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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻7号

1988年07月発行

文献概要

今月の主題 高血圧治療のポイント 特殊な高血圧の治療

妊娠中毒症による高血圧の治療

著者: 斉藤郁夫1

所属機関: 1慶応義塾大学・保健管理センター

ページ範囲:P.1172 - P.1173

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 妊娠中毒症の症状として高血圧,蛋白尿,浮腫があげられているが,蛋白尿,浮腫は副次的なものとされている.妊娠高血圧を定義するのに,ある血圧の絶対値以上とする場合と,妊娠前期の血圧値と比較しての相対的な増加度によることがある.妊娠初期からすでに血圧が140/90mmHg以上(あるいは拡張期血圧90mmHg以上)である場合,慢性高血圧と定義する.妊娠誘発性高血圧は血圧の増加度で定義することが多いが,Chesleyは拡張期血圧の上昇20mmHg以上,Redmanは拡張期血圧30mmHg以上の上昇を高血圧の定義としている.日本では140 and/or 90mmHg以上,あるいは収縮期血圧30mmHg以上の上昇,拡張期血圧15mmHg以上の上昇としている.
 本態性高血圧と同様に,多因子が妊娠高血圧の成因にも関与していることは明らかである.その中心はレニン-アンジオテンシン系,プロスタグランジン,カリクレイン,ドーパミンなどの内分泌的因子とされているが,免疫学的な異常,遺伝的な因子も重要な役割を果たしていると考えられている1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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