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雑誌目次

雑誌文献

medicina25巻6号

1988年06月発行

雑誌目次

今月の主題 リウマチとその周辺

理解のための10題

ページ範囲:P.1044 - P.1046

病因と病態

免疫遺伝学

著者: 平山謙二 ,   笹月健彦

ページ範囲:P.952 - P.953

 一般に疾患の発症には遺伝要因と環境要因の2つが必要である.原因不明の難病と称される疾患の発症に関わる遺伝要因,および環境要因は複雑で多種多様である.ここでは,リウマチ性疾患,特に慢性関節リウマチ(RA)を中心として,その宿主側の遺伝要因解析のあらましについて紹介したい.

免疫担当細胞とサイトカイン

著者: 宮坂信之

ページ範囲:P.954 - P.956

 免疫応答に関与する細胞,すなわち免疫担当細胞がその作用を発揮する方法は2つに大別される.1つは細胞どうしが直接接触し合う方法であり,もう1つは細胞が液性物質(サイトカイン)を産生し,この物質が近傍の細胞,臓器に作用する方法である.本稿ではサイトカインのリウマチにおける関与について触れながら,サイトカインの概略について述べてみたい.

リウマトイド因子

著者: 渡辺一雄 ,   粕川禮司

ページ範囲:P.958 - P.959

 リウマトイド因子(Rheumatoid factor:RF)は,IgGのFc部分に対する自己抗体である.最初に慢性関節リウマチ(Rheumatoid arthritis:RA)患者血清中に発見され1),RA患者で陽性率が高いことから,リウマトイド因子と呼ばれているが,必ずしもRAに特異的な自己抗体ではない.さらにRF陰性のRA患者が存在すること,精製RFを正常人に注入しても,障害作用は起こらないことから,一時期その病因的意義に疑問がもたれたが,測定法の進歩や,関節局所での検討などから,現在ではRAの病因に大きく関与していると考えられている.

診断

診断のすすめ方

著者: 吉澤久嘉

ページ範囲:P.960 - P.963

 疾患のいかんを問わず,その治療は正しい診断の下に行われるべきことに異論はなかろう.同じような症状を呈していても疾患によっては全く治療が逆の場合もあり,正しい診断がつけば,おのずと治療は方向づけられるからである.リウマチ性疾患についてもこの原則は変わるものではなく,したがって診断を正しくつけるということはきわめて重要な意味を持っている.
 正しい診断は詳細な病歴の聴取に始まり,正確な理学的所見を把握し,必要と考えられる検査の結果や,レ線写真像などを参考として総合的に判断されるべきであって,それらのどれもおろそかにすることはできないはずである.

関節の診察法

著者: 能勢和政 ,   小松原良雄

ページ範囲:P.964 - P.966

 関節の診察も原則的には他科の診察法と変わることはなく,問診,視診に始まり,触診,特殊な診察法ないし検査へと進められる.基本的なことはすでに修得されているものと考え,ここではリウマチ病を診察する場合の要点について,大きく関節症状と関節外症状に分けて記述する(表1).

関節X線写真の見方—とくにリウマチの初期変化について

著者: 鳥巣岳彦

ページ範囲:P.968 - P.971

 ■一般的事項
 最近リウマチ性疾患の薬物療法の効果測定に,X線像が客観的指標として組み込まれることがるが,微細な変化を読影するためには,正しい肢位で撮影された鮮明なX線写真が必要である.関節疾患のX線所見の第1は軟部組織の腫脹を判別することであるとよく言われるが,滑膜の腫脹は視診や触診で判定すべきである.関節の単純X線像は骨組織の骨梁が見える程度の線量で撮影されたものでなければならない.
 次は必ず関節の2方向撮影を行い,立体的に把握することである.前後像でエロジオンが見えなくても側面像で見えることがある(図1).場合によっては斜位像が必要となる.手のMP関節のエロジオンの早期発見に役立つといわれるBrewerton撮影法は,撮影肢位を変えたに過ぎない.仙腸関節の初期変化をとらえるためには断層撮影が,環軸推亜脱臼の有無や程度を知るには動態撮影が不可欠である.

