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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻7号

1988年07月発行

文献概要

今月の主題 高血圧治療のポイント 将来の展望

高血圧治療におけるQuality of Lifeの重要性

著者: 鈴木洋通1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部・内科

ページ範囲:P.1197 - P.1199

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 近年,降圧薬の開発が盛んに行われ,その降圧効果も十分な薬剤が多くなった.とくにいわゆる第1次選択薬である利尿薬,β遮断薬,アンジオテンシンI変換酵素阻害薬,カルシウム拮抗薬のいずれを軽・中等症の本態性高血圧患者が服用しても,ほぼ同等の効果のあることが認められている.したがって,今後の高血圧治療の目標は,降圧よりも,むしろより副作用の少ない,かつ服用していても,生活の質(Quality of Life)を損なわないことが重要となってきた.このQuality of Lifeの概念は図1のようにまとめることができる.すなわち仕事,家庭,社会での役割をとおして,ヒトの身体的,精神的,心理的状態が良好であるか否かを評価する.
 本稿では,Quality of Liteに言及した従来のいくつかの成績を紹介し,ついで筆者らの若干の知見を記す.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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