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今月の主題 リウマチとその周辺 周辺疾患
成人発症スティル病
著者: 近藤啓文1
所属機関: 1北里大学医学部内科
ページ範囲:P.1012 - P.1013
文献購入ページに移動 成人発症スティル病は1971年Bywaters1)によってまとめられた疾患概念である.その最初の報告は1896年にさかのぼることができるが,これはスティル病の報告がなされる1年前のことであった.その後,70年間の空白をおいて1970年代になってその概念が確立した疾患である.その特徴は全身発症型の若年性関節リウマチ(スティル病)に一致するもので,間欠熱,関節炎,皮疹,肝脾腫,リンパ節腫脹である.男女比はBywatersの14例では全例女性であったが,最近の欧米の集計2)では1:1で,わが国の集計では1:4と女性に多い3).本症は比較的稀な疾患であるが,発熱疾患,とくに不明熱の鑑別疾患としてぜひ理解しておく必要がある.1973年には早くも本症は不明熱となりうる疾患として注目されている.実際,近年本症に対する理解が高まるにつれ,不明熱を呈する疾患に占める頻度は高くなっている.本稿ではこのような観点から,本症の診断を中心に記すことにする.
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