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雑誌目次

雑誌文献

medicina25巻8号

1988年08月発行

雑誌目次

今月の主題 老人診療のポイント

理解のための10題

ページ範囲:P.1396 - P.1398

症候・病態の特徴

脳卒中,パーキンソン病

著者: 目崎高広 ,   宇高不可思 ,   亀山正邦

ページ範囲:P.1310 - P.1313

■脳卒中
 かつて日本では脳出血の方が脳梗塞よりも多かったが,生活様式の西欧化や高血圧の管理によって,近年は脳梗塞の方が多くなっている.脳卒中は加齢とともに急増し,例えば40歳台に比し,70歳台では脳梗塞の発症率は男で16倍,女で60倍にものぼるという.
 高血圧,耐糖能異常,加齢が,脳梗塞の3大危険因子である.主要な血管変化である動脈硬化と動脈壊死とは,いずれも高血圧と相関し,低蛋白・低脂肪食では出血,高蛋白・高脂肪食では梗塞を惹起しやすいという仮説が提出されている.血液成分の変化も危険因子として重要である.高ヘマトクリット血症は脳梗塞の危険因子である.老人は脱水により血液濃縮を来しやすいので,注意が必要である.

心筋梗塞

著者: 上田慶二 ,   前田茂 ,   久保木謙二

ページ範囲:P.1314 - P.1317

 老年人口の増加に伴い老年者急性心筋梗塞(AMDの増加がみられている.心筋梗塞の頻度は老年者剖検例の約20%を占める頻度の高い疾患であり1),また老年者AMIの死亡率は成人層における死亡率より高いため2),臨床診療上の重要な問題となっている.
 また老年者AMIでは,症候や病態,死因などについて成人例と異なる特徴がみられ,老年者AMIの診断と治療に際しては,かかる特徴について十分な理解が必要と考えられる.本稿では老年者AMIの病理,症候,病態上の特徴について概説する.

肺炎

著者: 福島保喜

ページ範囲:P.1318 - P.1319

 老年者の診療の中で,肺炎がもつ意味が今日もなお軽減していないことは事実であり残念なことである.しかし過去10年間におけるその内容の実態はかなりの変貌をみせている.その理由の1つは新しく加わっている老年者の日常生活活動ADLが次第に高まってきており,変革を遂げているからとみられる.すなわちこの稿で述べる内容も次第に変化をみせてゆくであろうことを念頭に入れながら,実際の診療に当るよう強調しておきたい.
 老年者肺炎の症候や病態を観察する際も感染症の一般原則である宿主と感染因子の相互の力関係が支配することに変りはない.しかし老年者が脆弱宿主compromised hostと呼ばれるように,その内容は多彩であり,個体ごとに一様ではない.

消化性潰瘍

著者: 浅木茂

ページ範囲:P.1320 - P.1321

 本論文では老年者を60歳以上の例とし,老年者潰瘍を60歳未満の潰瘍と対比し,その臨床像を明らかにし,診療上のポイントを述べる.

腎機能と老化

著者: 千原純一 ,   内藤説也 ,   荒川規矩男

ページ範囲:P.1322 - P.1323

 老人の腎臓は,腎血流量,糸球体濾過値(GFR)や尿細管機能の著明な低下にもかかわらず,正常環境下では水や電解質のバランスを正常範囲内に保つことができる.しかし,老人の腎臓の適応能力には限界があるため,ストレスや疾患でその限界を越えると水電解質の異常が著明に起こる1).ここでは老化に伴う腎機能の変化,特に他の合併疾患のない腎臓の形態と機能の変化について述べる(表).

糖尿病と水・電解質

著者: 梅田文夫 ,   名和田新

ページ範囲:P.1324 - P.1327

 老年者では,細胞内水分量が減少し,水・電解質代謝の調節機能は低下している.従って脱水症を始めとする,水・電解質異常が認められることが少なくない.
 老年者における糖尿病は,青壮年期に発症し,老年期に至った経過の長い患者のほかに,老年期に顕性糖尿病として発症した患者も含まれる.その大部分はインスリン非依存性糖尿病(NIDDM)である.一般に加齢とともに耐糖能は低下し,糖負荷試験における境界型あるいは軽度耐糖能異常者(空腹時血糖値は140mg/dl未満,負荷後の血糖値のみ糖尿病型)の出現頻度は高くなる.老年者の軽度耐糖能異常者では,顕性糖尿病の発病頻度や動脈硬化性疾患の罹患率が高く,臨床上問題となる.しかるに老年者の糖尿病では,軽症例においても種々の水・電解質異常が認められる.

