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雑誌目次

雑誌文献

medicina25巻7号

1988年07月発行

雑誌目次

今月の主題 高血圧治療のポイント editorial

高血圧治療—最近の動向

著者: 猿田享男

ページ範囲:P.1120 - P.1121

 近年,降圧薬は次から次へと新しいものが開発され,高血圧を専門としているものですら,どの薬剤を使ったらよいか,その選択に戸惑うほどである.しかし,これら多くの薬剤の特徴を熟知し,使い慣れてくれば,数種の降圧薬しかなかった時代と異なり,各患者の病態に合わせたきめの細かい治療が可能である.よい薬剤がたくさん登場してきたことから,副作用をあまり心配せず,軽症高血圧から治療を開始しても薬剤の投与効果を挙げられると期待されている.このような治療により,未だ頻度の高い虚血性心疾患の発症が,どれだけ予防できるかである.
 以下に,高血圧治療に関する最近の問題点を取り上げてみたい.

高血圧の定義と診断

高血圧の定義—家庭血圧と診療室での血圧

著者: 中村吉成 ,   増山善明

ページ範囲:P.1122 - P.1124

 臓器の血流は,心収縮によって生ずる駆出血流量と,血管内腔の変化によって維持される.血圧は,心拍出量と全末梢血管抵抗によって規定される.高血圧は通常,収縮期および拡張期血圧の持続的な上昇をいう.血圧は年齢によっても変化し,また,健常者でも日常生活の種々の環境因子によっても生理的に変動を示す.高血圧の診断に際しては,持続的な高血圧状態であるのか,一過性の血圧上昇なのかを,1回の血圧値のみで評価することは一般に困難である.1978年のWHOの高血圧診断基準1)と1986年のWHOの軽症高血圧のガイドライン2)では,一定期間に少なくとも2回以上測定した坐位随時血圧値に基づいて高血圧を判定するとしている.
 医師が診療室で血圧を測定する際には,患者の緊張により血圧は一時的に上昇することが知られている.しかし,外来診療では患者を心身とも安静に保つことは一般には困難な場合が多く,このような血圧変動を考慮した上で,患者の血圧値を評価しなければならない.高血圧の診断と管理には,できれば,日常生活における血圧値を把握することが望まれ,そのため家庭血圧の測定が行われる.

治療を開始する前に行う検査—高血圧の鑑別と重症度判定

著者: 栃久保修

ページ範囲:P.1126 - P.1131

 高血圧症と診断することは平易なようであるが,さまざまな多くの未解決な問題を含んでいる.集団や疫学的調査では,WHO定義に従い聴診法による随時血圧で160/90mmHg以上の者を機械的に高血圧症と分類して管理するのはやむをえないにしても,臨床的に個々の人々に対してこの定義を即あてはめて高血圧症の烙印を押し,あるいは画一的に治療するのは大雑把過ぎると思われる.
 本稿では,臨床医が外来でいかに高血圧症を診断し,さらに治療を開始する前にどのような諸検査を行い,そしてとくにどのような点を配慮すべきかについて述べてみたい.

治療開始時期と治療目標

治療開始時期—降圧薬の開始時期

著者: 伊藤敬一 ,   南ルリ子

ページ範囲:P.1132 - P.1133

 高血圧の治療は,肺炎に対する薬物治療などとはその性質を異にすることを,まず認識しておく必要がある.血圧を下げること自体が治療の最終目的ではない.高血圧の持続により将来どれほどの循環器系の障害が起こるか,また,これを降圧によってどの程度防止できるかを予測の上で治療を考えねばならない.また,高血圧の治療は長期間にわたるので,薬物による降圧のメリットとともに,降圧薬の副作用,その他の治療に伴う種々のデメリットを考慮して薬物治療の時期を決定する必要がある.
 拡張期血圧(DBP)が105mmHgをこすような中等症以上の高血圧症に対しては,降圧薬治療による有用性はすでに多くの成績からほほ確認されているが,DBP90〜104mmHgの軽症高血圧症に対する降圧薬の有用性は,まだ必ずしも明確にされたとはいい難い.したがって,これまでも軽症高血圧症の治療の効果に対する多くのtrialが各国で行われてきており,また,WHOからも軽症高血圧症の治療に関する指針が数年おきに出されている.これらを中心に,以下,軽症高血圧症の薬物治療開始の時期を考えてみたいと思う.

治療の目標

著者: 重富秀一 ,   福地總逸

ページ範囲:P.1134 - P.1135

 高血圧の治療目的は,合併症を予防することによって,快適な生活を維持し,生命の予後を正常者と同程度まで延長させることにある.近年,利尿降圧剤およびβ遮断剤のほか,カルシウム拮抗剤,ACE阻害剤,α1遮断剤などの優れた降圧剤が相次いで開発されたため,高血圧の治療に困難を感じることは少なくなった.しかし,血圧をどの程度まで低下させれば臓器障害(脳,心・血管,腎など)の発症と進展を防止しうるかについては,年齢や生活習慣などの個人差があるので,必ずしも一定の見解は得られていない.そこで,本項では,高血圧治療の目標(血圧値)をいかに設定すべきかについて,最近の知見を述べる.