リウマチの関節外症状

著者: 斎藤輝信

ページ範囲:P.972 - P.973

 慢性関節リウマチ(RA)の主病変は,関節であるが,貧血,微熱,体重減少などを伴う全身性消耗性疾患である.
 本症の関節外症状1)(表1)はきわめて多彩であり,一般にリウマトイド因子高値例に頻発する.また,重症度と比例する傾向にあるが,罹病期間とは関連しない.ときに,関節外病変がRAの前景となり,根底に血管炎が存在する場合,リウマトイド動脈炎(血管炎)を伴ったRA,ないし悪性関節リウマチ(MRA)と呼ばれている.

リウマチの診断基準(含悪性関節リウマチ)

著者: 谷本潔昭

ページ範囲:P.974 - P.976

 慢性関節リウマチ(RA)の診断基準は古く,1958年にアメリカリウマチ学会(ARA)により作成されてから(表1)1),長く愛用され,他の疾患の診断基準作成においても,いわばお手本ともいえる役割を果たしてきた.しかし,この診断基準に対しても最近,見直しの声が高まり,1987年のアメリカリウマチ学会において,新しく改訂された診断基準が発表された2).この改訂された診断基準は表2に示すごとく,7項目から成り,大幅に簡素化されている.このうち4項目を満たすものをRAとすると,特異性は85%から90%,感度は92%から93%と改善されてきている.旧基準にあった関節の疼痛(圧痛・運動痛など)は客観性に乏しいので省かれている.また,関節液のムチン含有量の減少,定型的な滑膜の病理組織像,皮下結節の定型的病理組織像は,RAに対する特異性はきわめて高いが,一般的ではなく,また特殊な設備を必要とするので,省かれたのであろう.
 この診断基準のもう一つの大きな特徴は旧基準にみられた,classical, definite, probable, possibleの区別をなくしたことと,20項にも及ぶ除外項目を廃止したことであろう.

治療

リウマチの治療概論

著者: 柏崎禎夫 ,   西成田眞 ,   鈴木厚

ページ範囲:P.978 - P.982

■治療目標の設定
 慢性関節リウマチ(RA)の病因は不明であるため,RAに対しては未だ原因療法と呼べるものはない.したがって,現時点でのRAの治療目標は,
 ①RA炎症の根幹である免疫異常の是正
 ②RA炎症の抑制,ないしは鎮静化
 ③疼痛とこわばりの除去,ないしは軽減
 ④関節機能の維特,あるいは強化
 ⑤変形,拘縮と強直の予防
 の5点に絞られる.これらの目標の力点の置きどころは,当然のことながら患者個人個人の病態によって異なる.発症早期や進行期の患者では①,②,③に,RA炎症の燃え尽きた(burned-out)患者では③,④,⑤に目標を設定する.最終的には,家庭で,あるいは仕事場で,少しでも生産的な生活が快適にできるようにすることである.
 どのような治療を施そうが,やがては身障者になってしまうという悲観的な考え方が依然としてあるが,すべてのRA患者に当てはまる考えではない.よしんば身障者になるとしてもそこに至るまでの間の生活の質(quality of life)を少しでも高めるよう努力するのが医師を含めた医療スタッフ(HP, health professionals)の義務である.

非ステロイド性抗炎症剤

著者: 根岸雅夫

ページ範囲:P.984 - P.987

 非ステロイド性抗炎症剤(非ス剤:NSAID)の歴史は古く,西洋ではヒポクラテスが柳の樹皮を煎じて疼痛性疾患に使用したといわれ,東洋では楊子江流域の住民が虫歯の歯肉に柳の小枝をさしこんで疼痛を軽減した(楊枝).……いずれもサリチル酸含有物質の応用がなされていたと記載されている.1899年,Hoffmanによってアスピリンが合成されて以来,数多くの非ス剤が開発され,その使用目的に応じて使い分けされるようになっている1)