貧血

著者: 宮﨑保 ,   大原行雄 ,   桜田恵右

ページ範囲:P.1328 - P.1330

 わが国も長寿社会となり,平均年齢は男子75.23歳,女子80.93歳と報告され,医学的にも多くの問題が多い.その中に貧血がある1).老人(60歳以上とする考え方が多いが,最近では65歳以上とされつつある.)では成人に比較して各臓器および各組織に老年性変化を来し,造血組織である骨髄にも脂肪組織が増加して造血能力が低下し,加齢に伴う諸臓器の機能低下による体内酸素需要の低下→腎におけるエリトロポエチン(EPO)産生低下→造赤血球能低下,EPO感受性細胞(赤芽球系幹細胞)の減少,男性ホルモンなど造血関係ホルモン分泌の低下,骨髄内動脈硬化による造血組織への栄養物質補給の低下による骨髄萎縮,形成不全がみられ,結果として末梢血で赤血球数,ヘモグロビン量の減少を示すが(生理的老人性貧血),老人といえども日常生活を営んでいる者では正常青壮年者と変わりないとも考えられている.なお,貧血と共に白血球減少and/or血小板減少を伴うことのあることを知るべきである.
 老人にみられる貧血には,基礎疾患に続発する二次性貧血が多いので,その原因を検索することが肝要である.一方,骨髄に問題があって貧血を示すものとして悪性貧血,鉄芽球性貧血をはじめ,不応性貧血がとくに多くの関心を集めているが,とくに白血病への移行が問題とされている.
 以下,貧血の診断,成因別頻度,鉄欠乏性貧血,鉄芽球性貧血,不応性貧血について述べる.

骨粗鬆症

著者: 藤田拓男

ページ範囲:P.1332 - P.1333

■骨粗鬆症とは
 すべての人では,成長とともに骨量が増加した後,老化とともに骨量が減少する.これを生理的骨減少という.生理的骨減少はすべての人で起こるが,これがある程度を越すと体重を支えることが難しくなり,骨折または骨変形が起こる.このようにして生理的骨減少の基礎のうえに起こった代謝性骨疾患が骨粗鬆症で,骨の成分は正常とあまり変らない(図1).

検査値の読み方

著者: 岡部紘明

ページ範囲:P.1334 - P.1337

 老人は慢性疾患を持つことが多く,健康老人の基準値設定は難しい.従って,日常生活に支障のない程度の疾病を含めたり,健康成人の検査値を病的か否かの基準に用いている.
 老人では細胞数の減少,細胞分裂能の低下,細胞内外成分の変化,細胞機能や予備能低下が生じる.体内水分量の減少は酵素,ホルモン運搬能の低下,ホルモン受容体機能の低下,免疫能の低下と代謝速度の鈍化は生理的反応性の低下も来す.さらに環境,食生活の違いが検査値にも影響を与える.

治療および処置上の注意点

痴呆・うつ

著者: 三好功峰

ページ範囲:P.1340 - P.1341

■老年期の痴呆
 1.痴呆とは
 痴呆とは脳の広範で,慢性の障害によって生ずる持続性の,ある一定のレベルを越えた知的能力の低下である.意識障害のない状態で,記憶の障害,人格変化,抽象的思考,判断力の低下が認められるものである.

せん妄状態

著者: 石野博志

ページ範囲:P.1342 - P.1343

 老人は心肺不全,呼吸器の感染症などにかかり易く,とくに血流量が減少している老人の脳は容易に低酸素症に陥り,脳代謝に変化を来してせん妄を起こす.また脳疾患,身体疾患,中毒,薬物中断なども脳代謝に一過性の変化を来し,せん妄を生ずる.したがって高齢者の脳は,どこであれ身体に起こった機能障害の敏感なindicatorである.
 せん妄の頻度は加齢と共に増加し,一般病院では老人患者の14〜30%にみられるといわれる.そのためせん妄を正しく診断し,適切な処置を行うことは,一般病院の各科,老人専門病院,痴呆専門病院の医師にとってきわめて重要なことである.