高血圧の一般療法

食事療法—食塩,カリウム,カルシウムなど

著者: 伊東康 ,   藤田敏郎

ページ範囲:P.1136 - P.1138

 今日,降圧薬療法が本態性高血圧症の治療法の主流を占めており,多くの臨床研究が降圧薬投与の意義を示していることは事実であるが,古くから行われている食事療法は現在でも軽視することはできない.
 高血圧の薬物療法の進歩は,近年とくに目ざましい.しかしながら,高血圧の原因が明らかでない現在,薬物による降圧療法も対症療法の域を出ていない.また最近,全高血圧症の70%を占めるといわれる軽症高血圧に対する薬物療法の是非が議論されている.すなわち,高血圧の治療は長期にわたって行う必要があり,薬物療法に際しては,常に作用とともに長期的な副作用を考慮しなければならないからである.

生活上の注意と血圧管理

著者: 梶原長雄 ,   久代登志男

ページ範囲:P.1140 - P.1141

 高血圧における血圧管理の目的は,心血管系合併症の改善と予防にある.生活上の注意事項も,この目的にそって考えるべきである.つまり,①血圧を上昇させ心血管合併症の進展を憎悪させるような要因を避けること,②降圧効果が期待できる生活習慣を励行するとともに,心血管系疾患の危険因子を改善することに集約される.

高血圧患者の運動

著者: 荒川規矩男

ページ範囲:P.1142 - P.1143

 非薬物降圧療法が注目され始めた.もし,非薬物療法が有効でありさえすれば,これら薬物療法による,①副作用,②生活の質,③そして医療費などの問題は氷解できるからである.非薬物療法とは減塩,体重減量,節酒,運動,精神安定化などであるが,ここでは運動療法について述べる.

高血圧の薬物療法

各種降圧薬の適応,禁忌,副作用

著者: 松岡博昭

ページ範囲:P.1144 - P.1148

 高血圧の成因および維持には多くの因子が関与していると考えられているが,治療面においても作用機序の異なる多くの降圧薬が開発され,臨床応用されている.現在用いられている主な降圧薬の種類は,表1に示すように,利尿薬,交感神経抑制薬,末梢血管拡張薬,カルシウム拮抗薬,アンジオテンシン変換酵素阻害薬の5種に大別される.降圧薬の適応,禁忌,副作用は薬剤の作用機序(薬理作用)にも関係することなので,ここではこれら降圧薬の薬理作用について簡単に述べ,ついでこれら薬剤の適応,禁忌,副作用について述べる.

第1次薬として何を使用するか

著者: 飯村攻

ページ範囲:P.1150 - P.1152

 各種の降圧薬が,日を追って次々と開発されているが,今なお単剤ですべての患者に確実な効果を発揮するというものはない.そして,多種降圧薬の開発・普及は,一方で幅応い選択性をもたせたと同時に,他方では薬剤選択への混乱と困惑を生む結果ともなった.また,過去の段階的治療法は見直される時期になったともいわれる.が,かといって,段階的治療法の基本理念を大幅に変えねばならないというものではない.今では,もはや長い歴史ともなった過去の降圧薬の使用経験と,新しく開発された作用機転の異なる降圧薬を基盤に,いかに新しくて合理的な段階的治療プログラムを組み立てていくかということである.以下に述べる第1次薬の選択も,そのような視点から眺めていただきたい.

第1次薬で効果のないとき—併用療法のポイント

著者: 築山久一郎 ,   大塚啓子

ページ範囲:P.1154 - P.1157

 本邦では,高血圧治療の第1次薬としてβ遮断薬(α・β遮断薬も含む),利尿薬,アンジオテンシン変換酵素阻害薬(以下,ACE阻害薬),Ca抗抗薬が使用されることが多く,メチルドパ,クロニジンなども用いられる.通常,α遮断薬は併用薬として使用されるが,とくに喘息では第1次薬として使用されることもある.降圧薬治療は原則的には外来診療とされるため,その選択は試行錯誤的な要素が含まれる.本稿では,第1次薬で効果のないときの対策を,併用療法を中心に述べる.

一般療法と薬物療法の組み合わせ

著者: 木田修 ,   田仲謙次郎

ページ範囲:P.1158 - P.1159

 食事療法や運動療法などの一般療法を行っても血圧がコントロールされない場合には各種の降圧薬を投与するが,薬物療法が開始されても一般療法を継続しなければならない.とくに合併症を有する高血圧症患者では一般療法の必要性はより大きく,また十分な一般療法がなされることによって降圧薬の必要量を減少させ,副作用を軽減させることができる.以下本稿では,薬物療法が開始されてからの一般療法をどのように行うかについて述べる.

