ページ範囲:P.680 - P.681

 1956年,Kirschにより初めて,心房に分泌顆粒が存在することが報告され1),その後,JamiessenとPaladeにより,ヒトを含む哺乳類の心房に分泌顆粒が存在することが観察された.1976年,Hattらは,これらの顆粒数がナトリウムと水分の摂取により変化することを観察した.1981年,deBoldは,ラット心房よりのホモジェネートをラットに投与すると,著明な利尿とナトリウム排泄が起きることを報告した2).それ以後,数多くの研究の結果,これらの顆粒は生物学的に活性を有するペプタイドを含み,心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)と呼ばれるようになり3),これらは,ナトリウム排泄,利尿作用,血管拡張作用,およびアルドステロン合成阻害作用を有していることが報告されている.さらにANPは標的細胞で,secondmessengerとしてcyclic GMP(c-GMP)を生成することも分かってきた.
 1985年,Tikkanenら,Nakaoka4)らが初めて心不全例で血漿ANP濃度が高値を示すことを報告して以来,心不全とANPに関する数多くの報告がなされている.筆者らも心不全を有する各種心疾患患者につき,心エコー,心臓カテーテル時に採血,血漿ANPを測定し,心機能とを比較,検討したのでその結果を示す5)

交感神経レセプター

著者: 吉政孝明 ,   中尾一和

ページ範囲:P.682 - P.684

 交感神経レセプター(アドレナリン作動性レセプター)は,α1,α2およびβ1,β2レセプターに分類される.近年それぞれのレセプターが精製され,交感神経レセプターを介する情報伝達機構の詳細が明らかになった.さらに,レセプターのcDNAあるいは遺伝子がクローニングされ,その一次構造など多くの新知見が明らかになりつつある.本稿では,交感神経レセプターの構造,それらを介する情報伝達系およびβレセプター脱感作機構を概説し,心不全における交感神経レセプターの動態の理解に役立てたい.

新しい強心薬

著者: 堀正二 ,   是恒之宏 ,   北畠顕

ページ範囲:P.686 - P.688

 心不全は,心収縮不全に基づく心拍出量低下,種々の代償機転により修飾された末梢循環不全からなる病態である.その治療薬として従来より,①強心薬,②利尿剤,③血管拡張剤が使用されているが,後者の2剤が末梢循環不全の治療を目的としているのに対し,強心薬は心筋に直接作用し,心筋不全の治療を目的とする.
 したがって,強心薬は心不全の原因に対する直接の治療薬であるが,一方,不全心筋に対しさらに負荷を強いることから,必ずしも不全心筋に対する根本的治療法とはいえない.この意味で心不全に対する強心薬治療のあり方にも再考の余地があるが,心ポンプ不全の治療には不可欠の薬剤であり,その役割はきわめて大きい.

座談会

心不全の治療をめぐって

著者: 芹澤剛 ,   斎藤宗靖 ,   佐藤友英 ,   山口徹

ページ範囲:P.689 - P.702

 山口(司会) 本日は「心不全の治療をめぐって」と題して,第一線でご活躍の先生方にいろいろお話をうかがっていきたいと思います.心不全の問題はいろいろありますが,その中でもとくに治療の実際的な面について,コツといいますか,チェックポイントとpitfallをお聞かせいただけたらと思います.
 心不全は心臓のポンプ機能の低下,それに伴う末梢臓器の循環不全,組織への酸素の需要・供給のアンバランスがその病態です.実際の治療は原因を治す原因治療と,心不全状態を治療する対症療法に大別されますが,今日は対症療法に話を絞って,原因治療がなかなか難しそうな,たとえば拡張型心筋症とか,陳旧性の心筋梗塞に伴う心不全,連合弁膜症に伴う心不全などを想定して話を進めていきたいと思います.