ステロイドの使い方

著者: 延永正

ページ範囲:P.988 - P.989

 副腎皮質ホルモン(ステロイドと略)は慢性関節リウマチ(RA)を含めた膠原病の治療には欠かせない薬剤である.特に全身性エリテマトーデスや皮膚筋炎/多発性筋炎,多発性動脈炎などには第1選択の薬剤であり,必須といってよい.RAに関しては血管炎などを伴った重症例には不可欠であるが,通常のRAには原則として用いるべきでないとされている.確かに使用時には自他覚的な改善をみるが,それを維持するためには副作用を覚悟しなければならないからである.もちろんRAの進行を抑えることもできない.よってRAにはステロイドのメリットはないことになり,原則として用いるべきでないという結論になるわけである.
 しかしその抗炎症作用はやはり強力で,現存する非ステロイド性抗炎症例(NSAID)の効果がもう一つ弱いこともあって,RAにおける使用頻度は必ずしも低くないのが実状である1).以下その使い方について述べる.

免疫調節剤

著者: 廣瀬俊一

ページ範囲:P.990 - P.991

■免疫調節剤とは
 免疫調節剤は免疫調整剤ともいわれ,免疫抑制剤が免疫機能を低下させる方向に常に働くのと比べて,免疫調節剤は免疫機能が低下しているものでは上昇に向け,また免疫機能が上昇しているものではこれを下降させる作用をもつものと理解されている.一般にはimmune modulatorと呼ばれるが,immune regulatorといわれることもある.
 免疫調節剤として現在使用されているものは種々あるが,その免疫調節作用の疾患治療に及ぼす作用機序はほとんどの薬剤で明らかではない.ただし,免疫病に関係していると思われる免疫細胞に直接,または他の免疫サーキットに作用する種々の化学伝達物質を介して,その固体で起こる免疫状態の異常をコントロールして,病的状態が起こるのを防ぐか,または起こっている病態を正常に戻すように働くことは,動物実験または臨床的検討結果から示唆されている.

免疫抑制剤

著者: 安倍達

ページ範囲:P.992 - P.993

■慢性関節リウマチ(RA)に対する免疫抑制剤
 表1に免疫抑制剤の種類を示した.抗リンパ球抗体,X線照射,胸管ドレナージなどは,免疫抑制療法であるが,ここに一括して表に入れてある.それら免疫抑制剤のなかで,RAに使用されるものにアンダー・ラインをつけた.
 RAに使用される免疫抑制剤は,①シクロホスファミド(CY),②アザチオプリン(AZ),③メトトレキサート(MTX),④副腎皮質ステロイド剤,⑤シクロスポリンである.このなかでシクロスポリンは未だ適応症となっていない.

アフェレーシス

著者: 吉野谷定美

ページ範囲:P.994 - P.996

■血漿交換療法はRAに有効か
 すでにいくつかの施設において血漿交換療法がRAの治療に用いられ,有効であるとする者1),無効と唱えるもの2,3),の両意見がある.本邦でも年間100〜150例のRA患者の治療が本方法により行われており,現在のところ他疾患に本方法を実施する機会よりもはるかに多いのが現状である.本邦での治療成績については,有効とするものが多いようであるが,悪性関節リウマチに限定して実施しているため,皮膚潰瘍や発熱,肺病変などの合併症に著明な効果をみたとするものが多く,肝心の関節炎,骨破壊に対する効果については述べられていない.
 しかし,血漿交換療法の実施者達は,この治療を受けた直後の患者に関節炎が速やかに消褪してゆく場合のあることを目撃しており,少なくとも,短期間の抗炎症効果は確実であると述べている.問題は血漿交換療法がRAの真の病態をとり除く手助けとなっているかどうかであるが,以下に示すように,免疫異常を是正する効果が認められることも確かなようである.