感染症—抗生物質療法の新しい考え方

著者: 清水喜八郎 ,   戸塚恭一 ,   熊田徹平 ,   片平潤一

ページ範囲:P.1344 - P.1349

■感染症原因菌について
 老人の感染症として遭遇する機会の多いものとして,呼吸器感染症,尿路感染症があげられ,ときに重篤な全身感染症である敗血症の頻度も若年者に比して高い.
 しかし,病原微生物は,成人の感染症とはその種類は異なることはない.つまり特殊な病原菌は存在しない.成人の比較的慢性感染症の原因菌におよそ類似していると考えてよい.

尿失禁

著者: 大井好忠

ページ範囲:P.1350 - P.1350

 先天性神経因性膀胱から夜尿症を含めると,尿失禁の原因または病態は多岐にわたる.老年者における尿失禁では加齢による身体的要因だけでなく,脳・脊髄疾患,代謝性疾患,感染症,泌尿器科的疾患が原因となっていることが多い.従って尿失禁にだけ目を向けて対処するのではなく,原因疾患を正しく診断して,治療方針を決定することが大切である.
 そのためには中枢神経系の検査,血液生化学検査,頭部CT像を含めたX線学的検査に加えて,尿水力学的検査(urodynamic examinatin)を施行して判定されるべきである.泌尿器科的一般検査を除外することは出来ない.正常排尿は膀胱と尿道の協調運動によりもたらされるので,当然尿失禁では膀胱排尿筋の過活動か尿道括約筋の収縮力低下が要因となることが多い.しかし前立腺肥大症などでは充満失禁(overflow incontinence)がみられる.尿管腟瘻・膀胱腟瘻でも常時尿失禁がある.老年者の代表的尿失禁について治療上の問題点を述べる.

腰痛

著者: 辻陽雄

ページ範囲:P.1351 - P.1353

■老人腰痛の原因
 65歳以上の高齢者にみられる腰痛・下肢痛の原因は,青壮年期のそれと比べ,それほど単純ではない.一般的にいって腰痛を生じるのは大多数が脊椎,なかんずく腰椎,腰仙椎の機能障害にもとつくものであり,それは,脊柱の運動と支持を司どっている脊椎機能単位の退行性変性に起因していることが多い.
 青壮年者ではこれら退行性変性のむしろ初期ないし中期に該当する諸変化—椎間板ヘルニア,脊椎辷り症,いわゆる椎間関節性腰痛症,Schmorl結節,Kantenabtrennungなど—が主体をなすのに反し,高齢者では退行変性の終末像が多い他,骨自体の脆弱性すなわち骨粗鬆症の併発,あるいは少なからず癌の脊椎転位をみることが指摘できる.

不眠

著者: 大原健士郎

ページ範囲:P.1354 - P.1355

 老人の不眠の型は,正常老人の睡眠が強調されれた形で現れることが多い.すなわち,中途覚醒の増加,早朝覚醒,熟眠障害である.しかし,老人でも入眠困難を訴える者が意外に多い.

手足のしびれ

著者: 中西孝雄

ページ範囲:P.1356 - P.1356

■"しびれ"とは
 長く正座し立ち上がった後の足の"しびれ"は誰でも経験していることであるが,患者が訴える"しびれ"の中にはさまざまな意味が含まれている.
 その第一として,急に筋力が低下し,手,足を動かしにくくなった場合,「手・足が"しびれ",動かしにくくなった.」と訴える場合がある.すなわち,"しびれ"が運動障害を意味していることがある.

便秘

著者: 赤染悌三 ,   奥村英正

ページ範囲:P.1357 - P.1357

■便秘とは
 排便は週3〜4回以上が正常とされているが,週1〜2回でも無症状で日常生活に支障がなければ便秘とするか否かは別として,少なくとも治療の対象とはならない.一方,1日1回の排便があっても少量で硬く苦痛を伴えば治療の対象となる.老年者に便秘の訴えは多いが治療に入る前に慎重な病態の把握が肝要である.
 便秘は一般に,急性と慢性に,また器質的(症候性)と機能的とにより四分される1).急性便秘は機能的であると確認できれば一過性であることが多く,短期の対症療法でよい.器質的便秘の疑いがあれば原疾患の診断を急がねばならない.慢性でも原疾患の有無を鑑別することが重要であることはいうまでもない.