薬物治療のコンプライアンスをどう上げるか

著者: 倉持衛夫

ページ範囲:P.1160 - P.1161

 高血圧治療の目的は,血圧を低下させて脳卒中,心臓病,腎臓病などの合併症の発症,増悪を防止し,快適な生活を継続しつつ天寿を全うすることである.この目的を達成するためには,血圧を長期にわたって低下させておく必要がある.近年,種々のすぐれた降圧薬の開発により血圧のコントロールは比較的容易になりつつあるが,長期間これを維持することは意外と難しい.高血圧患者の多くが自覚症状に乏しく,苦痛が少ないため,医師の指示が守れないことが多いためである.
 患者が医師の指示に従うことをコンプライアンス(compliance)というが,コンプライアンスをいかに改善するかが高血圧の長期治療の上できわめて重要で,そのためにいかに工夫し努力するかが,高血圧の治療効果に大きく影響する.

特殊な高血圧の治療

高血圧緊急症の治療

著者: 柊山幸志郎

ページ範囲:P.1164 - P.1165

 高血圧性心血管合併症のうち,緊急症として扱われるものは,高血圧性脳症,高血圧性左心不全,解離性大動脈瘤などである.治療の基本は早急に血圧を適当なレベルに下げることであるが,降圧の速度と,目標とする降圧のレベルは一様でない.

腎血管性高血圧の最近の治療方針

著者: 阿部圭志

ページ範囲:P.1166 - P.1167

 腎血管性高血圧症は,腎動脈に狭窄病変が生じた結果,腎の灌流圧が低下し,レニン分泌が亢進して高血圧が発症するもので,根治手術可能な高血圧の中で最も発生頻度が高い.かつては腎血管性高血圧症は薬物療法に抵抗性で,外科的療法の不可能なものでは予後が悪かった1).しかし最近では降圧薬の開発が進み,本症でも薬物療法で血圧を下げることが可能になってきている.また,バルーンカテーテルを用い,腎動脈の狭窄病変を拡張させる治療法も可能になってきている2).どの治療法を選択するかは,腎動脈狭窄の病因や程度,部位,範囲,片側性か両側性か,年齢,心血管系臓器の合併症の有無,高血圧の持続期間と重症度などを考慮したうえで決定しなければいけない.

慢性腎炎,腎不全による高血圧の治療

著者: 保利敬 ,   小野山薫

ページ範囲:P.1168 - P.1169

■高血圧の頻度
 1)透析導入前
 図1は,腎生検により原発性糸球体腎炎と診断された210例について,血清クレアチニン値と拡張期血圧の程度を示したものである.血清クレアチニン値が3.0mg/dl以上のいわゆる腎不全患者では,拡張期血圧が100mmHg以上を示す高血圧が60%に認められ,正常腎機能患者での10.3%と比較すると,明らかに高率であった1).透析導入直前の末期腎不全患者について,病歴,臨床所見から慢性糸球体腎炎が原疾患と考えられた症例では,83%が境界域高血圧ないしは高血圧を呈していた.
 2)透析導入後
 図2は,509例の慢性血液透析例と71例の透析導入直前症例における高血圧の頻度を示した2).前述のごとく,透析療法直前に高頻度に認められた高血圧は,血液透析導入後に減少し,さらに血液透析歴が増すにつれて次第に減少する傾向が認められた.

クッシング症候群の高血圧治療

著者: 荻原俊男

ページ範囲:P.1170 - P.1171

 クッシング症候群は,慢性のコルチゾール過剰によりきたす中心性肥満や満月様顔貌,皮膚線条,多毛,痤瘡など,多彩な症状を伴う疾患である.高血圧も大部分の症例に認められ,典型的な二次性高血圧(内分泌性高血圧)に分類される疾患である.
 本症候群の治療は外科的手術による原因療法が原則であるが,手術によりコルチゾールの過剰は正常化しても必ずしも高血圧が治癒しない場合があり,本症の予後を考える上で適切な高血圧のコントロールは重要な問題である.また,合併症や,原因疾患(とくに異所性ACTH症候群)により手術不可能な場合もあり,この場合も高血圧の治療が必要となる.
 本稿では,クッシング症候群の高血圧の成因と内科的治療について概説する1)