手術療法

著者: 工藤洋

ページ範囲:P.998 - P.1000

 慢性関節リウマチ(RA)に対する手術療法は近年ますます盛んとなり,RAの治療体系の中で占める重要性が増して来ている.その理由として,1)人工関節を始めとするきわめて有効な手術法が発展して来たこと,2)RAに対する薬物療法は進歩したとはいえ,依然として決定的なものを欠いていること,3)患者側の要求,すなわちより良い生活(quality of life)を求める声が高まっていること,などがあると思われる.
 しかし手術療法は,あくまでも局所療法に過ぎないのでRAのような全身疾患である慢性の多発関節炎では基礎療法や薬物療法がまず優先して行われなければならないのは当然である.手術療法は薬物療法などによる全身的な疾患活動性のコントロールの下に,換言すれば薬物療法の傘の下で行われなければ効果が発揮されないし,また手術そのものの意味が失われてしまう可能性がある.したがって,RAに対する手術を行う術者には,RAという疾患に対する十分な知識や治療体系についての見通しを持っていることが要求される.単に関節の外科手術ができるというだけでは不十分といわざるをえない.

リハビリテーション

著者: 橋本明

ページ範囲:P.1002 - P.1004

 RAでは関節の慢性炎症に基づく疼痛や筋力低下のため,発病早期から運動能の低下が認められるが,炎症の持続による関節破壊の進行と共に関節可動域の減少,拘縮や強直などの非可逆性病変が加わり,患者の日常生活動作(ADL)の障害と肢体不自由の程度は罹病経過年と共に着実に増大する.
 図は日本リウマチ友の会がまとめた会員5,600余例のアンケート調査資料1)から計算したリウマチ患者のADL指数の平均的自然経過を図示したものであるが,罹病経過年と共に日常生活機能の喪失が着実に進行し,寝たきり患者が増加していく様子が読みとれる.重要なことはこれら患者のほとんど(96%)が発病来ずっと継続して(83%),あるいは悪い時だけでも(13%),何らかの形で医療を受けている事実で,このことは従来一般的に行われている薬物療法中心の治療方式では,このようなRA患者の肢体不自由の進行に歯止めをかけえないことを物語っている.RAのリハビリテーション(以下RAリハと略)の最大の目標は,どのようにしてこの休みなき肢体不自由の進行を阻止し,失った運動能の再建をはかるかにある.

東洋医学的療法

著者: 松多邦雄

ページ範囲:P.1006 - P.1007

 RAの東洋医学的療法には,漢方,鍼灸,マッサージ,指圧,気功,整体などの,手技が東洋独特の治療法と,電磁気療法や光線療法などの一般的物理療法を用いるが東洋医学的概念に基づいて治療する独特な方法がある.東洋医学的概念について詳しく説明することは枚数の関係で不可能なので,ここでは東洋独特の治療法について,①漢方,②鍼灸に分けて説明し,その東洋医学的概念について簡単に触れる.

周辺疾患

フェルティ症候群

著者: 井上哲文

ページ範囲:P.1008 - P.1010

 1924年,Augustus R. Feltyは脾腫と白血球減少症を伴う成人の慢性関節リウマチ(rheumatoid arthritis,RA)の5症例を報告し,これを症候群として,合併症のないRAから区別しうる可能性を示した.1932年にHanrahan Jr & MillerがRA,脾腫および白血球減少症を3主徴とする疾患を,初めてFelty症候群とよんで以来,多数の症例が蓄積されるとともに,種々の免疫異常が明らかにされ,RAの亜型として広く認められるに至っている.

成人発症スティル病

著者: 近藤啓文

ページ範囲:P.1012 - P.1013

 成人発症スティル病は1971年Bywaters1)によってまとめられた疾患概念である.その最初の報告は1896年にさかのぼることができるが,これはスティル病の報告がなされる1年前のことであった.その後,70年間の空白をおいて1970年代になってその概念が確立した疾患である.その特徴は全身発症型の若年性関節リウマチ(スティル病)に一致するもので,間欠熱,関節炎,皮疹,肝脾腫,リンパ節腫脹である.男女比はBywatersの14例では全例女性であったが,最近の欧米の集計2)では1:1で,わが国の集計では1:4と女性に多い3).本症は比較的稀な疾患であるが,発熱疾患,とくに不明熱の鑑別疾患としてぜひ理解しておく必要がある.1973年には早くも本症は不明熱となりうる疾患として注目されている.実際,近年本症に対する理解が高まるにつれ,不明熱を呈する疾患に占める頻度は高くなっている.本稿ではこのような観点から,本症の診断を中心に記すことにする.

