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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻8号

1988年08月発行

文献概要

今月の主題 老人診療のポイント 治療および処置上の注意点

せん妄状態

著者: 石野博志1

所属機関: 1島根医科大学・精神科

ページ範囲:P.1342 - P.1343

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 老人は心肺不全,呼吸器の感染症などにかかり易く,とくに血流量が減少している老人の脳は容易に低酸素症に陥り,脳代謝に変化を来してせん妄を起こす.また脳疾患,身体疾患,中毒,薬物中断なども脳代謝に一過性の変化を来し,せん妄を生ずる.したがって高齢者の脳は,どこであれ身体に起こった機能障害の敏感なindicatorである.
 せん妄の頻度は加齢と共に増加し,一般病院では老人患者の14〜30%にみられるといわれる.そのためせん妄を正しく診断し,適切な処置を行うことは,一般病院の各科,老人専門病院,痴呆専門病院の医師にとってきわめて重要なことである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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