間歇性跛行

著者: 高橋和郎

ページ範囲:P.1358 - P.1358

■間歇性跛行の症状と原因
 間歇性跛行(intermittent claudication)は歩行に際して数10mあるいは数100mの歩行をすると下肢に疼痛や脱力が起こり,歩行不能となってしゃがみ込み,少し休息すると再び歩行可能となる現象である.階段を登るときにもみられる.原因は運動による筋肉などの運動器管が血液を多く必要とする一方,血管狭窄などによりその血流が十分保てなくなることによる.
 最も一般的にみられるのは下肢の大きな血管の閉塞あるいは狭窄により,運動時に下肢筋に十分血流が保たれず,虚血状態になるもので,下肢の疼痛とともに脱力がみられる.動脈狭窄の原因は動脈硬化,Buerger病などである.疼痛は下腿にみられることが多いが大腿のこともあり一定しない.

変形性膝関節症

著者: 森義明

ページ範囲:P.1359 - P.1359

 変形性膝関節症の治療にあたり,特に次のことを明記しておく必要がある.
 1.関節軟骨の変性は,非可逆的なもので治療に限界がある.
 2.治療よりも変性の予防のために行う.
 3.走る,跳ぶことの動作よりも,歩く,立つなどのADL(activity of daily living)の改善の目的とする.
 治療の対象は痛みであり,痛みによるADL障害の対応策となる.痛みには,圧痛,自発痛,運動痛があり,それぞれについて日常行える方法について述べる.

頭痛・めまい・耳鳴

著者: 平井俊策

ページ範囲:P.1360 - P.1362

■頭痛
 1.頭痛のタイプと神経症候のチェックがまず大切
 頭痛は特に原因が多岐にわたり,極めて重篤なものから全く心配のいらないものまでいろいろである.したがってその処置・治療も原因疾患によって全く異なるので,まず原因をはっきりさせることが必要である.そのためには,どのようなタイプの頭痛であるか,頭痛以外の随伴症状,特に何らかの神経症候を伴っているかどうかということを素速くチェックすることが要求される.
 頭痛のタイプとしては発症様式つまりtempo-ral profileとその程度が最も重要である.すなわち,その発症が急性(時間ないし日の単位),亜急性(日ないし週の単位)ないし慢性(月ないし年の単位)のいずれであるかという点,ならびに慢性頭痛では慢性,持続性か発作性,反復性のいずれであるかという点をまずはっきりさせる.そして急性ないし亜急性頭痛では,その性質,特に痛みの程度が従来経験したことがないようなものかどうかを確かめておく.

転倒防止

著者: 江藤文夫

ページ範囲:P.1364 - P.1365

■転倒原因の診断
 転倒は大腿骨頸部骨折や硬膜下血腫などに直結する外傷機転を生じるのみでなく,その他の骨折や打撲や捻挫を伴うことが多く,日常生活を不活発にする要因として重大である.
 転倒の原因は身体的因子と,生活環境に関連した外的因子に分けられる(表)1).多くの場合,複数の原因が見いだされる.老年者では高齢になるほど,転倒の頻度が増大するが,その中に心筋梗塞や肺炎などが先行していて,原疾患の典型症状を欠くために気付かれていない例があり,注意を要する.

寝たきり防止

著者: 江藤文夫

ページ範囲:P.1366 - P.1366

■寝たきりの成因
 第一に疾患の重症度に依存して臥床安静を余儀なくされたもの,第二に疾患の種類により片麻痺などの身体障害を残存させたもの,第三に年月とともにいつとはなしに寝たきりに陥るものなどが寝たきりの過程として列挙される.いずれも過度の安静が多様な合併症を出現させ,二次的に起立歩行を困難にさせることが多い1)
 高齢者ほど,寝たきり患者の出現率を増すことは,脳血管障害やパーキンソン病など身体障害を生じる疾患の加齢による増加と,転倒の項でも触れた運動機能系の老化性変化によるものである.さらに,これらの機能形態障害を基盤として,日常的活動量の減少と歩行不安定との間に悪循環を生じることに注目する必要がある(図)2)

輸液・栄養

著者: 越川昭三

ページ範囲:P.1367 - P.1369

■輸液
 1.老人の輸液の特徴
 1)腎・心の機能異常
 一般にかなり大まかな輸液を行っても効果が上がるのは,輸液の過不足を腎や心が補ってくれるからである.老人では腎や心の機能が正常成人よりも低下しているから,その分だけ医療側が正確な輸液を設計する必要と,輸液中に厳重な監視をする必要がある.