カラーグラフ 眼と全身病

悪性リンパ腫の眼部発病

著者: 宇山昌延

ページ範囲:P.704 - P.705

 体に発生した悪性リンパ腫はしばしば眼にも発病する.しかも体の他部の発病が目立たないうちに,眼に初発して発病することがよくある.眼に発病するときにはむしろこのようなことの方が多く,われわれは診断の確定に困ることがあると共に,体の方の検査で内科医のお世話になっている.その意味で内科医の方々,とくに血液・免疫の専門の方々には,悪性リンパ腫の眼の発病が多いことをよく知っていてもらいたい.
 悪性リンパ腫が眼に発生する場合には2つの発病の仕方がある.1つはまず眼窩に発生するもので,眼窩腫瘍の形で発病する.しかも眼窩の前部,とくに眼険皮下と球結膜下の腫瘤形成として発病することが多い.著しい眼球突出と球結膜の充血,浮腫,球結膜下に腫瘤形成をみる.これらの部位に腫瘍細胞がびまん性に増殖し浸潤している.しばしば発育がきわめて速やかで,腫瘤が急速に成長し,著しい眼瞼の腫脹,充血を示し,眼球突出,球結膜の充血,浮腫,腫脹を伴って急性に発病し,一見,眼窩蜂窩織炎のような外観を示すことがある(図1).触診すると皮下,球結膜下にびまん性の腫瘤形成を触れる.高齢者に多く,高齢性の眼球突出の1つとして頻度が多い.

非観血的検査法による循環器疾患の総合診断

手術により弁病変を確認しえた僧帽弁逸脱の1例

著者: 大木崇 ,   福田信夫 ,   内田知行 ,   林真見子 ,   奥本哲生 ,   森博愛

ページ範囲:P.708 - P.717

■心音図・心機図所見
 1)心音図(図2)
 心尖部(Apex)に強大な収縮期雑音(SM)を認める(Levine 4/6度).この雑音はI音とほぼ同時に始まり,II音大動脈弁成分〔IIA;心尖部では不明であるが,第3肋間胸骨左縁(3L)で明瞭である〕を越えて持続しているため,逆流性雑音と考えられる.拡張期には著明なIII音(III)およびそれにひき続くランブル〔DM(1)〕を認める(Levine 1/6度).このランブルは持続が短く,いわゆるCarey-Coombs雑音(房室血流の増大による相対的僧帽弁狭窄雑音)である.I音は減弱化し,僧帽弁開放音も低調な振動を認めるのみである.
 以上の心音図所見より,本例はかなり高度の逆流を有する慢性の僧帽弁閉鎖不全が想定され,その原因は非リウマチ性,中でも腱索断裂や重症の僧帽弁逸脱の可能性が高い.

演習

心電図演習

著者: 梅澤剛 ,   石村孝夫

ページ範囲:P.719 - P.723

 65歳の男性(鉄工所経営)が,胸背部痛を訴えて,来院した.
 既往歴 25歳時,転落事故で背部打撲.62歳時,高血圧指摘(治療は行わず).喫煙20本×40年
 家族歴 特記するものなし.
 現病歴 背部打撲以来,冬になると腰背部痛を訴えることがあった.発症2〜3日前より前胸部にごく軽いモヤモヤ感あり.来院当日,朝6時,前胸部絞扼感にて覚醒.漢方薬を服用したがおさまらず,約30分間持続した.その後,同様の発作が1回あり,午後2時頃冷汗を伴う胸痛が出現,近医受診.心電図をとり当院に紹介された.初診時,胸痛に加えて,いつもの背部痛とは異なる上背部痛を訴えていた.

講座 図解病態のしくみ 循環器疾患・4

心臓突然死

著者: 杉下靖郎

ページ範囲:P.726 - P.731

 突然死は,古くからよく知られた現象でありながら,未だに解決されない点がきわめて多い.