妊娠中毒症による高血圧の治療

著者: 斉藤郁夫

ページ範囲:P.1172 - P.1173

 妊娠中毒症の症状として高血圧,蛋白尿,浮腫があげられているが,蛋白尿,浮腫は副次的なものとされている.妊娠高血圧を定義するのに,ある血圧の絶対値以上とする場合と,妊娠前期の血圧値と比較しての相対的な増加度によることがある.妊娠初期からすでに血圧が140/90mmHg以上(あるいは拡張期血圧90mmHg以上)である場合,慢性高血圧と定義する.妊娠誘発性高血圧は血圧の増加度で定義することが多いが,Chesleyは拡張期血圧の上昇20mmHg以上,Redmanは拡張期血圧30mmHg以上の上昇を高血圧の定義としている.日本では140 and/or 90mmHg以上,あるいは収縮期血圧30mmHg以上の上昇,拡張期血圧15mmHg以上の上昇としている.
 本態性高血圧と同様に,多因子が妊娠高血圧の成因にも関与していることは明らかである.その中心はレニン-アンジオテンシン系,プロスタグランジン,カリクレイン,ドーパミンなどの内分泌的因子とされているが,免疫学的な異常,遺伝的な因子も重要な役割を果たしていると考えられている1)

小児の高血圧治療

著者: 内山聖

ページ範囲:P.1174 - P.1175

 小児期の高血圧は,原発性(primary)と続発性(secondary)に分類できる.原発性高血圧症は思春期に多く,動揺性で,程度は軽いことが多い.年齢が低いほど,また血圧が高いほど続発性が疑われるが,なかでも腎性高血圧(腎実質性,腎血管性)が最も多い.治療が必要な小児高血圧は,ほとんどが続発性であるといっても過言ではない.

老年者高血圧の治療

著者: 小沢利男

ページ範囲:P.1176 - P.1177

■老年者の特殊性
 老年者では高血圧の頻度が高い.たとえば収縮期血圧160mmHg以上,または拡張期血圧90mmHg以上という高血圧の基準をとると,60歳代の3割,70歳代の4割が高血圧ということになる.この傾向は高齢になるに伴ってますます顕著となる.また,これらの多くは収縮期血圧のみが高い,いわゆる収縮期性高血圧に属する.こうした収縮期性高血圧を降圧薬によって下げるのは,心血管系疾患の発症を予防し,寿命を延長することになるであろうか.これはなお未解決な問題に属する.
 老年者というのは均一な集団ではない.60歳以上を老年者と規定しても,何歳までという上限は決められない.60歳代,70歳代,80歳代では,同じ高血圧でも様相を著しく異にしている.従来の対照をおいた投薬による降圧効果の成績も,年齢は60歳代までがほとんどで,しかも拡張期血圧の値を基準としている.ところが老年者で問題となるのは収縮期血圧である.

合併症を伴った高血圧の治療

脳出血,脳梗塞後の高血圧

著者: 吉井文均 ,   篠原幸人

ページ範囲:P.1178 - P.1180

 高血圧が持続すると,脳の太い血管にはアテローム硬化が進行し,細小動脈には内膜肥厚・ヒアリン化および血管壊死などが生じるが,これらの病変が閉塞性脳血管障害や脳内出血の原因になることはよく知られている1)
 また高血圧は,脳循環の血圧に対する自動調節能にも影響を及ぼす.自動調節能の働く範囲は,正常血圧者では平均動脈血圧で50〜150mmHgであるのに対し,高血圧患者ではその範囲が高血圧側に偏位する1).したがって,高血圧患者では不用意な降圧療法が臨床症状を生じさせたり,脳梗塞発症の引き金になったりする.

狭心症を伴った高血圧,心筋梗塞後の高血圧

著者: 酒井喜久雄 ,   竹下彰

ページ範囲:P.1182 - P.1183

 狭心症や心筋梗塞症などの虚血性心疾患は,冠動脈の動脈硬化病変に基づく疾患である.高血圧が冠動脈病変の発症と,その進展を促進させる重要な危険因子の1つであることが,FraminghamStudyなどにより明らかにされている.
 近年,各種の降圧薬の出現により,血圧の確実なコントロールが可能となり,脳血管障害や高血圧性心臓病,腎不全などの発症は有意に減少した.しかし,虚血性心疾患の発症頻度は,降圧治療によって減少していないことが明らかにされてきた1).とくにサイアザイド利尿薬治療群では,非治療群に比し心疾患の発生率がむしろ高いことが報告されている2).サイアザイド利尿薬の脂質代謝への影響が問題になっている.
 狭心症や心筋梗塞症を合併した高血圧患者を治療する場合,虚血性心臓病の病態生理をよく理解し,かつ降圧薬の薬理作用に十分配慮して降圧薬を選択する必要がある.

