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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻8号

1988年08月発行

文献概要

今月の主題 老人診療のポイント 症候・病態の特徴

糖尿病と水・電解質

著者: 梅田文夫1 名和田新1

所属機関: 1九州大学医学部・第3内科

ページ範囲:P.1324 - P.1327

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 老年者では,細胞内水分量が減少し,水・電解質代謝の調節機能は低下している.従って脱水症を始めとする,水・電解質異常が認められることが少なくない.
 老年者における糖尿病は,青壮年期に発症し,老年期に至った経過の長い患者のほかに,老年期に顕性糖尿病として発症した患者も含まれる.その大部分はインスリン非依存性糖尿病(NIDDM)である.一般に加齢とともに耐糖能は低下し,糖負荷試験における境界型あるいは軽度耐糖能異常者(空腹時血糖値は140mg/dl未満,負荷後の血糖値のみ糖尿病型)の出現頻度は高くなる.老年者の軽度耐糖能異常者では,顕性糖尿病の発病頻度や動脈硬化性疾患の罹患率が高く,臨床上問題となる.しかるに老年者の糖尿病では,軽症例においても種々の水・電解質異常が認められる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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