強直性脊椎炎

著者: 辻本正記

ページ範囲:P.1014 - P.1015

 強直性脊椎炎(AS)の進行した終末像というべき特有の姿勢はよく知られている.しかし,これに至るまでの症状や経過については,意外と知られておらず,医師の確定診断が遅れている.ASはほとんどが若い男性を侵す慢性進行性の疾患であるので,放置すると,いわゆる身障者をつくりあげ,社会的損失も大きい.
 ここでは,ASの診断,症状,経過,治療などについて総説的に触れてみたい.

ライター症候群

著者: 山前邦臣

ページ範囲:P.1016 - P.1017

 Hans Reiterにより1916年に報告された結膜炎,尿道炎,関節炎を三大徴候とする慢性疾患で,若い成人男子に多い.最初の報告は1818年のSir Benjamin Brodieによりなされたと言われている.Reiterはベルリン医科大学講師のとき,腹痛と血性下痢の後8日目に関節炎,尿道炎,結膜炎を伴い発熱した若い軍人の症例を報告した1).当時はスピロヘータ感染を原因と考えていた.
 これまで本邦では少ないとされてきたが,近年報告例が増え,約100例にのぼる2).赤痢など腸管感染症や淋病など性病罹患の後誘発されやすいが,明らかな先行感染なく発症することもある.寛解,再燃を繰り返す.上記三徴のほか,近年は環状亀頭炎,膿漏性角皮症,骨膜炎が重要症状に追加されている.HLA-B27陽性者が多く,強直性脊椎炎,乾癬性関節炎と共にseronegative spondyloarthritisの分類に入れられている.

乾癬性関節炎

著者: 竹内明輝

ページ範囲:P.1018 - P.1019

 乾癬性関節炎は,19世紀の初め頃より,尋常性乾癬に関節炎が合併することにより,注目されてきた疾患である.当初は慢性関節リウマチと同一疾患であるとも考えられていたが,今日では全く異なった疾患であることが明らかになっている.病因はまだ不明であるが,何らかの形で遺伝的因子が関与しているものと思われる.

ベーチェット病

著者: 松田隆秀

ページ範囲:P.1020 - P.1022

 ベーチェット病は口腔粘膜の再発性アフタ性潰瘍,皮膚症状,眼症状,外陰部潰瘍を主症状とする慢性再発性の全身的炎症疾患である.1937年,イスタンブール大学教授,Hulsi Behcetが新疾患として報告した.わが国では,1955年頃より患者数が増加(北海道,東北,北陸地方に多発傾向を認めた)し,現在では全国で13,000人前後とされ,地中海沿岸,中近東諸国と並び有病率の高い国とされている.本症については,まだ不明であるところが少なくないが,厚生省ベーチェット病調査研究班を中心とし,例えば,病因において連鎖球菌感染の関与の可能性が挙げられるなど,病因・病態についてかなりのところまで明らかにされつつある.診断・治療に関しても,1987年に行われた診断基準の改訂,シクロスポリン療法の確立など進歩が見られている.ここでは,1987年診断基準の紹介と,治療(特にシクロスポリン療法)について述べる.

変形性関節症

著者: 五十嵐三都男

ページ範囲:P.1024 - P.1025

■用語と定義
 変形性関節症はarthrosis defomansを訳したものである.同義語としては,そのほかにosteoarthritis,osteoarthrosis, arthrosis, degenerative joint diseaseなどがある.
 変形性関節症は老人の疾患である.この疾患を定義すれば,「関節軟骨の消耗およびすりきれと骨新生によって特徴づけられる関節の非炎症性疾患」である.変形性関節症の病理学的所見についての記載は18世紀半ばより見られるが,慢性関節リウマチと区別がつけられていなかった.Rudolf Virchowも1869年,Arth-ritis deformansという語を使用しているが,これは慢性関節リウマチと変形性関節症の両方を意味するものであった.慢性関節リウマチと変形性関節症とが明らかに区別されるようになったのは,驚くべきことに今世紀に入ってからである.現在から見ると非常に明らかな関節疾患の区別になぜこのような長時間が必要であったのか.慢性疾患の研究は困難であることの好例であるかもしれない.