糖尿病を伴った高血圧

著者: 竹田亮祐

ページ範囲:P.1184 - P.1185

■一般療法
 食事および運動療法,喫煙の中止,飲酒の制限,ストレス排除などの心理面への配慮のほか,使用薬物や常備薬ないし民間薬として用いている薬物のチェック,指導を行う1).これらの項目は,糖尿病の病型,合併症の有無およびその程度によって異なり,ことに肥満や腎症いかんに応じて考慮される必要がある.
 食事療法は,カロリー制限と減塩,脂質(コレステロール,飽和脂肪酸の多い食品を避ける)含有食品の制限につきる.カロリー制限は,糖尿病の大多数を占める2型糖尿病が肥満とともに発症してくることが多いので重要であり,同時に高血圧治療の原則である減塩にもつながることを十分教育すべきである.肥満は,軽症の糖尿病と高血圧を伴っており,一般的には減量を図るだけで,糖代謝の改善とともに血圧の正常化が期待できる.減塩は,すでに腎症が進展し,血圧がわずかの体液量の増加で大きく影響を受ける段階では厳格でなければならないが,腎症を伴わない患者では,一般的に1日の食塩摂取量として10g以内を目標にするのが実際的である.

高血圧と高脂血症の合併

著者: 秦葭哉

ページ範囲:P.1186 - P.1188

■高血圧と高脂血症の合併頻度
 わが国の30歳以上の成人で,拡張期血圧が90mmHg以上の高血圧者の頻度は,28.5%と推定されている1).また,同じ30歳以上で総コレステロールが260mg/dl以上またはトリグリセライドが300mg/dl以上の高脂血症者の頻度は20.1%と推定される2).1987年度のわが国の30歳以上の人口は7,050万人であることより3),30歳以上で高血圧と高脂血症の合併する率は5.7%,人数で約403万人となる.この数は,高血圧者の21%,高脂血症者の36%にあたる.つまり,高血圧者の約1/5,5人に1人に高脂血症の合併があり,高脂血症者の約1/3,3人に1人が高血圧の合併例であるということになる.この頻度は,臨床的にみてかなりの高率である.

肝障害を伴った高血圧

著者: 増田恭孝 ,   玉野宏一 ,   八木繁

ページ範囲:P.1190 - P.1191

 肝臓における降圧薬の代謝については,詳細な報告はみられないが,一般的にいって現在までの使用経験では,肝障害時に副作用が多くなるとか,肝障害を生ずる副作用が明らかになっていない限り,注意深い観察下に常用量を用いてもよいであろう.以下に,現在までにわかっている知見を解説する.

透析患者の高血圧

著者: 多川斉

ページ範囲:P.1192 - P.1193

 本態性高血圧症の成因がいまだに解明されていないのと同じように,腎機能障害に伴う高血圧の発症機序も明らかではない.しかし,Vertesら1)の報告以来,透析患者の高血圧は大きく2つに分類されている.第1は腎の水・Na排泄障害に基づく体液貯留によるものであり,体液量依存性高血圧と呼ばれる.第2は末梢血管抵抗の増大によるものであり,レニン・アンジオテンシン系が重要な規定因子であることから,レニン依存性高血圧と呼ばれる.前者では透析による除水に伴って血圧は下降するが,後者では除水に伴ってレニン分泌が促進され,血圧がかえって上昇することがある.実際にはこれら2つの因子が同時に関与することが多く,筆者らは,体液量依存性高血圧と考えられる導入期透析症例においても,レニン。アンジオテンシン系が重要な役割を果たしていることを報告した2)
 このように,透析患者の高血圧の成因には体液量の増大と末梢血管収縮が関与していることから,降圧療法の基本は,体液量の是正と薬剤による末梢血管拡張である.

手術前後の高血圧コントロール

著者: 梅田照久 ,   佐藤辰男

ページ範囲:P.1194 - P.1195

 高齢化社会とともに,高血圧症は今や最も一般的な疾患になってきている.それゆえ,高血圧症患者が悪性腫瘍などにより,外科的手術の対象となる機会も増加している.一方,近年の画像診断や内分泌学的診断法の進歩に伴い,副腎腫瘍や腎動脈狭窄など,外科的に治療し得る"curable hypertension"の発見率も高まり,それらの手術例も増加している.本稿では,これら外科手術の対象となる高血圧症患者において,その手術前後の高血圧をいかにコントロールすべきか,内科医としての立場から述べてみたい.

将来の展望

高血圧治療におけるQuality of Lifeの重要性

著者: 鈴木洋通

ページ範囲:P.1197 - P.1199

 近年,降圧薬の開発が盛んに行われ,その降圧効果も十分な薬剤が多くなった.とくにいわゆる第1次選択薬である利尿薬,β遮断薬,アンジオテンシンI変換酵素阻害薬,カルシウム拮抗薬のいずれを軽・中等症の本態性高血圧患者が服用しても,ほぼ同等の効果のあることが認められている.したがって,今後の高血圧治療の目標は,降圧よりも,むしろより副作用の少ない,かつ服用していても,生活の質(Quality of Life)を損なわないことが重要となってきた.このQuality of Lifeの概念は図1のようにまとめることができる.すなわち仕事,家庭,社会での役割をとおして,ヒトの身体的,精神的,心理的状態が良好であるか否かを評価する.
 本稿では,Quality of Liteに言及した従来のいくつかの成績を紹介し,ついで筆者らの若干の知見を記す.