薬剤使用上の注意点

著者: 勝沼英宇 ,   新弘一 ,   大野大二 ,   田中由利子 ,   新井久之

ページ範囲:P.1370 - P.1374

 老人に薬物を処方する場合の注意点は何といっても,まず第一に相手が老人であるということを認識することである.
 ここに言う「老人」とは,年齢面からみて,65歳以上,100歳の超高齢者に至るまで,また,臓器機能からみて若年者と変らないものから,若年者の1/2以下に低下している老化現象の高度なものに至るまで,疾患からみて単疾患から複数の潜在疾患を有するものに至るまで,実に種々多彩な病態生理が混在している年齢層の集まりであるということである.またこれら対象の中には一見健康にみえる老年初期の老人でも生理的に老化が年齢以上に高度に現れているものもあれば,高齢にもかかわらず諸臓器機能が60歳台のもののように矍鑠たるものもあり,個人差が広いのが特徴である.

外科手術上の注意点

著者: 市川英幸 ,   林四郎

ページ範囲:P.1376 - P.1377

■高齢者に対する腹部手術の現状
 麻酔,手術手技,術前・術中・術後の管理,栄養補給法などの進歩により,70歳代,80歳代の高齢者に対しても,安全に手術が行われるようになった.たとえば,筆者らの教室における高齢者胃癌に対する胃切除などを例にとってみても,手術死亡例は0に近く,文部省科研費による総合研究班の集計でも,80歳代における待期的開腹術の死亡率は3〜4%1)であり,しかも良性疾患に対する手術ではもちろんのこと,悪性腫瘍に対する根治的手術の場合でもかなり満足できる長期生存が得られている.
 もちろん,これらの手術成績は,他の年齢層に比べてより厳しい適応で選ばれた老人を対象にした特殊な成績である可能性もあり,高齢者に対して安易な気持で手術が実施されてよいわけではない.しかし,75歳,80歳あるいはそれ以上高い年齢という理由で手術の実施を断念することは妥当でない.

健康維持のために

食事

著者: 秦葭哉

ページ範囲:P.1378 - P.1378

 高齢者の健康維持には,2つの目標を定めることができる.一つは体力維持であり,もう一つは終末疾患の予防である.両者は根底ではつながっているが,前者は日常生活に支障のない体力を維持すること,後者は寝たきりで代表されるような終末疾患にならないように予防することである.高齢者の栄養,食事の問題にも当然これら2つの局面が含まれる.

運動

著者: 秦葭哉

ページ範囲:P.1379 - P.1379

■運動の効果とその特徴
 運動は,全身の筋肉,神経,皮膚に自然な刺激を与え,換気,循環をよくして,加齢や運動不足による生理的機能の低下を防止し,体力の保持に役立つ.また,ストレス解消,過体重の減量,血圧上昇の抑制,心臓への適当な刺激と予備能の維持,血糖や血清脂質を低下させるといった具合に,動脈硬化に対するリスクファクターとなる異常のいくつかに対して抑制的作用をもつと考えられている1).そしてその効果には,つぎのような3つの特徴がある2)

知的機能

著者: 長谷川和夫

ページ範囲:P.1380 - P.1380

 高齢期における知的機能の低下を起こす要因を考えてみると,次の二つが大切な要因としてあげられる.
 1)教育歴 教育歴は,知的水準の維持や低下に影響する重要な因子とされる.教育水準の高いものは,高齢期に入って知能の衰退を来すことが少ないとされている.ただ学歴の高いものは,一般に若い頃から生涯を通じて知的活動を続ける機会や職業についたり,あるいは比較的水準の高い生活を保障されているので,単に学歴だけが要因とは考えにくい.
 2)身体健康 Birrenの指摘するように高齢期の知能に最も強い影響をもつのは身体健康である2).要するに高齢になるほど知的機能と全身的な健康状態とは密接に関連していて,身体的活動性の高い老人は知的水準も高く,また身体不健康で低い活動性の老人は,知的機能も低下する傾向がみられる.

