文献詳細
文献概要
今月の主題 リウマチとその周辺 治療
手術療法
著者: 工藤洋1
所属機関: 1国立相模原病院整形外科
ページ範囲:P.998 - P.1000
文献購入ページに移動 慢性関節リウマチ(RA)に対する手術療法は近年ますます盛んとなり,RAの治療体系の中で占める重要性が増して来ている.その理由として,1)人工関節を始めとするきわめて有効な手術法が発展して来たこと,2)RAに対する薬物療法は進歩したとはいえ,依然として決定的なものを欠いていること,3)患者側の要求,すなわちより良い生活(quality of life)を求める声が高まっていること,などがあると思われる.
しかし手術療法は,あくまでも局所療法に過ぎないのでRAのような全身疾患である慢性の多発関節炎では基礎療法や薬物療法がまず優先して行われなければならないのは当然である.手術療法は薬物療法などによる全身的な疾患活動性のコントロールの下に,換言すれば薬物療法の傘の下で行われなければ効果が発揮されないし,また手術そのものの意味が失われてしまう可能性がある.したがって,RAに対する手術を行う術者には,RAという疾患に対する十分な知識や治療体系についての見通しを持っていることが要求される.単に関節の外科手術ができるというだけでは不十分といわざるをえない.
しかし手術療法は,あくまでも局所療法に過ぎないのでRAのような全身疾患である慢性の多発関節炎では基礎療法や薬物療法がまず優先して行われなければならないのは当然である.手術療法は薬物療法などによる全身的な疾患活動性のコントロールの下に,換言すれば薬物療法の傘の下で行われなければ効果が発揮されないし,また手術そのものの意味が失われてしまう可能性がある.したがって,RAに対する手術を行う術者には,RAという疾患に対する十分な知識や治療体系についての見通しを持っていることが要求される.単に関節の外科手術ができるというだけでは不十分といわざるをえない.
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