降圧薬のやめ方

著者: 藤井潤 ,   今鷹耕二

ページ範囲:P.1200 - P.1203

 降圧薬治療は長期にわたるが,ときには休薬できる患者がある.このような症例の存在は,高血圧を進行性の疾患とする今までの考え方に反省を強いるものであり,これから降圧薬治療を開始する患者にとっては明るい希望である.では,休薬できる患者はどれくらいあるか,どのような患者なら休薬を試みてもよいか,まず,筆者らの症例の紹介から始めよう.

今後望まれる降圧薬

著者: 日和田邦男

ページ範囲:P.1204 - P.1205

 最近の降圧薬の開発ラッシュの結果,次々と新しい降圧薬が登場し,日常臨床の中に組み込まれてきている.降圧利尿薬が開発されてからわずか30年,高血圧の薬物療法は著しく進歩した.1978年,世界保健機関は,それまでに開発され使用経験の豊かな降圧薬の使用法を整理して,段階的治療指針を発表した.しかし,10年も経てば,この間にも作用機序の異なる有用な降圧薬が開発され,それらの新しい降圧薬と既存の降圧薬との間の比較試験も次々と発表され,降圧薬療法のガイドラインの見直しが要求されるのも当然の成り行きである.同時に,一方では,より副作用の少ない,有効な降圧薬を求める声も高い.

鼎談

これからの高血圧治療—降圧薬をどう使い分けていくか

著者: 三浦幸雄 ,   塩之入洋 ,   猿田享男

ページ範囲:P.1208 - P.1222

 どのレベルの血圧から降圧薬を開始するか
 猿田(司会) 高血圧の治療法は,最近大分変わってきました.10年ぐらい前まではあまりたくさんの薬がなかったものですから,治療といっても非常に単純であったし,治療方針も昔ながらの,たとえば血圧が160/100以上とか,拡張期血圧が105以上あれば治療しようというような簡単なやり方でした.しかし,その後急速にいろいろな薬が市販され,今は降圧薬が洪水状態です.そういう状態で,先生方は一体どうやって降圧薬を使っていかれるか,さらに,多くの薬にどのくらい差があるのかなど,話し合ってみたいと思います.それから,一体高血圧のどのレベルから治療したらよいだろうかという点も重要です.
 そのほか,日本人の寿命がずいぶん延びて高齢者が多くなってきましたので,年齢も考えた高血圧の治療も重要になってきたと思います.たとえば,30歳から80歳ぐらいまでの人を,まったく同じ治療法で治療してよいとは思えません.日本人の栄養状態が変わり,高脂血症や糖尿病の頻度が多くなりました.このような種々の合併症を伴った高血圧患者の治療をどうするのか,大切な問題です.

理解のための10題

ページ範囲:P.1224 - P.1226

カラーグラフ 眼と全身病

脈なし病(大動脈炎症候群)の眼症状

著者: 宇山昌延

ページ範囲:P.1228 - P.1229

 脈なし病は古くは高安病とよばれ,その特有の眼症状が注目されていた.近頃は大動脈の病変が広範囲に発病することがわかり,大動脈炎症候群とよばれている.
 大動脈炎症候群のうち,大動脈炎によって,大動脈弓および大動脈弓から出て上半身に向かう太い動脈(幹動脈),すなわち無名動脈,総頸動脈,鎖骨下動脈の幹部に閉塞を生じると,上半身に虚血による症状を生じ,古典的な脈なし病となり,上半身の脈が触れない.上半身の低血圧,上半身の左右で血圧の差が大きい,起立性低血圧,立ちくらみ,腕が冷たいなどの症状をみるが,このとき眼に特有の症状が現れる.

非観血的検査法による循環器疾患の総合診断

心室中隔の異常運動が診断のきっかけとなった左心膜完全欠損症の1例

著者: 福田信夫 ,   大木崇 ,   内田知行 ,   井内新 ,   奥本哲生 ,   森博愛

ページ範囲:P.1240 - P.1249

■心音図・心機図所見
 1)平静呼吸中の心音図(図2)
 I音,II音は正常範囲内の音量と分裂を示し,III音,IV音も痕跡的で,心音に関しては異常所見を認めない.
 心雑音は収縮期と拡張期に区別して考えると理解しやすい.心尖部(Apex)の収縮期雑音〔SM(1)〕は,高調かつ全収縮期性の性質を有し,一般的には逆流性雑音,すなわち僧帽弁閉鎖不全雑音と考えられるが,第3心拍(黒矢印)にみられるように吸気性増大を示す点で非典型的である.第4肋間胸骨左縁(4L)の収縮期雑音〔SM(2)〕は収縮早期に限局し(第2心拍で明瞭),駆出性雑音である.ただし第3心拍にみられる収縮中〜後期性の雑音(白矢印)は表在性に聴かれ,また吸気のはじめに突然出現していることから,いわゆる心肺性雑音(cardiopulmonary murmur)と考えられる.したがって,心尖部収縮期雑音の吸気性増大に関しては,この雑音の関与している可能性が強い.

