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文献概要
今月の主題 今日の心不全診療 心不全の治療方針
外来治療の問題点
著者: 増田善昭1
所属機関: 1千葉大学医学部第3内科
ページ範囲:P.608 - P.610
文献購入ページに移動外来患者診療の基本的問題点は,患者と医療機関のふれあいが少なくなることであり,これにより多くのトラブルが生ずる.しかし,一方,プライバシイを守れる自由な生活,家族と一緒にいられることの喜び,経済的負担の少ないことは病気の治療にも好影響を与えることが多い.Weedの提唱したPOS(problem-oriented system)によるならば,医師は,患者が自分のかかえている問題が何であるか,それを解決する方法が何であるかを正しく理解し,かつ,その結果を自分で評価できるように診療を進めていかなければならないが,そのため,外来診療では入院時以上に患者と医師の相互理解が大切になる.たとえば,患者に病状の日誌をつけさせること,家族への十分なコンタクトをとること,病状チェックのための短期間の入院を時々行うこと,通院困難な例では定期的な往診を行うことなどが必要である.
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