肺癌診療・2

早期の肺癌を見つけるには—X線診断・1

著者: 山田幸三 ,   江口研二

ページ範囲:P.732 - P.738

 肺癌のX線診断においては,肺の特異的な解剖学的特徴を理解してその読影を行う必要がある.すなわち肺は複数の異なる上皮組織を有するため,これらを発生母地とする肺癌は,多彩な組織型(扁平上皮癌,腺癌,大細胞癌,小細胞癌など)があり,各々の組織型による発生部位,進展形式,転移形態が異なる.このためレントゲン写真上も多彩な像を呈する.また肺実質の解剖学的特徴(含気のある3次元的な立体構造)から,既存の肺構造は含気の程度で自由に偏位をきたし,無気肺が存在しても周囲の肺が代償性に膨み,一見異常がないようにみえることもありうるのである.したがって肺癌のX線診断では,この組織型による各々の特徴,病変部位(太い気管支か末梢の肺胞領域か)および既存の肺構造と病変の進展との関係などによっても,各々のX線像の差が出てくることを十分考慮する必要がある.現実の臨床の場では,無気肺や多量の胸水などにより,肺内病変の分析をしにくい症例もあり,また肺野型肺癌では,その腫瘍径が小形であればあるほど(とくに1 cm以下),そのX線下での質的診断は乏しくなってしまう.このようにX線診断の限界もある.しかしプライマリケアでは,多くの場合,単純写真1枚で癌の疑いを思い浮かべるか否かで,一人の患者の運命は決まってしまうのである.
 本稿ではこれら基本的なことを念頭において,日常診療での"治りうる肺癌"を見つけるポイントについて述べる.

胃癌診断・1

胃癌はどこまで救命できるか—有病率の算出と胃集検成績の比較

著者: 西澤護 ,   志賀俊明

ページ範囲:P.746 - P.749

有病率の算定
 昨年12月(24巻13号)まで,本誌で胃疾患のX線診断について対談を行ってきた.その中で,すでに胃癌診断の問題点および診断限界まで述べているが,いくつかの問題点は残されているとはいえ,胃癌のX線診断は著しく進歩した.それにX線と内視鏡を併用すれば,5mmから3mm位の微小癌までも見つけられるようになった.しかし,この診断限界は精密に熟練したものが行った時にそこまで診断しうるという意味であって,集団検診を含め,検査を受けたものがすべて救命しうる癌で発見されるということではない.
 もちろん,愁訴があって受診する一般医療機関では,どんなに精密に検査を行っても救命できない癌が多く発見され,すこし雑であっても健康人の集団検診の方がより多くの救命しうる癌が発見されることは,長年経験されてきたことである.

救急 図解・救命救急治療

急性呼吸不全の病態とファーストエイド

著者: 矢埜正実

ページ範囲:P.740 - P.744

 急性呼吸不全(respiratory failure)とは,血液ガスの異常「PaO2<50mmHg,PaCO2>50mmHg」がみられ,かつ正常の生活機能が営みえない状態が急に発症した場合をいう(図1).
 注:肺気腫のような慢性疾患があり,風邪が誘因になり呼吸不全になった場合は,慢性疾患の急性増悪(acute on chronic)という.

循環器疾患診療メモ

妊娠と循環器作動薬剤

著者: 高尾信廣 ,   山科章

ページ範囲:P.752 - P.754

 妊婦・授乳婦への投薬は,いつも慎重でなければならないことは明白であるが,循環器疾患を合併する多くの場合,それ以前の投薬を中止することは困難であるばかりでなく,投薬中止による原疾患の悪化に伴い,妊娠そのものを継続させることさえ難しくなってしまうことが多い.幸い,生殖可能な年齢に循環器疾患が合併することは比較的少ないが,それだけに正確な知識が必要である.そこで今回は循環器作動薬剤の妊婦に対する影響に関して簡単に解説したい.

実践診療do's and dont's

古典的治療? Phlebotomy/Don't give nitroglycerin

著者: 代田浩之

ページ範囲:P.649 - P.649

 急性左心不全の治療として,近年は新しい強心剤や血管拡張剤さらにECUMや補助循環などが注目されているが,単純な古典的方法が著効を示すこともある.
 数年前のことだが,60歳の男性が呼吸困難を主訴に来院した.起坐呼吸状態でチアノーゼを認め,全肺野に湿性ラ音を聴取した.胸部X線では肺水腫の状態で,とりあえず酸素吸入,塩酸モルヒネ,利尿剤,さらに強心剤,血管拡張剤を投与した.しかしながら患者はすぐには利尿がつかず,次第に不穏状態になって行く.カルテをみると腎不全を基礎疾患として持ち,近いうちに透析導入を避けられないと言う.利尿剤が効きにくいわけだ.ECUMの準備ができる前にこのままでは挿管,PEEPが必要になるかもしれないと思いながら,150 mlほどphlebotomyをした.まもなくすると自覚症状がかなり軽減して,そのうち利尿もつきはじめ,なんとかその場をしのぐことができた.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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