演習

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.1231 - P.1237

講座 図解病態のしくみ 循環器疾患・5

徐拍性不整脈

著者: 山口巖

ページ範囲:P.1252 - P.1263

 不整脈の発生機序は電気生理学的見地から,1)刺激生成異常と,2)興奮伝導障害に大別される.本項で述べる徐拍性不整脈は興奮伝導障害に起因して発生するものであり,後者にはさらに,①伝導遅延と,②杜絶(ブロック)がある(表).
 洞結節から発生した刺激は,心房,房室結節,His-Purkinje系を伝導して心室筋に達する.これらの心臓特殊刺激伝導系各部における刺激伝導速度は一様ではない.この不均一性は他項で述べる頻拍性不整脈の発生にも深く関連するが,徐拍性不整脈に関しては,洞結節と房室結節の活動電位の特徴から刺激伝導速度の遅延が理解される.刺激伝導速度を規定する最も主要な因子は,活動電位の立ち上がり速度と振幅である1).これらの値は膜電位が深いほど大きく,浅くなるほど減少する.洞結節や房室結節の膜電位は約-60mVと浅く,活動電位の立ち上がり速度は小さい.一方,Purkinje細胞では膜電位が約90mVと深く,活動電位の立ち上がり速度は大きいので,伝導速度も大である(図1).洞結節や房室結節の活動電位は主として緩徐な内向き電流によって構成され(slow response),上述のごとく伝導速度を低下させる結果,それを強調する他の要因が加わることによって伝導障害が生じる.

検査

検査データをどう読むか

著者: 熊坂一成

ページ範囲:P.1264 - P.1267

 症例:20歳,女性,デパート店員.主訴:腰痛.既往歴:特記すべきことなし.現病歴:7月初旬より軽い腰痛が出現,痛みは間歇性であり,あまり気にせず放置した.8月12日腰痛のため目が覚めたが,その日は出勤した.しかし夕方より疼痛が増強し,同日9:30PM,救急車で日大病院へ来院,整形外科の当直医が診察した.腰部に自発痛と圧痛を認めたが,整形外科的診察では著変を認めず.体温が37.4℃で最終月経は6月14日であることに気がついたこの医師は産科の当直医を呼んだ.産・婦人科的診察および腹部超音波では異常を認めず,腹部(腰部)のX-Pを撮影し,この2名の医師が読影したが異常はなかった.この夜,実施できた緊急検査の結果を表1に示した.当直医はこれらのデータから,この患者は緊急入院の適応はないと判断し,鎮痛剤と精神安定剤を処方し,翌日の内科受診を勧めた.内科外来受診時現症と検査成績:意識清明,体温37.0℃,血圧110/70mmHg.心音は清,異常な呼吸音,副雑音を聴取しなかった.腹部は軟で,肝,脾腫を触知せず,全身のリンパ節の腫脹はなかった.神経学的にも著変はなかった.腰痛は,いく分軽快したものの手足の軽いしびれ感,全身の関節痛などをややオーバーとも思われる表情で次々と訴える患者に対して,内科外来担当医は診断保留のまま,追加検査(表2)の必要なことを説明し,数日後に再診することを指示した.

CPC

数年間胆管炎様症状を繰り返した後,悪性腫瘍による肝門部胆管の完全閉塞をきたし,PTCDを施行後約2年の経過で死亡された75歳男性

著者: 神田順二 ,   大藤正雄 ,   七條祐治 ,   平岡純 ,   中村広志 ,   近藤洋一郎 ,   奥田邦雄 ,   長尾孝一 ,   斎木茂樹 ,   江畑稔樹 ,   浅田学