感染性関節炎

著者: 花田徹野 ,   松岡康夫 ,   入交昭一郎

ページ範囲:P.1026 - P.1027

 関節内へ微生物が侵入することによって引き起こされる感染性関節炎は,抗生剤の進歩した今日では早期診断,早期治療によって完治しうる疾患となった.しかし罹患患者をみると慢性消耗性疾患やステロイド剤,免疫抑制剤などの投与を受けている,いわゆるimmunocompromised hostが多く,この場合しばしばその定型的症状を欠くために治療時期を逸し,不可逆的な関節の障害を残したり,場合によっては死に至る症例も稀ではない.また人工関節置換術や関節内ステロイド注入が広く行われるようになった今日,それに伴う医原性の感染性関節炎も増加してきている.
 感染性関節炎を引き起こす微生物は細菌をはじめウイルス,クラミジア,真菌,スピロヘータなど様々であるが,感染性関節炎の大半は細菌によるものであり,本稿では誌面の都合もあり細菌性関節炎を中心に述べ,最後にウイルス性関節炎とスピロヘータによる関節炎につき簡単に触れる.

偽痛風

著者: 赤岡家雄

ページ範囲:P.1028 - P.1029

 ①関節円板などを主座とする石灰化症と,その関節炎症を主徴とする疾患を,1958年にチェコスロバキアのZitnanらが,初めてchondrocalcinosis polyarticularis familiarisとして報告した.一方,1961年McCartyらは同様な症状の患者関節液を調べて,尿酸塩でない結晶を見出し,X線回折によりこの結晶がピロ燐酸カルシウム[calcium pyrophosphate dihydrate(Ca2P2O7・2H2O)(以下CPPDと略)]結晶であることを確認した1).このCPPD結晶による急性関節炎は痛風発作に類似していることから偽痛風pseudogoutと命名されたが,Zitnanらがすでに報告していたchondrocalcinosisも偽痛風と同一疾患と考えられた.②その後,いくつかの結晶による関節炎が見出された.③Hydroxyapatite結晶によるもの,つぎにoctacalcium phosphate結晶によるもの,第3にtricalcium phosphate結晶によるものがある.
 しかし,偽痛風はCPPD結晶によるものに限られる.つまり,これらの結晶性関節炎は結晶の物理化学的性質の相違と同時に,わずかながら臨床的な違いも存在する.以下,頻度の高い偽痛風に限って記述する.

座談会

リウマチの治療—最近の考え方

著者: 柏崎禎夫 ,   延永正 ,   工藤洋 ,   東威

ページ範囲:P.1031 - P.1042

 東(司会) 私は昭和31年にインターンを終わっておりますが,日本リウマチ学会の第1回大会が開かれたのが昭和32年です.もちろんこの第1回大会は,今日みたいな立派な形のものではなく,同好会的なものだったということですが,いずれにしても,30年間リウマチ学会と一緒に歩いたというと格好はいいのですが,リウマチという泥沼の中でもがいて,今日に至っています.
 本日ご出席いただいた先生方も大体私と同じ年代の方で,一緒にもがいていたわけですが,最近ようやく少し岸に手がかかりかけた,何とかこの泥沼から抜け出すことができるのではなかろうか,という感触が得られるようになったと思っております.

Current topics

ミトコンドリアミオパチー

著者: 埜中征哉 ,   山本雅彦 ,   古賀靖敏

ページ範囲:P.1078 - P.1089

 ミトコンドリアは細胞内にあって,エネルギーを産生する重要な小器官である.ミトコンドリアはエネルギーを大量に必要とする横紋筋(骨格筋,心筋,外眼筋など)や中枢神経系に多く存在する.もしミトコンドリアに何らかの異常がくると,主として上記諸臓器の症状,すなわち筋力低下,外眼筋麻痺,知的退行,けいれんなどをみるのは当然のことである.
 ヒトでミトコンドリア異常を最初に報告したのはLuftら(1962)1)といわれている.Luftらは甲状腺機能は正常であるのに,やせ,多汗,多飲,発熱など基礎代謝が亢進した35歳の女性を経験し,それがミトコンドリアの酸化的燐酸化の異常によって起こることを見出した.彼らは生検筋のミトコンドリアの形態学的異常を指摘し,さらに分離したミトコンドリアの生化学的検索も行い,ミトコンドリア異常に起因すると結論づけたのである.類似の症例はDiMauroら2)によっても追加報告され,現在ではLuft病の名が与えられている.

