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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻7号

1988年07月発行

文献概要

今月の主題 高血圧治療のポイント 特殊な高血圧の治療

老年者高血圧の治療

著者: 小沢利男1

所属機関: 1高知医科大学・老年病科

ページ範囲:P.1176 - P.1177

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■老年者の特殊性
 老年者では高血圧の頻度が高い.たとえば収縮期血圧160mmHg以上,または拡張期血圧90mmHg以上という高血圧の基準をとると,60歳代の3割,70歳代の4割が高血圧ということになる.この傾向は高齢になるに伴ってますます顕著となる.また,これらの多くは収縮期血圧のみが高い,いわゆる収縮期性高血圧に属する.こうした収縮期性高血圧を降圧薬によって下げるのは,心血管系疾患の発症を予防し,寿命を延長することになるであろうか.これはなお未解決な問題に属する.
 老年者というのは均一な集団ではない.60歳以上を老年者と規定しても,何歳までという上限は決められない.60歳代,70歳代,80歳代では,同じ高血圧でも様相を著しく異にしている.従来の対照をおいた投薬による降圧効果の成績も,年齢は60歳代までがほとんどで,しかも拡張期血圧の値を基準としている.ところが老年者で問題となるのは収縮期血圧である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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