ページ範囲:P.1278 - P.1291

症例
 患者:75歳,男性,無職.
 主訴:発熱,上腹部痛.
 初診:昭和58年2月21日
 死亡:昭和61年11月7日
 第1回入院:昭和58年9月28日〜10月7日
 第2回入院:昭和59年1月13日〜1月21日
 第3回入院:昭和59年12月4日〜昭和60年2月1日
 第4回入院:昭和60年2月20日〜3月30日
 第5回入院:昭和60年5月1日〜5月15日
 第6回入院:昭和60年5月20日〜6月12日
 第7回入院:昭和60年7月17日〜7月30日
 第8回入院:昭和61年11月1日〜11月7日
 既往歴:37歳マラリア,66歳高血圧症
 家族歴:母親糖尿病,父親脳卒中,兄脳卒中
 喫煙歴:20本/日 57年間
 飲酒歴:日本酒1合/日 22年間
 現病歴:初診の数年前より時々"マラリアのような",数日間続いては自然に軽快する悪寒を伴う発熱があった.
 昭和58年2月21日夜,悪寒を伴う発熱と上腹部痛を主訴に当院救急外来を受診.初診時軽度の黄疸を認め,超音波検査では胆嚢の腫大と胆管の軽度拡張がみられ,胆道疾患が疑われた.翌日の内科外来受診。血液生化学検査では閉塞性黄疸のパターンが見られた.再度行った超音波検査では肝内外胆管の軽度拡張と胆嚢の腫大,胆嚢内の内部エコーなどが見られたが,胆石の所見はなかった.胆管胆石症を疑って23日にERCPを行った.

新薬情報

セフスパン〔フジサワ〕

著者: 清川重人 ,   水島裕

ページ範囲:P.1270 - P.1271

■概略
 ここ十数年来,セフェム剤を中心とするβ-ラクタム系抗生剤に関する研究は目覚ましい進歩がある.しかしながら,実用的または化学的にも興味ある発展を遂げてきたβ-ラクタム系抗生物質の進歩は,これまで主として注射用薬剤の分野に限られており,経口用セフェム剤では,依然として第1世代のセファレキシン(CEX)とその類似薬剤(CED,CFT,CCL,CDX,CXD)が使用されているにすぎない.近年,グラム陰性菌による感染症が増加するとともに,β-ラクタマーゼ産生菌などの薬剤耐性菌の分離頻度が高まっており,時代に即応した新しい経口用セフェム剤の開発が待望されていた.セフィキシム(CFIX)は藤沢薬品工業で開発された経口用セフェム剤で,構造的には7-amino cephalosporanic acid(7-ACA)の3位にviny1基を,7位の側鎖にaminothiazolyl基とcarboxymethoxy-imino基を有する新規の化合物である.

消化器疾患診療メモ

「胸痛」=心・肺疾患??

著者: 上野文昭

ページ範囲:P.1272 - P.1273

 時計の針もとっくに正午を過ぎ,忙しかった今日の外来もそろそろ終わりに近づく頃,78歳の男性が診察室に入って来ました.
 「どうされました?」「先生,だいぶ前から時々胸が痛くなるんです(と,言いながら前胸部を押さえている).近所の先生に診てもらったら,狭心症かもしれないと言われたので,一度精密検査をして下さい.」

循環器疾患診療メモ

非心臓手術患者の術前の循環器コンサルテーションについて

著者: 高尾信廣 ,   山科章

ページ範囲:P.1274 - P.1275

 術中・術後の合併症の中でも循環器系合併症はしばしば重篤な結果を招くことがあるので,術前にそのリスクを評価・予測する必要がある.また老齢者の手術件数も増加傾向にあり,さらにそのリスクは高くなっている.未然にそのリスクを予測し,対処することは外科医や麻酔科医にとって重要なことである.
 循環器科コンサルテーションの有用性について,1987年のRefresher Courses in Anesthesiologyの抜粋を表1に示す.

神経疾患診療メモ

糖尿病と神経障害

著者: 西平竹夫

ページ範囲:P.1276 - P.1276

 私の外来には,脳血管障害の患者さんが多数いる.その中に糖尿病(DM)を合併している症例もかなりあり,DMと神経障害は私にとって関心事の1つである.20年以上も前の学生時代,勝木教授の臨床講義で,「DMは治せないが,コントロールすべき疾患である」と教わった.糖尿病専門医でない私にとって,最近の学問的最先端のことはよく知らないが,幸いにも治療の基本姿勢は,①食事療法と運動療法による体重のコントロール,②内服療法,③インスリン療法と,外来という治療の現場では,20年前と比べてあまり変わってないという実感である.しかし最先端をいく専門家は,この20年間の新しい発見を教示しておおいに変わったと言うであろう.
 現在,DMを合併した神経障害で外来通院をしている患者さんを思いつくままに挙げてみると,1)脳血栓症(ときに脳出血),2)多発性末梢神経炎,3)単神経炎,4)圧迫による神経障害(手根管症候群,尺骨神経障害),5)脳神経障害(顔面神経麻痺,動眼神経障害),6)失明,などがあり,たまたま(あるいは有意の因果関係で),DMを合併した症例として,①DMによる宋梢神経炎にchronic demyelinating neuropathy(steroid res-ponsive),②多発性筋炎+DM,③原田氏病+DM,④甲状腺眼筋障害(dysthyroid ophthalmopathy)+DM,⑤脊髄小脳変性症+DM,⑥強直性筋ジストロフィー症+DM,などがある.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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