カラーグラフ 眼と全身病

ベーチェット病と眼

著者: 宇山昌延

ページ範囲:P.1050 - P.1051

 Behget病(ベーチェット病)が眼を侵し,ぶどう膜炎を発病することはよく知られている.ベーチェット病の4主徴(口腔内アフタ(図1),ぶどう膜炎,皮膚症状,外陰部潰瘍)のうち,ぶどう膜炎は80%にみられ,かつ最も重篤であり,しばしば失明に至る.
 眼にはぶどう膜炎として発病する.前眼部に炎症が強く現れるときと,眼底に強い炎症が現れるときがあり,その現れ方は症例によって,また発作毎に異なる.

非観血的検査法による循環器疾患の総合診断

左室中部に狭窄を示す肥大型心筋症の1例

著者: 大木崇 ,   福田信夫 ,   河野智彦 ,   林真見子 ,   恵美滋文 ,   森博愛

ページ範囲:P.1060 - P.1070

■心音図・心機図所見
 1)入院時(洞調律)の心音図(図1)
 I音(1)は心尖部(Apex)でやや充進し,PQ間隔(0.21秒)から考えて明らかに異常である.このような所見は,僧帽弁狭窄や左房粘液腫などのように拡張末期まで有意な房室間圧較差が維持される病態にみられる.本例では後述するように左房収縮がきわめて弱いため,心房収縮後の僧帽弁閉鎖運動が生じ難いと考えられる.その結果,僧帽弁が拡張末期まであるレベルの開放位にとどまり,その後の左室収縮に伴って生じる僧帽弁閉鎖のエネルギー,すなわちI音音量が正常大あるいは軽度に増大したものと解釈される.
 収縮早期に小さな心音(Ej)を認める.この心音は大動脈駆出音であり,Apexから第3肋間胸骨左縁(3L)に至るまで存在し,かつ3Lでは駆出性収縮期雑音の開始点となっている.II音(II)はほぼ単一である.
 Apexと第4肋間胸骨左縁(4L)に小さな拡張早期過剰心音(OS)を認める.この心音はII音から約0.1秒後に出現していること,心尖部拡張期ランブル〔DM(1)〕の開始点となっていることから,僧帽弁開放音と考えられる.

演習

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.1053 - P.1059

心電図演習

著者: 梅澤剛 ,   石村孝夫

ページ範囲:P.1071 - P.1075

 高血圧で治療中の48歳女性が,安静時胸痛発作を訴えて当科へ紹介されてきた.
 既往歴 46歳時,子宮筋腫摘出術(この時高血圧指摘).喫煙歴なし.
 家族歴 特記するものなし.
 現病歴 46歳時,心電図上,左室肥大および陳旧性心筋梗塞の疑いありといわれた.しかし,それ以前は明らかな胸痛発作を覚えたことはなかった.当科紹介4カ月前より,時刻は不定で1週間に数回,安静または家事などの軽労作時に左前胸部痛が出現するようになった.発作時,ニトログリセリン舌下にて症状が軽快するため狭心症を疑われ,当院に紹介となった.

講座 患者行動のマネジメント・2

臨床一般におけるコンプライアンス問題

著者: 今中雄一

ページ範囲:P.1090 - P.1100

 前回に引き続き,コンプライアンスの決定要因,およびコンプライアンス向上の方策について,調査・研究結果に基づいてまとめる.今回は,主に内面的な因子(認知,態度,医師・患者関係など)に焦点をあてる.また,研究上重要なポイントとなるコンプライアンス測定上の問題にもふれる.