老年者のQuality of Life

著者: 日野原重明

ページ範囲:P.1381 - P.1381

 日本人の平均寿命は,女子は80.93歳,男子は75.23歳となり,今や世界各国の中でも最長寿命を示すようになった.
 しかし,果たして日本の老年者が生きるうえでの質の豊かさという点で最も恵まれているのであろうか.これを文化国家だけに限ると,日本の経済的実力の割には老年者は恵まれているとはいえないと思う.

座談会

老人診療のポイント

著者: 蔵本築 ,   亀田治男 ,   森井浩世 ,   亀山正邦

ページ範囲:P.1382 - P.1394

 亀山(司会) お忙しいところをお集まりいただきましてありがとうございます.今日は老人診療におけるポイント,ことに日常臨床での落とし穴とか,なかなか気づかない点とか,いろいろ問題があると思いますので,そういうことを中心にお話しいただきたいと思います.

カラーグラフ 眼と全身病

高血圧と眼,高血圧性網膜症

著者: 宇山昌延

ページ範囲:P.1400 - P.1401

 全身の高血圧や動脈硬化によって,眼底に変化がみられるので,高齢者や人間ドックに眼底検査がとり入れられている.しかしその意義は,内科の先生方に正しく理解されているであろうか.
 眼底にみえる網膜血管は,動脈は視神経乳頭上で口径およそ100μm,それから2分岐を繰り返して細くなり,検眼鏡でみえるのは30μm位まで.組織学的には細動脈arterioleであって,内膜,筋細胞の中膜,および外膜から成り,内膜には内弾性板はない.また機能的には吻合のない終末動脈である.血管運動神経の支配は証明されておらず,血管の収縮は血液中の化学物質による液性伝達によっている.眼底検査で直接みえる血管はすべて網膜の表層にあり,動脈は細くて鮮赤色,静脈は太くて暗赤色にみえる.眼底検査では血管内腔を流れる血液すなわち血流をみている.血管壁は正常では透明なのでみえない.血管壁に変性や肥厚が起こって不透明になると初めて血管壁がみえ,血管壁の反射が亢進したり,血管は白鞘や白線化してみえる.

非観血的検査法による循環器疾患の総合診断

大動脈弁閉鎖不全の合併により壁肥厚の特徴が消失した肥大型心筋症の1例

著者: 大木崇 ,   福田信夫 ,   河野智彦 ,   林真見子 ,   河野和弘 ,   森博愛

ページ範囲:P.1406 - P.1414

■心音図・心機図所見
1)入院時の心音図(図1)
 I音は心尖部(Apex)で減弱し,第5肋間胸骨左縁(5L)で正常の音量を示す.心尖部から第4肋間胸骨左縁(4L)にかけて存在する明瞭な駆出音(Ej)は,その記録範囲から大動脈駆出音であると判断できる.II音はわずかに逆分裂を示す.III音(III)は著しく増大,かつ早期(IIA-III時間=130msec)に出現し,左室充満圧の上昇が推察される.
 収縮期雑音は,駆出音から開始するdiamond型の収縮中期雑音〔SM(1)〕,すなわち大動脈性駆出性収縮期雑音が主体を占める.しかし,心尖部の収縮期雑音〔SM(2)〕はSM(1)に比べて漸減部分が長く,また心尖部と5Lに高調な雑音(矢印)を認めることより,房室弁閉鎖不全の合併が考えられる.さらに,両部位において雑音の形状が異なることは,僧帽弁閉鎖不全と三尖弁閉鎖不全の共存が示唆される.

