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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻8号

1988年08月発行

今月の主題 老人診療のポイント

健康維持のために

知的機能

著者: 長谷川和夫1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学・神経精神科

ページ範囲:P.1380 - P.1380

文献概要

 高齢期における知的機能の低下を起こす要因を考えてみると,次の二つが大切な要因としてあげられる.
 1)教育歴 教育歴は,知的水準の維持や低下に影響する重要な因子とされる.教育水準の高いものは,高齢期に入って知能の衰退を来すことが少ないとされている.ただ学歴の高いものは,一般に若い頃から生涯を通じて知的活動を続ける機会や職業についたり,あるいは比較的水準の高い生活を保障されているので,単に学歴だけが要因とは考えにくい.
 2)身体健康 Birrenの指摘するように高齢期の知能に最も強い影響をもつのは身体健康である2).要するに高齢になるほど知的機能と全身的な健康状態とは密接に関連していて,身体的活動性の高い老人は知的水準も高く,また身体不健康で低い活動性の老人は,知的機能も低下する傾向がみられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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