胃癌診断・3

胃癌はどこまで救命できるか—各種検診方法と救命率・発見率・効率との関係

著者: 西澤護 ,   志賀俊明

ページ範囲:P.1102 - P.1104

 前号(25巻5号)で,胃集検対象者すなわち健康人全例に細径パンエンドスコープを精密検査レベル(1日,10人)で行った場合発見された胃癌の救命率は86%,胃集検の立場では73%〜83%(ただし進行癌の5生率50%,早期癌の5生率100%とした場合)と推定された.また,毎年確実に逐年検診を行った同一集団(職域)では,X線検査のみでスクリーニングおよび精密検査を行った場合の救命率は75%,細径パンエンドスコープをスクリーニングに組み入れた特殊な方式をとれば96%まで救命率を上げることができることを述べた.
 しかし,救命率(a)だけでは,救命しうる癌をどの位みつけたかはわからない.すなわち,多数の人数をこなしても助かる癌の数が多くなくては,癌の死亡率の減少につながらない.すなわち,救命しうる癌の発見率(b)が必要である.さらに上述の値は,検診方法の違いによる仕事量も一定でない.そこで,一定の仕事量からどの位癌が発見されるかという効率(c)も無視できない.

検査

検査データをどう読むか

著者: 五味邦英

ページ範囲:P.1106 - P.1110

 症例:56歳,男性.主訴:全身倦怠感,頭痛.現病歴:3日前に熱発(38.5℃)があり,解熱剤で平熱となったが,全身倦怠感が出現し,時々頭痛があり,内科外来を訪れた.既往歴:特記すべきことなし.外来時所見:体格中等度,胸部,腹部は理学的に異常を認めない.

神経疾患診療メモ

アルコールと神経障害

著者: 西平竹夫

ページ範囲:P.1077 - P.1077

 今日,アルコールと関連した精神身体障害は,どのくらい存在するであろうか.昭和42年,私が大学を卒業し研修医として中部病院にお世話になった頃は,あまり多くはなかったように記憶する.あれから20年の歳月が経ち,救急医学を専門とする医師も生まれ,彼らの最近のデータによると,アル中で半年間に60人,3日に1人は救急室に搬送される計算になる.しかも諸々の身体,精神合併症のため治療もかなりてこずることが多く,専門科に細分化した当院の内科てもアル中はけむたがられ,しぶしぶ入院を認めることも多い.神経系を担当する関係上,私の外来にも患者がまわされてくるが,主なものをあげてみると,①alcoholic myopathy,②peripheral neuropathy,③alcoholicmyelopathy,④alcoholic cerebellar degeneration,⑤Wernicke syndrome,⑥dementia,⑦chronic subdural hematoma,⑧alcoholic comvulsive seizure,⑨cerebral hemorrhage(フアルコーノレがCVAのリスクと思われる症例),などがある.

消化器疾患診療メモ

消化管出血は循環器疾患??

著者: 上野文昭

ページ範囲:P.1105 - P.1105

ある暇な当直の夜,本誌を熱読している最中に突然電話のベルが鳴り,救急外来のナースが次のように伝えてきたと想像してみて下さい.「先生,たった今40歳の男性が吐血のため救急車で運ばれてきました.顔面は蒼白で意識状態はあまりよくありません.」
 さてこの時点で,即座にあなたの頭をよぎったことを何でも次の余白に書いてみて下さい:

実践診療dos and don'ts

彼女の低血圧と貧血の原因は?/大球性貧血の原因を追え!

著者: 西崎統

ページ範囲:P.1089 - P.1089

 厚化粧した女性が貧血を訴え来院した.48歳のもの静かな婦人である.彼女は手指の関節痛で,近所の整形外科医院に半年以上かかっているが,1カ月程前に貧血を指摘され,一度総合病院で詳しい検査を受けるように言われたという.
 訴えを聞いてみると,一番辛いことは,数年前から朝目がさめると,体がすっきりせず,1時間位つらくて起きられない.特に生理中は頭も重く,午前中はほとんど寝たきりで,主人に更年期障害だろうから婦人科に行って相談しなさいと言われたという.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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