グラフ MRIの臨床

MRI造影剤

著者: 河村泰孝

ページ範囲:P.1416 - P.1420

 MRIはコントラスト分解能に優れていること,流れの情報により造影剤を用いることなしに血管系が同定できることから,これまでのX線CTなどとは異なり,造影剤は不要ではないかと考えられてきた.しかし,MRIの臨床応用が進むにつれて,必ずしも病変部の描出が明らかでない症例も認められるようになった.
 多くの腫瘍でT1・T2の延長が知られているが,周囲の浮腫や腫瘍内の壊死部でもT1・T2が延長しており,腫瘍と非腫瘍部の境界や腫瘍内部の性状の描出が不明瞭なことがある.X線CTにおけるヨード系造影剤のように,MRI造影剤も体内での分布の差により,組織間のコントラストを増強する.このような効果的で安全なMRI造影剤の開発が待ち望まれてきた1)

演習

心電図演習

著者: 白鳥健一

ページ範囲:P.1421 - P.1426

 49歳の主婦が,全身倦怠感,息苦しさ,喘鳴のため来院した.
 既往歴,家族歴 特記すべきことなし.
 現病歴 5年前より,上気道感染時,喘鳴,息苦しさが出現していたが,日常生活で困ることはなく,NYHA II度で経過していた.10日前より,風邪症状,全身倦怠感,喘鳴,労作時の息苦しさが出現し,当院受診した.今まで心雑音を指摘されたことはなく,胸痛を自覚したこともなかった.

内科専門医による実践診療EXERCISE

右眼痛,複視,嘔吐/重症筋無力症患者の呼吸障害

著者: 亀井徹正

ページ範囲:P.1427 - P.1430

 65歳,男性.既往歴:5年前より糖尿病にてインスリン治療中.現病歴:昨日夕方から急に右眼の奥がズキズキと差し込むように痛み,何度か嘔吐した.今日になって,ものが二重にみえることに気付いた.軽快しないために外来を受診した.外傷はなく,風邪症状もない,めまいや構音障害,筋力の低下などはない.今までに同様のエピソードはない.
 身体所見:意識は清明.血圧は120/80,脈拍70/分,体温36.4℃.視力,視野は正常(対座法).眼底Scott II°,出血なし.眼圧は両側とも正常.右眼瞼下垂あり,右眼は外転位にあり,上下転および内転は不十分,左眼は正常.左方視にて水平性の複視(ものが左右にずれて見える)を訴え,右眼を閉じると,このうち左側(外側)の像が消失する.瞳孔は左右とも正円同大で,対光反射は正常.近見反射も保たれている.眼振はない.他の脳神経系に異常はなく,項部強直,ケルニッヒ微候もない.四肢の筋力は正常.両側のアキレス腱反射は消失,他は正常.両足にて深部感覚の低下あり.

講座 図解病態のしくみ 循環器疾患・6

狭心症

著者: 鰺坂隆一

ページ範囲:P.1432 - P.1438

 狭心症とは,広義には一過性の心筋虚血により生ずる「胸痛」を主徴とする症候群と定義することができる.狭心症の中には大動脈弁狭窄症に伴うそれのように診断名というよりは1症候と考えうるものも含まれる.しかし,狭義には狭心症は冠動脈に,器質的あるいは機能的な狭窄を有する冠動脈疾患の1病型である.心筋虚血があっても自覚的徴候を認めないものは無痛性虚血(silentischemia)と呼ばれ,病歴上胸痛を全く認めないものは無痛性虚血性心疾患といわれ,狭心症とは区別される.また,この場合の冠動脈とは一般的には冠動脈造影法により造影されうる太い冠動脈(いわゆるepicardial coronary artery)を意味する.冠動脈の細動脈病変によっても狭心症を生じうるが,これはむしろ稀であるかもしれない.

肺癌診療・4

肺癌におけるTNM分類とその意義

著者: 福田正明 ,   江口研二

ページ範囲:P.1440 - P.1447

 TNM分類は内容の煩雑さも伴って,その内容およびその意味するところは一般臨床家にとって比較的馴染みの薄いものである.今回はその馴染み薄いTNM分類に焦点を当てて,歴史からはじまって臨床との関わりあい,およびその問題点について述べてみたい.

救急 図解・救命救急治療

呼吸管理のポイント

著者: 矢埜正実

ページ範囲:P.1448 - P.1453

 呼吸管理は,呼吸障害に対して血液ガスを正常範囲に保ち原疾患の回復を待つ,また肺水腫やARDs(成人呼吸窮迫症候群)ではPEEP(positive end-expiratory pressure,呼気終末陽圧)が病態を改善させる.高齢者や重症患者への呼吸管理は,努力性呼吸によって余分なエネルギー消費による体力の消耗を防ぐ目的でも人工呼吸は行われる.近年,呼吸不全が悪化してから人工呼吸による呼吸管理を行うのでなく,予防的な呼吸管理が行われている.本稿では,呼吸管理の手順,ポイントを述べる.呼吸管理は,気道は確保されているか,その上で呼吸はどうかを判断する.同時に血液ガス測定を行っておくことが大切である.
 急性呼吸不全の管理のポイントを図1に示す.

検査

検査データをどう読むか

著者: 熊坂一成

ページ範囲:P.1454 - P.1458

 症例:42歳,女性,主婦.現病歴:6月30日,子宮筋腫のため単純子宮全摘出術を施行.術後経過良好であったが,7月7日の定例検査で術前は正常範囲にあった血小板数の減少がみられ,婦人科の主治医から内科医にコンサルテーションの依頼があった.内科受診時現症:体温36.5℃,眼球結膜黄疸なし,眼瞼結膜貧血なし,呼吸音,心音に異常を認めなかった.腹部には婦人科で行った手術創を認めるが,肝,脾は触知しなかった.全身の表在リンパ節は触知せず,皮膚・口腔粘膜などに出血傾向を認めなかった.検査所見は表1に示した.

循環器疾患診療メモ

ワーファリンによる抗凝固療法

著者: 山科章 ,   高尾信廣

ページ範囲:P.1460 - P.1461

 抗凝固療法は,すでに発症した血栓症の進展阻止および再発防止,あるいは血栓症発症の危険のある病態におけるその発症予防を目的として行われる.その中でワーファリンは主に慢性期に長期にわたって投与される薬剤である.合併症を生じ易く,投与に注意のいる薬剤であり,その投与の実際について精通しておく必要がある.

神経疾患診療メモ

眼瞼下垂のいろいろ

著者: 豊永一隆

ページ範囲:P.1462 - P.1463

 重症筋無力症を疑われて紹介された患者を診察したことがある.両側の眼裂は狭く,一見すると眼瞼下垂があるようにみえる.しかしこの患者の診断は重症筋無力症ではなく,後述する開眼失行であった.眼裂の異常にはいろいろの種類があるが,ここでは,そのうちでもとくに眼瞼下垂を疑われる患者を診察するときのアプローチの方法について述べてみたい.表には眼裂異常を示すいくつかの疾患をあげた.

新薬情報

エレン〔山之内〕

著者: 清川重人 ,   水島裕

ページ範囲:P.1464 - P.1465

■概略
 高齢化社会の進展に伴い,自発性の低下,情緒障害,知的機能低下などの多彩な精神症状を有する脳血管障害,老年痴呆などの疾患が急増し,また,これらの患者を看護する家族の精神的経済的負担は多大なものがあり,近年,社会問題の1つとして大きくクローズアップされている.とくに日本に多いといわれている脳血管障害後遺症は脳代謝,脳循環,脳神経伝達の低下と関連して発現するといわれており,脳代謝賦活薬,脳循環改善薬,向精神薬などが治療薬として使用されているが,これら薬物の使用によっても必ずしも満足すべき改善効果が得られていないのが現状である.
 山之内製薬中央研究所において開発されたエレン(一般名:塩酸インデロキサジン)は従来の脳代謝賦活薬とは異なり,セロトニン(5-HT),ノルエピネフリン(NE)およびドパミン(DA)を伝達物質とする脳神経系の伝達機能をバランスよく促進するとともに脳エネルギー代謝をも促進することによって,低下した脳機能を改善するものと考えられる.本剤は1982年より臨床試験が開始され,脳梗塞後遺症,脳出血後遺症,脳動脈硬化症に伴う意欲の低下,情緒障害の改善に有用性が認められている.

実践診療dos and don'ts

脳貧血,他

著者: 山中忠太郎

ページ範囲:P.1303 - P.1303

 ある日の夕方,外来に女子中学生が運ばれてきた.放課後,クラブの練習をしていて急に嘔吐し倒れたという.
 呼吸,心拍は安定しており,自分の名前や病院の場所も言える.理学的所見,神経学的所見にも異常がない.ただ少しぼおっとしているのが気になったが,本人に聞くと昼食もあまり食べずにランニングをしていたとのことなので,おそらくそのためだろうと初めは考えた.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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